重厚なストーリーだけどすらすら読める！日本の歴史コミック

平安時代、藤原家が政権を掌握しようとしている頃のお話です。のちに『伊勢物語』で有名になった在原業平と、学問の神として有名になった菅原道真が出会い、不可解な事件を調べることになります。才知あふれる菅原道真と役人で色男の在原業平のかけあい、そして歴史考証に基づく美しい平安の描写が際立っています。

645年、「大化の改新」に端を発した天智天皇こと中大兄皇子と、天武天皇こと大海人皇子の争いを、大胆な新解釈で描いたコミックです。歴史では正義だと見なされている人物が、本当に正義の味方だったのかを考えさせてくれます。中大兄皇子が大海人皇子に向ける、嫉妬と愛情が入り混じった複雑な心境が読者の心を打ちます。

長く愛されてきた百人一首をもとに、人々の恋愛模様を描いた短編コミック集です。各話にテーマとなった和歌があり、独自の解釈をもとに切ない恋物語が展開されていきます。紫式部や藤原定家など、日本史の教科書で目にしたこともある人物たちの恋模様は彼らに人間味を与え、歴史が好きになるきっかけを与えてくれます。

本屋大賞を受賞して映像化もされた冲方丁の人気小説を、繊細な絵柄でコミカライズしています。日本独自の暦を作った渋川春海を主人公に、一つのことを突き詰める人の輝きを描いたコミックです。江戸時代にこんなにも数学が発展していたのか!?と当時の日本文化に驚かされる場面も多く、好奇心が刺激されるでしょう。

いつの時代にも愛された戦国武将・真田幸村を主人公に、戦国時代の壮絶さを描き出したコミックです。関ヶ原の戦い以降、徳川から謹慎を命じられた真田幸村がいかに自分の死に場所を定め、死んでいったのかがストーリーの焦点となっています。争いの時代が終わりに近づいていくなか、戦い続けることを選んだ真田幸村の姿が印象的です。