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紙の本
「昭和天皇実録」の謎を解く (文春新書)
著者 半藤 一利 (著),保阪 正康 (著),御厨 貴 (著),磯田 道史 (著)
【文藝春秋読者賞】87年の生涯にわたり、日々の動静を克明に記した「昭和天皇実録」。昭和史の知識と経験が豊富な4人が、1万2千ページの厖大な記録を徹底検証する。『文藝春秋』...
「昭和天皇実録」の謎を解く (文春新書)
「昭和天皇実録」の謎を解く
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商品説明
【文藝春秋読者賞】87年の生涯にわたり、日々の動静を克明に記した「昭和天皇実録」。昭和史の知識と経験が豊富な4人が、1万2千ページの厖大な記録を徹底検証する。『文藝春秋』等掲載の鼎談を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
最強メンバーは1万2000ページに及ぶ
激動の記録をどう読んだか?
初めて明らかにされた幼少期、軍部への抵抗、開戦の決意、聖断に至る背景、
そして象徴としての戦後。天皇の視点から新しい昭和史が浮かび上がる。
第一章 初めて明かされる幼年期の素顔
第二章 青年期の栄光と挫折
第三章 昭和天皇の三つの「顔」
第四章 世界からの孤立を止められたか
第五章 開戦へと至る心理
第六章 天皇の終戦工作
第七章 八月十五日を境にして
第八章 ‟記憶の王”として【商品解説】
著者紹介
半藤 一利
- 略歴
- 〈半藤一利〉昭和5年東京都生まれ。文藝春秋専務取締役、同社顧問などを歴任。作家。
〈保阪正康〉昭和14年北海道生まれ。ノンフィクション作家、評論家。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。
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紙の本
昭和天皇実録を読むに前に読んでおくととてもよい。
2016/09/03 15:01
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴーすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
昭和天皇実録、年二回刊行されていますね。
膨大な量のこの歴史資料を私たちが直接読めるのは非常にありがたいこと。でも、基礎知識が薄いまま読んでしまうともったいない。
そういう時に、この本は非常に良いと思う。
幼少期から、戦前、戦中、戦後の昭和天皇の苦悩がありありと・・
これを読んで、また、実録をゆっくり読むと、その重みが
わかるように思います。
半藤氏の同種の解説本(ブックレット)が岩波社からもでているので
これも参考にするとよいと思います。
紙の本
昭和天皇の苦悩がありありと!
2016/07/12 16:31
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:セーヌ右岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦争前夜状況の中で、若くして即位した昭和天皇が、軍部から上奏される都合の良い、好戦的な限られた情報の中で、実態を把握しようとする努力や明晰な分析力に、驚かされる。それだけに、立憲君主制と絶対君主制の間にあるような微妙な位置付けの立場で、最終的には戦争を回避できず、終戦を早めることができなかった天皇の悔恨がありありと読み取れる。終戦後のマッカーサーとの頻繁な会談や慰霊の行動等を含め、日本の歴史上、国として最も存亡の危機に立たされた天皇の苦悩が痛感される。そのような状況に置かれた天皇に対し、適切に助言できる補佐官のような存在が、実録からはみえてこなかったが、それも天皇の苦悩をより深くした原因ではないかと思う。
紙の本
「昭和天皇実録」を通し昭和天皇の揺れ動く心情に迫りつつ、同書の持つ「謎」を鋭く読み解いています
2020/09/10 21:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:多摩のおじさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「昭和天皇実録」が発表された当時は余り興味が無かったのですが、コロナ禍のホームステイ中に出会った原武史氏の
「松本清張の「遺言」 『昭和史発掘』『神々の乱心』を読み解く」を切っ掛けに、松本清張の「神々の乱心」、「昭和史
発掘」を読み進むにつれ、私の両親たちが生まれ育った時代に重なる昭和史、特に昭和天皇と軍部との関わりと揺れ
動く社会情勢にすっかり嵌ってしまいました。
