ブックキュレーター株式会社ユーディット会長 関根千佳
ユニバーサルデザインを知って世界を豊かにしよう
こどもから若者、シニアまで、幅広い年代の人が、使えるもの、居て楽しい場所、役割を持って生きられる社会を作り出す「ユニバーサルデザイン」は、日本に生きる全ての市民に知っていてほしい考え方です。他人ごとでなく、自分ごととして、障害や加齢を理解し、世界最高齢国家日本を、誰もが暮らしやすいものにしていくためのヒントを、この本の中から探してください。
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この本は「私の強みは、聞こえないことです」という印象的な言葉で始まる。高校生のときに耳が聞こえなくなった著者が、どうやって自分の障害と向き合ったか、ユニバーサルデザインの社会を作るためにテーマパークや空港やテレビ局をどのようにして動かしていったか、どきどきしながら読める。
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ユニバーサルデザインとは、PDCAのサイクルを多様な当事者とともに進めていくプロセスであるといえる。特に、それを繰り返して少しずつ向上させていく「スパイラルアップ」が重要だ。この本では、阪急伊丹駅や中部国際空港などの豊富な事例を通して、どうすればスパイラルアップが可能になるかを示してくれる。
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海外では、公園や図書館は、ユニバーサルデザインであることが前提になっている。多様な年齢、状態の人が来ることが当たり前だからだ。この本は、日本で、公園をどうすれば誰もが楽しめる場所にできるかを、とても温かい目でまとめている。豊富な写真で楽しくユニバーサルデザインのまちづくりを理解できる本である。
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放送大学のテレビ番組のテキストであるが、4人の講師がそれぞれの持ち味を発揮し、情報のユニバーサルデザインに関する多くの事例を紹介している。歴史、背景、法律などを始め、ICT機器、放送メディア、Webサイトなど、情報のユニバーサルデザインに関する知識を幅広く学ぶことができる。
ブックキュレーター
株式会社ユーディット会長 関根千佳障害者・高齢者のICT利用や、誰もが暮らしやすいユニバーサルデザインの社会への変革を、政府や産業界に提唱している。日本IBM SNSセンターを経て、98年に株式会社ユーディット(情報のユニバーサルデザイン研究所)を設立。その後、同志社大学など多くの大学でユニバーサルデザインや高齢学を教える。現在、同志社大学・放送大学・美作大学客員教授。http://www.udit.jp/
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