ブックキュレーターカフェ文化研究家 飯田美樹
パリのカフェ文化を感じる5冊【Bunkamuraセレクション】
パリはカフェが溢れている街。夕暮れ時のカフェテラスに集う人たちは、誰もが話に夢中になっている。キラキラと眩しく光を放つテラスを通りすがる度に、日本から来た私は圧倒されてしまう。パリのカフェ文化の本質は、自由闊達に自分の想いを語り合うことにある。そんなパリのカフェの雰囲気が伝わる5冊をご紹介します。
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カフェから時代は創られる
飯田 美樹(著)
カフェは単にコーヒーを飲みに行く場ではなく、人が勇気を出して自分の想いを口にすることで、共感し合える仲間と出会い、新しい思想や時代が生み出されていく場所。20世紀前半のパリのカフェから、なぜ様々な文化的運動が生まれていったのか?カフェという場のポテンシャルや本質を探る、カフェ論の決定版。
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家庭でも職場でもなく、街中で知人や友人と気軽に落ち合い、語り合える場所、サードプレイス。著者のオルデンバーグは「パリのカフェほどサードプレイスとして適切な場所は他にない」と語る。常連たちとの楽しい会話や、あたたかい雰囲気があってこそのサードプレイス。カフェやサードプレイス、心地よい時を過ごせる公共空間の重要性を理解するのに欠かせない一冊。
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「もしきみが幸運にも 青年時代にパリに住んだとすれば、 きみが残りの人生をどこで過ごそうとも パリはきみについてまわる。なぜならパリは 移動祝祭日だからだ。」若き日をパリのカフェで過ごしたヘミングウェイ。貧乏暮らしでも成功を夢見て、クローズリー・デ・リラやリップなど、カフェに通った思い出が会話とともに鮮明に綴られている。
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パリ・旅の雑学ノート カフェ/舗道/メトロ
玉村 豊男(著)
パリに留学していた著者による、徹底的なカフェ解説。オシャレでシックなイメージのパリのカフェというより、地元民に愛されている昔ながらのカフェの様子を事細かに解説。これだけ詳しく書ける玉村さんの知識と情熱は脱帽もの。読んでいるだけでパリ気分。
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数々の美しい写真とともに、パリの老舗カフェの歴史や雰囲気に浸れる一冊。2000年前後のパリのカフェの雰囲気が、その場にいるかのような臨場感で伝わってくる。長年『地球の歩き方』のパリ編に携わってきた著者だからこそ書ける、深みがあり、フランスへの愛が伝わってくるパリのカフェ案内。
ブックキュレーター
カフェ文化研究家 飯田美樹学生時代にパリ政治学院に留学し、世界中の留学生が集まるパリ国際大学都市に住む。自分と圧倒的な知力の差があるエリートに囲まれてショックを受け、家でも学校でもない第三の場所として、パリのカフェに通う。その頃、パリのカフェは社会変革の場であったと知り、帰国後に大学院で研究を続け『カフェから時代は創られる』を出版。現在はParis-Bistro.com日本語版代表としてフランスの食文化について発信。また、世界に視野を広げ、パリのカフェのように自由に語り合えるサードプレイス「人生を変える英文読会 World News Café」を毎週末オンラインで開催。趣味は着物。https://www.worldnewscafe.net
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