商品説明
旅のバイブル『深夜特急』で世界を縦横無尽に歩いた沢木耕太郎。そのはじめての旅は16歳の時、行き先は東北だった。あの頃のように自由に、気ままに日本を歩いてみたい。この国を、この土地を、ただ歩きたいから歩いてみようか……。JR東日本の新幹線車内誌「トランヴェール」で好評を博した連載が待望の単行本化!〈電子オリジナル版〉は沢木耕太郎撮影の写真が収録されています。
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書店員レビュー
旅がしたい
ジュンク堂書店福岡店スタッフさん
私にとって沢木耕太郎といえば「旅」である。もちろん数多くの著作で多岐にわたる名作を生み出しているが、十代で読んだ「深夜特急」の衝撃は忘れない。旅とはこんなに豊かで面白い体験なんだと。
その旅の達人が今度は国内を旅してまとめたのが本書。
旅先はJR東日本車内誌に連載されていたこともあり、東北を中心とした東日本の旅である。
著者の初めての一人旅が東北だったということで、昔の自分に度々対峙しており、
原点が垣間見れてファンとしては楽しい。
読んで感じるのは「他者」に対するフラットで肯定的な眼差しと好奇心である。
それがいい出会いを招き、旅を面白くしているのではないだろうか。
これは言うは易しだが、なかなか獲得するのは難しい。
こんなご時勢だから自由に旅をすることもままならないが、ぜひ続編、できれば九州編を読みたいものである。
年老いた者よ、旅に出よう
2020/05/29 07:19
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
先日新聞に小さなインタビュー記事が出ていた。
そこにはあるホテルマンが、実際にはその人は女性だったからホテルウーマンというべきだろうが、どのようなきっかけでその業界に進んだかということが書かれていて、彼女は沢木耕太郎さんの『深夜特急』を読んで旅の面白さに誘われたと答えていた。
まだ若い女性だったから、沢木さんのこの本が出たばかりの頃ではなく、文庫本になってからの読者かもしれないが、一冊の本との出会いがその人の人生の行く末を照らすことも確かにあるのだと、思い知らされた。
『深夜特急』は沢木耕太郎さんが二十代の時に香港からインド、そしてユーラシアの街々を旅した旅行記だが、1986年に刊行以来、今でも若い人には人気があるという。
その旅からほぼ半世紀を経て、沢木さんが「ただその土地を歩きたいために行くという旅」をしてこなかったという日本国内の旅を綴ったのが、この本だ。
東日本への旅が多くなっているのは、もともとがJR東日本が発行している「トランヴェ-ル」という雑誌に連載されたものだから、仕方ないかもしれない。
ただ二十代の時の旅と今回のそれが決定的に違うのは、過去の自分と向き合う頻度が圧倒的に多くなったことだろう。
さすがに沢木さんも70歳を過ぎて、旅の本質が変わって当然だろう。
かつて自分を育ててくれた先輩や友達のこと、何者かになろうと悩んでいた若き日の自身、今回の旅はそんな自分との向き合う旅だ。
この旅行記を読んで若い読者は新しい旅をめざさないかもしれないが、まだまだジーンズの似合うシニアたちは旅の支度を始めるのではないだろうか。
エッセイもいい。
2020/10/13 19:22
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:クッキーパパ - この投稿者のレビュー一覧を見る
かなり昔になりますが、東京駅八重洲にある大型書店での著者のサイン会での、あの暖かな握手を思い出しながら、一編一編楽しみました。小説もいいけど、やっぱり著者のノンフィクション、そしてエッセイが好きです。
コロナという問題はありますが、旅がしたいと心からそう思いました。
旅の空への思いを軽やかに
2021/06/27 12:39
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:第一楽章 - この投稿者のレビュー一覧を見る
JR東日本の新幹線車内誌「トランヴェール」で連載されているエッセイから選ばれた41編が収められています。「情熱についてのレッスン」と題された1編(永六輔さんのインタビューに関するもの)は、恐らく旅行か出張の折に新幹線で読んだようで、記憶にありました。それがいつの時だったかまでは思い出せないのですが、まるで旅先でのデジャヴのように感じられました。
沢木氏の文章は、無駄が削ぎ落とされ端正で切れ味もあるのにも関わらず、情景がまざまざと目に浮かび、また余韻が長いように感じられます。いや、無駄がないからこそ、なのかもしれません。向田邦子さんの文章にも同じような印象を受けます。
重苦しい、自由に旅に出られない状況がもうしばらくは続きそうです。そういう時こそ、この本の帯にあるように「つばめのように軽やかに」、本を車窓代わりに旅の記憶に思いを巡らしてみるのも良いかと思います。
安定感抜群です
2020/12/04 19:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
深夜特急からのファンです。沢木さんの旅行記はやはり楽しいです。
本書は、同じくファンの吉村昭さんの話題も入っていて、記念館の描写もあり楽しく読ませていただきました。
簡単そうで難しい旅行記、皆さんもぜひ読んで下さい。
私も
2020/05/15 14:12
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
旅行好きで、日本全国を廻ったけど、東北は関西に住む自分には遠かったので、最後になってしまった。
あの時のことを思い出したり、また大震災前の東北を想いを馳せて読んでみたい。
是非読んで欲しい
2020/06/20 09:28
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エヌ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の旅の経験が綴っている。
じっくりと読み進めていると、次第に自分の経験と、著者の経験から感じたことがリンクしていき、不思議と引き込まれていきました。
時の流れ、経過を改めて感じ、時間を無駄にしてはいけない、経験への投資は惜しみなくした方が良いと、改めて思わせてくれました。
また、人との繋がりについても大切な事が書いてあります。
読み手によって捉え方はもちろん変わりますが、私にはとても響いた一冊です。
買って(投資して)良かった。
沢木流「小さな旅」の魅力
2022/04/22 20:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hachiroeto - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前よく新幹線の中に置いてある雑誌で読んでいた。懐かしい。内容は主に国内の旅を軸に、沢木さんらしい率直な思いが綴られている。時々パラパラめくってみるのにちょうど良い佳品。
旅
2020/06/21 19:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
旅のつばくろ。「一瞬の夏」を読んでいたので、カシアス内藤さんとエディさんのお墓参りに行く話に心打たれました。
鈍行列車に揺られながら読みたい。
2020/09/14 12:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校時代の周遊券を使ったひとり旅を基点にして、人生のさまざまな縁にまつわる土地を列車で訪れる。
車窓からの移りゆく景色のように、文章も進んでいく。
列車に揺られながら読みたい本だ。