忙しいときほど本は読む。ヒマだと読まない（笑）。

ジブリの最新作は、監督以下、ヨーロッパのスタッフを起用して作った。池澤夏樹さんに映画を見て貰うと、思惑通りに感心しきり。すかさず、映画の解説と絵本の構成と文章を書き上げていただいた。その出来栄えには、監督もぼくたちもただただ得心がいった。

恋愛小説というと、とかく甘くなりがち。だが、池澤さんのそれは一味違う。男女それぞれがどういう生き方を選択するのか？そのせめぎあいが現代における恋愛小説だと納得した。面白くて一気に読んでしまった。

この小説は、タイトルがキャッチコピーになっている。他人の記憶を人為的に操作する。中村文則は、とんでもないテーマに挑んだ。他人の人生を歩みたい願望、他人に歩ませたい欲望。この世は一炊の夢！いま、生きている人生は本当なのか、本当とは何なのか？

最近、世界情勢がどうのこうの、そして、日本はどうなるのかなどなど憂国の議論が日本を覆うが、そんなことは知った事じゃ無い、どうでもいいこと。反骨の人、渡辺京二の現代を生きる知恵とは？

これは文学の役割について書かれた本だ。又吉さんは、ひとことひとことをおろそかにしない。本を読んで、必ずそれを血肉化する。そうやって又吉直樹が誕生した。