日光編『おとな旅 プレミアム』編集部が選ぶ旅本

日光を旅するのであれば、はずすことのできない東照宮。本書では、家康はなぜ神として祀られたのか、なぜ日光が選ばれたのかなど、さまざまな謎が明らかになります。また、有名な「三猿」や「眠り猫」だけでなく、東照宮を彩るその他多くの彫刻についての話を読めば、きっと日光を訪れたくなるはず。

徳川家慶をモデルに描く時代小説。若殿見聞録シリーズの第五弾となる今作、家慶は尊敬する先祖・家康の祀る日光東照宮に参ることを決意する。お忍びで旗本家の供に扮してむかう中、道中では町娘のお加久や与力の藍澤らを仲間に、初めての体験や新たな出会いに見舞われる。

パワースポットや神社ブーム・・・でも、そもそも「神社」って何だろう？ 神宮、大社、稲荷・・・何が違うのか？ デパートやビルの屋上になぜ神社があるのか？ なぜ神様のことを「柱」と数えるのか？ 神話の「神様」だけでなく、日光をはじめとする東照宮や靖国神社など、人を祭る神社の解説も。神社というものは知れば知るほど、その多様性、その価値に気づき、「日本人らしさ」の原点を知るきっかけを見つけられる。

『おくのほそ道』は、実際の旅をもとにした門人たちのためのRPGだった!？迷宮に迷いこみ、敵と戦う代わりに、詩人の魂と交流し、怨霊を鎮魂し、四季の名所を愛でる。旅の序盤で死の体験をし、日光で「神霊」と会う。福島、仙台を経て、ラスボスである源義経の霊魂がいる平泉へ向かっていく。当時の流行芸能「能」をキーワードに、その壮大な物語を読み解いていく。

本シリーズの特徴の一つに「定番観光地の再発見」があるが、徳川家康が眠る日光東照宮の参拝コース、鑑賞ポイントをイラスト図解、豊富な写真とともに解説しているページが充実している。その他、日光ならではの高原、滝、湖の美しさを四季の移り変わりとともに紹介し、歴史ロマン溢れる洋館めぐりも提案。