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紙の本
商う狼 江戸商人杉本茂十郎 (新潮文庫)
著者 永井 紗耶子 (著)
【本屋が選ぶ時代小説大賞(第10回)】【新田次郎文学賞(第40回)】【細谷正充賞(第3回)】甲斐の農家から江戸の飛脚問屋の養子となった茂十郎は、永代橋の崩落事故で妻と跡取...
商う狼 江戸商人杉本茂十郎 (新潮文庫)
商う狼―江戸商人 杉本茂十郎―(新潮文庫)
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商品説明
【本屋が選ぶ時代小説大賞(第10回)】【新田次郎文学賞(第40回)】【細谷正充賞(第3回)】甲斐の農家から江戸の飛脚問屋の養子となった茂十郎は、永代橋の崩落事故で妻と跡取り息子を失う。その悲しみを糧に、三橋会所頭取となり橋の運営に要する費用を集め…。江戸の繁栄に生涯を捧げた実在の改革者に迫る歴史小説。【「TRC MARC」の商品解説】
江戸の金の流れを握る。それはお上を動かす力になる――。甲斐の農家から出て江戸で名を挙げた茂十郎は、永代橋の崩落事故で妻子を失ってしまう。だが悲嘆を糧に、茂十郎は立ち上がる。大胆不敵な資金集め、流通の構造改革、旧弊の刷新。すべては江戸の繁栄のために――。既存の枠を超えた発想と、強引なまでの辣腕で「狼」と畏怖され、歴史の闇に消えた謎の経済人を描く。新田次郎賞受賞。【商品解説】
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電子書籍
英雄伝
2023/11/11 18:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
英雄というものは「卑賤の身から立身出世し、成功して栄光に包まれ、そして挫折して舞台から去ってゆくもの」だそうだが、この作品の主人公は、商人の立場でありながらその「英雄」としての要素をしっかりと持ち、成功しそして挫折した。
前半の既存の抵抗勢力と対決しながら新しい仕組みを作り上げてゆくところは、胸がすくような思いである。しかし中盤以降、新たな組合を作り新規参入を排除し、しかも幕府権力と癒着して、その制作を実行してゆくところは、自らが排除したはずの抵抗勢力になってしまっている。政商と化した末路は、権力者の交代による没落という 決まりきったパターンである。経済史的経営史的に言えば功罪半ばしていると言えると思う。
何れにせよこのような作品を作り上げた作者には、大いに敬意を表したい。
紙の本
江戸時代後期の経済を描く
2022/11/08 08:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸時代後期の江戸の町の経済・物流を知ることが出来る時代将である。江戸の金の流れを握ることにより、お上を動かす力になると信じ、流通の構造改革、旧弊の刷新、大胆な資金集めを行ったのは、すべて江戸の繁栄のためであった。しかし、政の中枢が腐ってしまったのでは、描いた通りにはならなかった。歴史の闇に消えた毛充狼と綽名された男の生涯は、哀しみだけが糸を引く。
紙の本
商う狼江戸商人杉本茂十郎
2023/09/26 10:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
飛脚問屋の一人娘と夫婦になり主となった茂十郎。茂十郎は飛脚問屋だけでなく商人の地位向上を目指し、過去の伝統を廃し、改革を始めるのだが・・・・・。
悪しき習慣の廃止や、奉行所への意見書等は当時では非常に難しいことだったでしょう。江戸に住まう民のために、命懸けで取り組んだ姿勢にはちょっと感動しました。いつの時代も政を行う階級の人たちには困ったものですね。