丸太町ルヴォワール （講談社文庫）

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講談社BOXからの文庫化。
文字を追って言葉の応酬のかけらを拾うのに精一杯で全体を把握できず。
何度か読み直さないと…

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技の使い過ぎ感が．きれいに決めたいなら一発で返すのがベストだと思うから，若干ぶれた感じがするかな．
だまされた，っていうのは自分の中に仮説，納得が済んだ上でのどんでん返しだと思うから，自分の頭不足ももちろん考慮に入れるけど，それにしても唐突に自分のやりたいことやりすぎな感じがあった．
双龍会の舞台設定はすごくおもしろそうなのに，文章がうざい．
なんかうっとうしい．次回作をよんで決めようと思う．

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『結構なことじゃないか。子供の内にそういうことを学んでおけば、将来傲慢に育たない…あれ？ 君、傲慢だよね？』

『何のつもりだい？』
『何のつもりだと思います？』
『個人的にはセクシャルなハラスメントを期待しているんだが』

『ぼくが真面目に勉強したら、医学が終わります』
『言ってることは解らないけど、とにかくすごい自信だ。』

『君はまるで私のもう半分だ』

『乙女と娼婦の間を行き来する女が最も魅力的な女だ』

『ツッコミ上手は床上手』

『類稀なる頭脳と弁舌で言の葉を操れば、散文を物語に編み上げることができる。それは君だけに許された才能だよ』

『君は、君の言葉を探すことから始めるといい。きっとそれが君を変えてくれる』

『あの人、心に男子中学生を飼ってるんじゃありませんか？』

『お前、他人の命を軽視する奴だと思っていたが、自分の命も軽視してたんだな』
『そんなぼくを軽蔑しますか？』
『いや、むしろ一貫性がある。見直した』

『公平なことに、世の中は誰にとっても不公平にできてんだ。だからこそ、歯を食いしばらねえとな。』

『人間の能力ってのはなあ、そいつの生き方で決まるんだぜ。』

『ぼくを誰だと思ってるんですか。この世に生を受け十八と少し、言の偏と共に歩んできた、類稀なる語理論理の申し子、言吹きの論語ですよ。こんな泥沼の場だって、言の葉を吹いて寿と為して見せましょう』

『まさか、こんな結末が待っているなんて…』
『待っていたのはぼくです。結末如きじゃありません』

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09/27/2012 読了。

たまに読んでいて仕掛けの種が
分かってしまうことがありましたが、読みきりました。

癖のある登場人物が多いですね。
烏丸ルヴォワールも文庫で刊行されますかね･･･。

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円居挽『丸太町ルヴォワール』

34頁目
なんだろうこの、森見登美彦と西尾維新を足して二で割った感じ。京都を舞台に軽快な会話が繰り広げられ、若干漂うライトノベルな雰囲気。これはあれか、慣れるまでは大変だけど、ハマればハマる、そういうタイプなんだな。多分。

72頁目
《「類稀なる頭脳と弁舌で言の葉を操れば、散文を物語に編み上げることができる。それは君だけに許された才能だよ」》
かなり格好付けたがりな台詞ではあるけど、嫌いじゃない。「物語」という言葉が好き過ぎて、うまく表現されると弱いんだよな。

122頁目
《あの人、心に男子中学生を飼ってるんじゃありませんか？》
つい先日、酔っ払った先輩がチースバーガーを大量買いして投げつけてきたのを思い出した。初弾は対応が間に合わず、道路に散乱。心に中学生…ね。

159頁目
《「私、これでも人見知りが激しいの。急に声をかけられると、ショックで入水したくなってくるかも」》
癖が強いよ癖が。登場人物のほとんどが小難しい喋り方をする。好き嫌いが分かれそうな作風だなぁ。

読了
語彙も知識も経験も乏しい自分が身も蓋もない言い方をしてしまえば、「（森見登美彦+西尾維新+逆転裁判）÷3+雅×ロマンス」な物語。乱暴だけど、個人的にはこの式がしっくりくる。手に汗握る攻防と展開、その加速度はお見事だった。

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ちょっと若い人向けですね。読みにくい印象を持ってしまいましたが、逆転裁判をやってるような気分にさせてくれる楽しい作品でした。

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本を読み進めていけばいくほど、「小説を読んでいる」というより「ノベルゲームをやっている」ような気分になりました。誉め言葉のつもり。
驚きの連続から生まれるテンポは実に個性的で、読んでいて惹き込まれます。
読者の視線を集め、その裏で真実を語っている様子はまるで手品のようでした。
続きも読んでみたいです。

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ロジックへのこだわり、どんでん返しに次ぐどんでん返し、外連味たっぷりのかけ合い。非常に高濃度なミステリ。読後は、真相にいたったカタルシスよりも少したちの悪い酩酊感がしばらく後を引いた。あまり健康的でないもののついクセになる類の作品だった。

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【感想】
半ばまではこちらのテンション低速でしたが、双龍会からのめくるめく推理合戦に繰る手が止まらず。久々に半徹。よくもまあこれだけ詰め込んだ。騙され騙られ翻されました。初作の勢いのままシリーズ走ってるなら続きよみたいです。

キャラクターに若干ラノベ臭が漂うも、レーベル的にも作風的にも仕方ないのかな。（これは個人的な好みの問題になるか）
しかし中身はぎゅっと詰まったガチガチの本格ミステリなので、硬派タイプのミステリファンも、安心して読める。

キャラ同士の恋愛沙汰にそれほど興味はなかったが、キャラクターそのものが独立してそれぞれの魅力を持っているので、読んでいるうちにどんどん感情移入してしまう。
特に落花がお気に入り。いずれ描いてみたい。

ＰＳ：ルピシアのTATOOというお茶が、落花姐さんぴったりでした