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  • 発行年月:2012.2
  • 出版社: 講談社
  • レーベル: 講談社文庫
  • サイズ:文庫判
  • ISBN:978-4-06-264667-3
文庫

紙の本

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)

著者 京極 夏彦

【日本推理作家協会賞(第49回)】【「TRC MARC」の商品解説】

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文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)

税込 1,650 15pt

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みんなのレビュー667件

みんなの評価4.4

評価内訳

紙の本

そうだったのか。

2010/01/28 11:26

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夜雲 - この投稿者のレビュー一覧を見る

まず、表紙に惹き付けられた。
――喰っている。
何を?
――これは、死人か。

途中で入る、本編とは異なる文章。
僕はこの、ところどころに入る物語を楽しみにペエジを捲っていった。
常識を逸している文。
この物語が本編と重なり合うとき、えも言えぬ恐怖感を得た。

その恐怖感を共有したく、父を京極の世界へ引きずり込んだのであった。
父は最初、こんなに分厚い小説をはたして読めるのだろうか、と漏らしていたが、案の定京極ワールドの虜となってくれた。

「はこ」がキーとなるこの事件。
どこを見渡しても、はこ、箱、匣。
「箱の中の娘」は、「ほう」と笑っていた。
はたして、彼女は幸せだったのだろうか。

京極堂もとい中禅寺秋彦であっても苦手とする魍魎。
登場人物達を丸め込み、読者をも丸め込む憑き物落としの場面。
丸め込まれた果てにあったのは、

――嗚呼、これが魍魎か。

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紙の本

ほう……

2010/09/20 22:19

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぶにゃ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 角川書店発行『コミック怪』に連載されていた志水アキの同名作品が完結し、全五巻のコミックスとなって発売されている。きわめて原作に忠実であり、しかも原作に漂う独特の雰囲気を損なうことなく、一本の独立した漫画作品として秀逸したものとなっている。。映画が凡作であったのにくらべると、なかなか堂々とした出来映えである。登場人物それぞれの描きかたも良い。僕の娘は、映画における配役をことごとくミスキャストと断定して拒絶しているが、なかでも、榎木津がお気に召さないらしい。志水アキの画を見て、これが榎木津なのだと大変喜んでいた。「西洋磁器人形(ビスクドール)のような整った顔立ちと、色素の薄い肌と髪。大きな目。飴色の瞳。誰もが見蕩れてしまう程の所謂美男子である」と、京極は別の作品で榎木津の容貌を描写している。西洋磁器人形というものがどんな人形なのかは知らないが、確かに、阿部寛とはいささか面貌が異なるような気もしないではない。小説本を原作とする映画作りの難しいところは、物語構成もさることながら、役者選びにあるのではないか。いかにも不安定で自信のない関口君に、椎名桔平はないだろう――と、僕は思ったものだ。

 京極の世界では、ハコがたいへん効果的に使われる。この作品にはたくさんのハコが登場する。そして、それらのハコの中には、様々なモノが詰められている。バラバラに切断された手足。御筥様なる妖しげな教祖に封じ込められた「穢れ」。そして……。
 究極の愛の姿を描いた傑作『嗤う伊右衛門』では、ハコの中に人間の哀しさがみっしりと詰められていた。京極は、ハコに詰め物をするのがうまい。

 京極作品が僕を惹き付ける理由のひとつに、構成の妙がある。あきらかに本編とは異質の文章が所々に挿入され、それがまたすぐれた文章で、読む者を不思議の世界へと誘ってしまうのだ。そして、異種の世界が一つに収斂されるとき、悲劇の詳細があきらかになる。この構成は、見事である。

 列車の中、一人の男が匣を持った眠そうな顔をした男に出会う。匣の中から「ほう」という声が聞こえた。眠そうな顔をした男が匣を開ける。「誰にも云わないでくださいまし」。匣の中には手足のない綺麗な娘の上半身が入っていた。良くできた人形だと男は思う。思わず微笑んだ。すると、その人形がにっこり笑い返して云った。
 「ほう」
男は思った。「ああ、生きている。」さらに思う。「何だかひどく男が羨ましくなってしまった。」

