ブックキュレーターhonto編集員
医療は科学か非科学か。医療の現実を知り健康に生かすための本
医学は間違いなく科学ですが、医療には不確実な部分があります。それは、人間の身体や病気のメカニズムが複雑で、まだまだわからないことがあるからです。結果として、Aさんには効果がある治療でも、Bさんにはまったく効かないということが起こります。医療の不確実性を知った上で、上手に付き合うための本を選びました。
- 15
- お気に入り
- 2945
- 閲覧数
-
居るのはつらいよ ケアとセラピーについての覚書
東畑 開人(著)
博士号を持つ臨床心理士の著者は、度重なる失敗を乗り越え、ようやく沖縄の精神科クリニッックに職を得ます。意気込んで赴任したものの、そこには想像を絶する現実が待っていました。デイケアでスタッフや通院する人たちとの交流から見えてきた、ケアの置かれたシビアな状況を正面から綴った医学エッセイです。
-
20世紀初めまで医療は試行錯誤の連続で、おまけに根拠のない治療法や健康法が宣伝され、信じられてもいました。実際、体内の悪い物質を出すために水銀を吸い込んだり、出血を止めるために血を抜いたりと、危険な医療が行われていました。今なおはびこるインチキ療法の餌食にならないための教訓に満ちた一冊です。
-
世界には、科学で説明のつかないことがまだまだあります。にもかかわらず、科学に絶対の信頼を置く傾向が強いのが現実です。本書は科学と非科学の間にある、科学的正しさで割り切れないグレーな出来事に焦点を当て、その怪しくも面白い現象に読者を誘います。科学の不確実性と、非科学の持つ不思議な魅力を知ることができる一冊です。
-
植物状態の患者は、周囲の状況を認識できず、問いかけに反応することもできないとされています。しかし、そうした患者をケアする施設では、患者と看護師との間で意思の疎通が成立していると思われる場面に遭遇します。本書は、現代の科学では説明できないそうした交流の謎と実態を、現象学の視点から読み解きます。
-
20世紀までの医療は、根拠に基づくというより、個々の医師の経験や勘による部分が多かったといいます。現在は科学的根拠に基づく医療が行われていますが、すべての病気を治すことはできません。本書は、さまざまな病気と原因の因果関係とその科学的根拠を説明し、医療と賢く付き合いながら健康と長寿を保つ方法を解説します。
ブックキュレーター
honto編集員ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です