本書は、昭和天皇の87年の生涯の日々の動静を1990年(平成2年)から8年の延長を経て2014年(平成26年)8月
に24年5ヶ月をかけ克明に記した1万2千頁の厖大な記録である「昭和天皇実録」を昭和史の第一人者の半藤一利氏、
保阪正康氏の対談中心に、テーマに応じ歴史学者の御厨貴氏や磯田道史氏を加えた鼎談を通して、第一章「初めて
明かされる幼年期の素顔」~第八章「"記憶の王"として」と時代を追いながら昭和天皇の揺れ動く心情に迫りつつ、同書
の持つ「謎」を追っています。
その中で印象に残ったのは、昭和天皇のお言葉や動静を通して、軍や政権に向けて数多く表れている「怒り」「叱責」という
激しい心情、「反対」「不同意」「納得せず」「不満」「不信感」「疑問」という負の面に対し、「落涙」「希望」「切望」「指摘」
といった言葉を通して、1人の人としての心情が吐露されている指摘です。
なお、実録が昭和天皇の戦前、戦中の出来事に関して1946年(昭和21年)に側近に対して語った談話をまとめた侍従
等が記述した「昭和天皇独白録」が基本となっているとはいえ、お言葉や動静の要点をまとめた記述であり、筆者が引用の
「独白録」等を参考に、読者側が察することになるのですが・・・
特に、昭和3年~11年の間に見える陸海軍を統べる「大元帥」、立憲君主としての「天皇」、これらの上にある大祭司の
「大天皇」という3つの顔に迫る第3章での満州事変や二・二六事件を通して天皇の異なる立場を巧みに利用する軍部の
強かさとその間で苦悶する昭和天皇の心情、第5章の開戦へと至る中での戦争に断固反対の立場から「開戦やむなし」
へ追い込まれていく過程と合わせて戦争終結を開戦前の昭和16年10月13日時点で語っていたこと(p.189)、第6章天
皇の終戦工作での昭和20年6月14日に皇太后と大宮御所の焼け跡を御覧になり皇太后から「何があろうと帝都を去ら
ない」とのお言葉で、翌日に掛けご不例と、半藤氏は皇太后のこの厳しい叱責で1日も政務を欠いたことのない天皇が「
もはやこれまで」と終戦を覚悟したのではと半藤氏は推測(p.229)しています。
加えて、皇太后から「然るべき時期をみて決行されるを可とする」と退位を迫る指摘(p.265-266)も目を見張ります。
また、開戦の詔勅にもない大戦の目的「大東亜共栄圏をつくる」が、「大東亜共栄圏の確立を宣明」と記した「大東亜政略
指導大綱」が実録に記述され、天皇の耳には届いていたとの半藤氏の鋭い指摘(p.196-200)には、流石、昭和史の第一
人者と唸らされました。
さらに、開戦直前の昭和16年11月30日時点でも高松宮からの無勝負又は辛勝と予想の上言に対し、「敗戦の恐れあ
りの認識あり」と「高松宮日記」にもない実録の記述(p.185-186)に、半藤氏も保坂氏も驚かれていることは以外でした。
このように、実録には様々な「謎」が潜み、それは磯田氏が指摘の「細かくどこから引用したかわかる割註となっていない」
(p.89要約)が更に阻んでいることも要因になっているようです。
いずれにしても昭和天皇が激動の道を歩まれてこられたことが本書で垣間見られたことは、戦後の昭和生まれの私にとって
幸いでした。
紙の本
分り易い「昭和天皇実録」
2016/05/22 18:04
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hiroyuki - この投稿者のレビュー一覧を見る
幼少期から青年時代を経て、戦中・戦後まで「昭和天皇実録」から浮かび上がる昭和天皇の姿を、半藤一利を中心に対談形式により分り易く解説してくれる。
電子書籍
昭和の最も重要な場面
2018/07/11 19:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書では、昭和天皇実録の中でも、戦前・戦中・戦後を中心に記述している。とても興味深く読めたが、できれば歴史学者の磯田さんにもっと出てほしかった。
紙の本
「昭和天皇実録」を直接読むよりも身になる(おそらく)
2016/03/31 07:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もるたん♪ - この投稿者のレビュー一覧を見る
鼎談、対談の形で構成されています。
取り上げたテーマについて、どのような史料が採用されているか、またされていないかまで解説してくれているので、「実録」を編纂した宮内庁が、どのような意図で編纂を行っているか、理解できます。
昨今、テレビでは偏った報道は処罰されるようですが、本書を読んで、つくづく「事実というものはそもそもなく、あるものは解釈のみである」ということを強く感じました。
大正10年以降の解説についても、軍部にとっての天皇を「神殿の壁」と喝破した磯田さんの解説も聞いてみたかった。