 こうして千頁余りになんなんとする愛と哀しみの物語が始まる。
 ハコの中に棲みついたのは果たして魍魎ばかりか。
 ハコの中に幸せはないのか。

 「ちっとも幸せじゃあないじゃないか……」

ハコの中に幸せを求めた男の断末魔のつぶやきが、ハコの中に幸せを見つけた別の男の哀れさをいっそう引き立たせていて、悲しい。

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紙の本

京極堂の語りにいつしか引き込まれ、私も自分の憑き物をひとつ落としてもらったような気がします。読んで良かった。

2011/12/06 22:25

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:道楽猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

どうしよう…
すっかり京極堂に「憑かれ」ちゃったよ。

これほんっっとうに面白かった!
この本に初めて対峙した時には、その凶悪なまでの分厚さに正直身構えてしまったのですが、いざ読み出すとページをめくる手が止まらない止まらない。
これだけ長いと、さすがに一気に、とはいかないけれど、遅読の私にしては驚異的なスピードで読破してしまったのです。

この物語、前作「姑獲鳥の夏」同様、ミステリとしてはギリギリなんですよ。
で、実は私自身はミステリとしては捉えていません。

「魍魎とは境界だよ」

京極堂がそう断ずる通り、まさに、人としての境界を超えるか否か、の物語。
登場人物の一線の超え具合は、むしろもうファンタジーの領域だろうと。
その突き抜け方に、どうも私は"憑かれ"てしまったようなのです。

犯罪には動機が付きものと誰もが言う。
けれど、動機なんて、所詮、世間が納得するための後付け。
いくら理由があろうと何だろうと、普通、人は人として踏み越えてはならない一線は超えない。
そこを超える後押しとなる一瞬のナニモノかを「通り物」と呼ぶ。
つまりは、誰でもが犯罪者となる可能性を秘めているのだよね。
うん、いつも通り、京極堂の薀蓄はとても深い。

ところで、この物語の中には、2種類の「ハコ」という文字が登場します。

タイトルの「匣」と御筥様の「筥」。
文字そのものにどういった違いがあるのかはわからないけれど、いずれにせよ、「ハコ」とは本来、モノを容れるためにあるもの。箱そのものが主体となってしまっては本末転倒でしょう。
この物語中の人物の不幸は、どれも中身ではなく入れ物が主体となってしまったが故に、訪れたものではないかと思います。

これは個人的な見解なのですが、私は、人には

「始めに箱を用意して、後から中身を考える」人と

「始めに中身を用意して、後からそれに見合った箱を考える」人

の2つのパターンがあるように思うのです。

どちらを選ぶにせよ、用意された箱とその中身がうまく調和できなかった時に、人は不幸を感じるのではないでしょうか。

びっしり
みっちり

そういう表現ってとっても「満たされた」感がありますよね。
幸福と呼ばれる感情が、"満たされる"ことから引き起こされるのであれば、多分に比喩的になりますが、用意した箱がみっちり詰まった状態を幸福と言うんじゃないかって気がします。
その意味では、与えられた境遇に満足して、スライムのように形を変えて自ら箱にみっしり詰まることの出来た雨宮が一番の幸福者だったのではないでしょうかね。
柔軟性というのも、幸福のひとつのキーワードかもしれません。

物語全体としては、タイトルに違わず陰惨で猟奇的な雰囲気が漂うので、バラバラ死体だのなんだのが苦手な方にはオススメできないのがとても残念なのですが、今回はとにかく常連キャラがとても面白いので、できれば是非、京極堂シリーズ未読の方にも読んでみていただきたいなぁと思うのです。

