

連続目潰し魔事件を捜査していた刑事・木場修太郎は事件に友人の川島が関わっていることを知り彼を追って房総に行き着く。同じ頃、探偵・榎木津礼二郎はある依頼を受け、房総半島の聖ベルナール女学院に乗り込む。呪いの儀式、教師殺害事件、生徒の売春疑惑……。富豪・織作家創立の寄宿学校に広がる深い闇。絞殺魔は捕らわれるが、事件全体の構造が読めない警察の捜査は難航する。「経過自体が事件を生成し」自己増殖する蜘蛛の仕掛けに、ついに京極堂が立ち上がる。旧家に封印されてきた憑物を落したのち、黒衣の男は真犯人を指摘する。