紙の本
謎解きだけじゃない
2023/07/21 16:15
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
そうか、太宰治と松本清張は同じ歳か。
神様がおしゃべりな赤ん坊たちをそれぞれ北と南に…
このイメージになんとも言えない運命を感じた。
鎌倉幕府三代将軍実朝とベテラン作家の時を越えた邂逅。
なんて美しい夢か。
謎解きだけじゃない、それがこの作品の魅力。
紙の本
深くなってきました
2023/11/28 11:06
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投稿者:やさし - この投稿者のレビュー一覧を見る
今作から章ごとの挿絵もついて嬉しい。でも読みやすさは減らさないでほしい…だんだん謎解きが深くなってきてうちのお父さんが読みづらいって言うので…。うちも仲よし父娘なんで同じ本読んだりするんですが、中野のお父さんと違って文学好きではなく楽しく読める謎解きモノ好きなのです。つづきがあるのか分かりませんが、第四弾あったらじわじわ親しくなっている彼とどうなるのか、本の色は黄色とかかなと期待しています。
紙の本
昔を大切にしたい
2023/08/15 16:38
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投稿者:わかめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
落語、将棋、レコードなど文化を感じられる話題が多かった。お父さんは、たくさん蔵書があるらしく、私にとっては昔の?作家さんの話も出てきて、太宰とか安吾とか読んでみようかなと思った。
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【収録作品】大岡昇平の真相告白/古今亭志ん生の天衣無縫/小津安二郎の義理人情/瀬戸川猛資の空中庭園/菊池寛の将棋小説/古今亭志ん朝の一期一会
ミステリといっても、本にまつわるあれこれがテーマ。様々な本が出てくるが、しれっとご本人の著書も挙げられているのが楽しい。「お父さん」はまさに著者ご本人と思えてしまい、会話部分はすっかり著者の声で脳内再生される(対談やサイン会に伺ったことがあるので)。
それにしても博識だなあ。本どころかそこから派生する様々なことに興味が及び、深掘りされているのにただただ感心するばかり。
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大岡昇平の真相告白/古今亭志ん生の天衣無縫/
小津安二郎の義理人情/瀬戸川猛資の空中庭園/
菊池寛の将棋小説/古今亭志ん朝の一期一会
中野のお父さんの博識ぶりには頭が下がる。どうしたらたまった知識を自在に取り出せるのか???恐るべしその頭脳
内田百聞 だと 思い込んでいたら違ってたのを発見!
内田百閒 門がまえの中は ”耳” じゃなくて ”月” でした。情けないわが頭脳
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【出版社の日常に潜む「謎」に挑む人気シリーズ第3弾】菊池寛の将棋小説への疑問、志ん生のCDに隠された秘密、小津映画の原作をめぐる謎……国語教師の父と編集者の娘が解き明かす。
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あいかわらず博識な中野のお父さん。
博識で、その知識にスムーズにアクセスできるって素晴らしい。頭の中の引き出しにしっかりしたインデックスがついてるんだなぁ。それに、いろんな知識が有機的に結びついているというか。
美希が担当する作家の先生も魅力的。
うんちくは苦手な私だけど、こういう雰囲気なら楽しんで読むことができる。
4作目、あるかな。
あったらいいな。
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志ん朝さんの大ファンだったので、懐かしく読みました。生でたくさんの演目を見られて、わたしはほんとうに幸せだったとあらためて思わせていただきました。
中野のお父さん、ありがとう。
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中野のお父さんシリーズ。
編を重ねるにつれて、かなりマニアックに。
今回は落語と将棋の話題で、ちょっとこれらに疎い私には少々難しかった。
「大岡昇平の真相告白」がいちばんわかりやすく、面白かったな。
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お父さんの知識の幅が凄くて、毎回脱帽です。
お気に入りは「大岡昇平〜」。
タイトル改変って中々奥が深いんですね。
そして、買ってきたお弁当を娘と交換して貰うお父さんが可愛かったです。
今回は落語の話が多くて、ちょっと難しかったです。
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中野のお父さんシリーズ第3弾。
中堅編集者の美希と元高校教師のお父さんの知的で暖かい交流が再び。
小さな出来事が広く深く思いもよらないところへと繋がっていく楽しさがこの作品の醍醐味。
大岡昇平から始まり、古今亭志ん生、小津安二郎、菊池寛など知らない作品やエピソードが満載。
途中難しくなってくると、のほほんとした美希の性格やユーモアに救われながら最後まで読み通せた。
感じ入ったのは、演奏も、落語も、レコードやCDでは感じられない唯一無二のその場の空気というものがあること。そこにいた観客が演者と一体となって作品を作り出しているのだということ。
本当に好きなものは、直に足を運んで生で聞くに限るとしみじみ思った。
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早速読めてそれだけでも嬉しいのに、色んな知らない話が読めて楽しく読了です。
気になる本をチェックしながらの読書はさらに楽しい。
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文宝出版(ぶんぽうしゅっぱん)で編集者を務める田川美希(たがわ みき)と、中野にある実家の、博識なお父さんとの交流を描く、第三弾。
高校の国語教師をしているお父さんは、恐ろしく博識で、また、稀有な書も含むたくさんの本を持っている。
今までは、美希が謎を持って帰り、お父さんが安楽椅子探偵を務める、その過程で豊富な知識が披露される、という運びだった。
今回は、謎解きよりも、文献を詳しくあたった研究を発表されている気がして、小説というより学術書を読んでいるような印象だった。
個人的に、落語も将棋も嗜まないので、なかなかに読了に至るまでがキツかったが、最後の一編は、謎解きらしいオチのある作品、良い雰囲気で終わった。
小説や落語の、本当の原典はどこにあるのか、原作と映画や小説、落語との関係はどうなっているのか、といった話題が多かった気がする。
一部アレンジから連想の連想・・・と次々に別の作品が出来上がって行った面白さも語られる。
現代だったら、誰か一人が類似点を発見したりネットで何か見つけたりしたら、即、「見たことある!」「そっくり!」「パクリ!」と拡散されて大炎上、なんて展開になるかも知れない。
通信の手段が文書しかなかった昔の不便は、逆に趣深いものでもある。
また、録画がなかった頃の映画、現代でも舞台や寄席は、その時一回限りの感動であり、大切な思い出。
この時節ならではの、パンデミックでエンタメの空間を共有できないことの残念さも描かれている。
ここ最近の小説には、大体コロナのことが書かれている。
後の世になって、この頃の小説はね・・・などと語られるようになるのだろう。
『大岡昇平の真相告白』
『古今亭志ん生の天衣無縫』
『小津安二郎の義理人情』
『瀬戸川猛資の空中庭園』
『菊池寛の将棋小説』
『古今亭志ん朝の一期一会』
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「ミステリちゃん」2021年12月号・その1 愛川晶『教え子殺し 倉西美波最後の事件』&北村薫『中野のお父さんの快刀乱麻』
https://youtu.be/SqHnbykTI7Y
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シリーズ三作目のほっこり博覧強記ミステリ。やはり知らない作品が多くて、世の中は広い、と感じ入るばかり。しかし知らない作品であっても興味は持てるし、面白く読めました。本当にこんなお父さんが欲しい、というかこのお父さんの授業を受けたいですね。
お気に入りは「瀬戸川猛資の空中庭園」。なんだかいろいろわかる気がする、と思いました。好きな作品ほど、脳内で自分なりに美化というか、好みの展開に(無意識に)作り変えてしまっていることはあるのかもしれません。改めて観たり読んだりして、「……こんなのだったっけ?」って思うこと、あるものなあ。だけどその人それぞれの作品の感じ方があっていいってことかな。