その京極堂は相変わらず関口に対しては実に辛辣なんですが(笑)、酷薄なことを言いつつ、本当は関口のことが心配でほっとけないんだなぁというのが言葉の端々や態度に表れていて思わずクスリとさせられたし、榎木津は世間からのズレ具合が益々パワーアップしていて目が離せないし、木場修はかっこ良すぎて思わず
「惚れてまうやろ~~」
な雰囲気を醸し出してるし、兎にも角にも先入観は捨てて、読むべし読むべし、ですぞ。

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紙の本

魍魎が憑いたのは

2005/09/15 00:58

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:永遠のかけら - この投稿者のレビュー一覧を見る

京極堂は言う。
「この世にはね、不思議なことなど何ひとつないのだよ」
そう、一見、特異に思える思考も行動も、実は異質でも何でもない。
それは単に捉え方が違ったり、きっかけがないだけなのだ。
すべてはきっと、ほんの小さなきっかけや状況の差で
自分にも降りかかるかもしれない現実…。
京極堂シリーズ第2弾『魍魎の匣』では、
前作以上に心の闇を見た気がした。
「魍魎」がキーとなりつつも、怖いくらいのリアルを感じた物語だ。
うっかり向こう側に引き込まれそうになる。
読んだ人にしかわからないこの読後感、是非味わってみて欲しい。

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紙の本

ほぅ

2022/09/10 21:51

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:マンゴスチン - この投稿者のレビュー一覧を見る

1000ページ超え長かった。
文庫版はまさしく箱のような風貌。

猟奇性たっぷり。
宗教、民族、倫理、幸せになるには、魍魎とは何か、"魔が刺す"の本質、犯罪の動機、延命、
最後に強烈な印象を残して手の届かないところへ行ってしまった様な読後感。

ほぅ…

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紙の本

素晴らしく分厚い

2015/06/07 17:58

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:一匹狼 - この投稿者のレビュー一覧を見る

前作の姑獲鳥の夏より2倍くらい厚いです。なのに内容に無駄がないという構成。退屈しない面白さでした。
姑獲鳥をよんでトリックに普通というか常識ではついて来れないことを念頭に置いて読んだので、様々な展開にもついていくことが出来、めちゃくちゃ楽しめました。個人的には一番かもしれません。
このシリーズはミステリ小説として型にはめてはいけなかったと反省しています。自由に読めばこんなに面白い本はありません。もう一度姑獲鳥から読もうと思っていますが、分厚い。もっと丁寧に、味わって読まなくては。

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紙の本

戦慄…

2021/11/03 15:44

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る

京極夏彦ならではの大掛かりな仕掛けにひたすら唸るしかない作品。
匣ともに旅をする彼は幸せなのだろうか。
匣の中の彼女は?

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紙の本

文章が綺麗

2021/01/30 14:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:うささび - この投稿者のレビュー一覧を見る

シリーズ全てが通常の文庫本2冊分くらいの分厚さ。その圧倒的な文字量におののく。
しかし京極さんの文章はとても綺麗で、勝手に頭に情景が浮かぶので内容がスラスラ入ってきて読みやすい。私は特に頼子の心情の書き方が好きだった。加菜子への敬慕、母親への嫌悪、大人を卑下する少女の歪な心を美しく書き出している。
物語の衝撃もさることながら、キャラクターもたっていて本当に面白い。
唯一の難点は文庫を持ってる手が疲れること。

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紙の本

名作

2017/06/05 12:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:サラーさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

個人的に京極堂シリーズで一番好きな作品です。姑獲鳥の夏顔出しした人物たちがより個性的に活動するので前作から続けて読み続けることオススメします。
重厚な本ですが、入ってしまえばあっという間に楽しめます。

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紙の本

すごいお話

2016/02/19 20:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:honyomi - この投稿者のレビュー一覧を見る

