ブックキュレーター哲学読書室
『nyx』5号をより楽しく読むための5冊
人文学に造詣の深い方々にはご好評頂いております雑誌『nyx』ですが、「難しいですね」といわれることもしばしばです。内容に通じておられる方には、本書内各論考の註や参考文献が役に立つと思いますので、今回はこれから「読んでみようかな」と思われる方々へ向けて本誌を「楽しむための」書籍をご紹介します。【選者:小林えみ(こばやし・えみ:1978-:堀之内出版編集担当)】
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Νυξ 5(2018) 第一特集聖なるもの 第二特集革命
江川純一(著) , 佐々木雄大(著) , 斎藤幸平(著) , マルクス・ガブリエル(著) , 千葉雅也(著) , 飯田賢穂(著) , 馬場真理子(著) , 桑原俊介(著) , ミルチャ・エリアーデ(著) , 奥山史亮(著) , 溝口大助(著) , 橋本一径(著) , 藤井修平(著) , ドミニク・ヨーニャ=プラット(著) , ダニエル・エルヴュー=レジェ(著) , 鶴岡賀雄(著) , 鴻池朋子(著) , 深井智朗(著) , 鳴子博子(著) , 石川敬史(著) , 塩川伸明(著) , 酒井隆史(著) , 飯田賢穂(著) , 加藤紫苑(訳) , 小藤朋保(訳) , 田中浩喜(訳)
宗教史学から、各時代の思想研究、新実在論まで。扱っている幅の広さも「難しい」と思われる一端かもしれませんが、全部を一息に理解しようとしなくても、感想がでなくても大丈夫です。気になる論考からつまみ食いできる、それが「そういえば『nyx』で何か読んだな」と後々つながる、そんな読み方ができるのが雑誌の良いところです。
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ハンターギャザラー
鴻池朋子(著)
『nyx』5号で主幹の江川純一さんと対談して頂いたアーティスト、鴻池朋子さんの最新の作品集です。対談収録が丁度この展示のご準備をされていた頃ということもあり、対談内容と本書は呼応するところがあります。融通無碍に広がっていくアーティストの世界に言葉や学術は追いつく、あるいは先んじることができるのでしょうか。
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ベルサイユのばら 1
池田 理代子(著)
フランス革命を舞台にした有名漫画ですが、通して読んだことがない方もおられるのではないでしょうか。70年代の少女漫画は当時の思想・感覚に基づいたものですが、政治や革命と女性を描いた作品が少なくありません。『ベルばら』はこう書かれてたけど、他の革命はこうだったのか、今はこうなのか、という「革命」を読む参照軸にできます。
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思弁的実在論と現代について 千葉雅也対談集
千葉雅也(著)
マルクス・ガブリエル氏と対談して頂いた千葉雅也さんが、様々な方と対談されています。学術界隈だけの話ではなく、また口語なので、「論文調は苦手」という方にも読みやすく、また今後自分がどのように考え、読んでいくかの手がかりになる一冊です。
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いま、哲学が始まる。 明大文学部からの挑戦
池田 喬(著) , 垣内 景子(著) , 合田 正人(著) , 坂本 邦暢(著) , 志野 好伸(著)
今年、明治大学に哲学専攻が新設されました。『nyx』5号にその記念シンポジウムのリポートを掲載しています。なぜ、哲学なのか。哲学とは何か。学部1年生でも読めるように、哲学専攻の先生方がご自身の専門を踏まえて導きの論考を書き下ろされています。「哲学とか思想って難しい、わからない」という方にスタートの一冊としてオススメです。
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哲学読書室知の更新へと向かう終わりなき対話のための、人文書編集者と若手研究者の連携による開放アカウント。コーディネーターは小林浩(月曜社取締役)が務めます。アイコンはエティエンヌ・ルイ・ブレ(1728-1799)による有名な「ニュートン記念堂」より。
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