ブックキュレーターポリグロット(多言語話者)タカ大丸
脱出─忘れたい過去や満たされていない現在から抜け出したい時読みたい本
誰にでも消したい過去がある。今に満足しきれなくて、脱け出してしまいたい時もある。今まで生涯で一万冊以上の本を読み、20冊近くの本を出し、忌まわしい過去と完全に訣別して日本有数の売れっ子となった私が川内優輝選手の座右の銘「現状打破」をはかりたいあなたにぜひおすすめな名著を紹介します。
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上海、かたつむりの家
六六(著) , 青樹 明子(訳)
かつて「日本人はウサギ小屋に住んでいる」と揶揄した某国女性首相がいたが、上海の一般庶民が暮らすのはそれよりさらに小さい「かたつむりの家」だという。主人公の若夫婦は、いかに頭金を捻出し、不動産バブルの渦中に身を投じ脱出するのか。TVドラマ化されたが、本当過ぎて放送禁止になったというのも納得の面白さ。
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経済政策で人は死ぬか? 公衆衛生学から見た不況対策
デヴィッド・スタックラー(著) , サンジェイ・バス(著) , 橘 明美(訳)
世界恐慌、ソ連崩壊、アジア通貨危機、アイスランド金融危機、ギリシャの不況、こういった各国を襲う経済危機において、どのような政策が人を殺し、人を救うのか。公衆衛生学の観点から、「国民の命を救う政策」とは何かを追求し、ミクロおよびマクロそれぞれの次元で危機を脱するために打てる手を体系化した名著。
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美大を卒業したものの失業して家賃の支払いに困っていた若者が打った最後の手は、自宅の一角に人を泊めることだった─今や民泊は全世界に広まり、私はそのおかげで一軒家を買い、数多くのシングルマザーが貧困から救われている。「いいことしかない」民泊によって、不満足な今から脱出できる人はまだまだ多いはずだ。
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完全なる証明 100万ドルを拒否した天才数学者
マーシャ・ガッセン(著) , 青木 薫(訳)
賞金百万ドルがかかった数学最大の難問「ポアンカレ予想」を解いたグリーシャ・ペレルマン。なぜ彼が賞金を拒否して姿を消したのか以上に、ユダヤ人を差別したソ連体制下で、天才ユダヤ人学者たちはいかに国家のさらに上をいき圧制から脱け出し学問の自由を追求したか。ロシアの数学専門学校を見学したくなる一冊。
ブックキュレーター
ポリグロット(多言語話者)タカ大丸1979年福岡生まれ岡山育ち。極貧のDV崩壊家庭に育ちながらも独学で英語を習得、2000年ニューヨーク州立大学ポツダム校入学。2001年7月から1年間交換留学生としてイスラエル・テル・アヴィヴ大学でも学ぶ。2012年に『モウリーニョのリーダー論』翻訳。2015年『ジョコビッチの生まれ変わる食事』刊行。15万部近くのベストセラーとなる。英語同時通訳・スペイン語翻訳者として多言語を駆使した未来予測を得意とする。最新訳書は『エムバペ』(扶桑社)同年に初著書となる『貧困脱出マニュアル』を出版。「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演もあり、日本唯一の「視聴率がとれる見た目が怪しい通訳」でもある。
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