全体を通して、いい意味ですごく読むのにパワーが必要でした。
とんでもない内容と結末ですが、
日本推理作家協会賞受賞は伊達ではありません。

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紙の本

「ほう、」

2014/06/29 18:59

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る

娘も にっこり笑って、 「ほう、」 と云った。 ・・・もう鳥肌です!!ページをめくる手を止められません。読み終えた後、「ほう、」が頭から離れない。そうだよね、「ほう、」って鳴くよね、いや哭くのかな?
小中学生にはお勧めしません、もうちょっとお兄さんお姉さんになってから読もうね。

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紙の本

想像しちゃいました…。

2002/12/12 13:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:林田リンダ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 大好きな京極堂シリーズの中でもお気に入りです。
 古書店兼神主兼陰陽師という中善寺(京極堂)を取り巻くホラー。関くん・木場修・榎さんとお馴染みのキャラに加え、さらに広がっていく京極ワールド。
 『匣』をキーワードとして読んでいる自分たちが、本に引き込まれていくあの不思議さ。なかなか味わえないものです。
 
 『匣』とは一体何なのか? 『魍魎』? 『バラバラ殺人』と『少女転落事故』との関係は?

 一見、まったく関係ないように思える事件が、京極堂によって解明されていく。もう読む手が止まらなくなります!!
 衝撃のラスト。読んだ人しか分からない…あの恐怖。読んでいたら、いつの間にか夜中になっていました。想像しながら読んでいたら、かなり怖かったです(泣)。
 あの分厚い本の中に、まるで『匣』に入れられたように様々な事件が入り込んでいます。簡単にいろいろな『箱』が開けられなくなりそうです…。

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紙の本

箱への執着

2002/07/18 12:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わたる - この投稿者のレビュー一覧を見る

何が何だか判らないままに事件が平行して起き、私はどこがどう繋がっているのだろう、と予想を立てながら(謎解きをしつつ)ページを繰った。
そして、ここかしこに登場する『箱』。
『箱』いう単語が出てくる度に、得体の知れない不安や恐怖がこみ上げてくる。しばしば挿入される小説の抜粋と思われる文章も、その恐怖を増大させる。
一体『箱』とは何なのだろう。

この分厚さの本を読み終えると、さすがに疲労した感があるが、それ以上に奇妙な充足感も持てた。

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紙の本

事件を取り巻く箱、箱、箱。

2002/06/05 20:22

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BK8 - この投稿者のレビュー一覧を見る

箱詰めのバラバラ死体、箱を崇める新興宗教、巨大な箱型の研究所、箱の存在によって全てが徐々に繋がってゆく、かに見えた。

狂気の一言では片付けられないそれぞれの愛の形が、箱の中にみっしりと詰め込まれ、あちら側の世界を構成する。その世界に踏み込みたい誘惑に駆られる関口から、京極堂は憑き物を落とすことができるのか?
無理に繋げた糸を丁寧に解きほぐすように、京極堂が事件を解決する。

読み進むにつれ、人の心が生み出す陰惨な事件にやりきれないような気持ちにさせられるが、京極堂を中心とする個性的なキャラクターがそんな気持ちを和らげてくれる。魅力的なシリーズだ。

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紙の本

それでいいのか!?きばしゅー

2001/06/17 03:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:すの - この投稿者のレビュー一覧を見る

 相変わらず、何が正常で何が異常かわからない世界で鬱々と事件に首を突っ込む関君(猿→亀)、事件を解決しようと暴走する木場修(このままでは一生独身)、探偵しない探偵榎さん、今回は特に最後までもったいぶる京極堂。

 少女の手足限定バラバラ殺人事件、穢封じ御筥様、少女がみたという手袋の男

 最初は一人の男が満たされたかっただけなのかも知れない。

 生きているには形が必要か? どこまでが人間だ?

 京極夏彦さんの作品の魅力を何重にも張られた伏線に感じる人もいるかも知れないが、自分はやはり個性的なキャラによって描かれる京極夏彦氏の哲学というか、美学が魅力だと思う。

 満たされぬ者は何をどう詰め込んでも満たされない。満たされる者は、どんな場所でも満たされている。ある意味不公平なことかも。

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