紙の本
自分には超えられない悔しさを誤魔化す為に相手を尊敬していると思い込む
2009/07/27 22:09
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
過去・現在・未来を同列に扱うことがよくある。しかし、それぞれの指し示す期間には大きな差異があり、特に現在が示す期間はまさにこの一瞬でしかない。それほど刹那の時間にも拘らず、人間に対してもっとも大きな影響を与えるのは現在だ。
では、現在が絶望に満ちた世界だったらどうなるだろう。ある者は過去の栄光を懐かしみ、またある者は未だ来たらざる時に希望を見出すかもしれない。もしその希望が自分の手ではつかめないとしたら…そのとき生まれる力の代行者を、歴史は英雄と呼ぶだろう。今回は、自らを殺して英雄になろうとした少年の物語になっている。
ただ、思うのだが、各巻は一話完結の物語として読めば面白いと思うのだが、シリーズ物としてはそれぞれのつながりが少し希薄ではなかろうか。いや、希薄なのではなく、現在が過去の影響をあまりにも強く受けすぎているため、本来はもっとも身近である現在の物語の色が薄いように感じてしまうのかもしれない。あと、少数の人の思惑で歴史全部が決まってしまうみたいな考え方は、あんまり好きではないしね。
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…あれ?これって最新作?
ここまでたどり着くには、間に何巻入るんだろう・・・。
[2009年11月7日購入]
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ルルタとニーニウの過去が明かされましたが
扉絵、なんかおかしくないか。
超・目がキラキラ少女マンガのように見えた。
そして流れも少女マンガ。
菫の咎人やハミュの過去も明かされて
残りはハミの能力が気になるところです。
どんななんだろ…
ルルタ自身は運命や周りに翻弄された可哀想な人生だなぁと思います。
ていうかもうすでに神だろこいつ。
その時のルルタが清浄眼を持っていれば…なんて思っても仕方ないですが。
ウインケニーやコリオを見て思ったのですが
本喰いに食われると、消化されるまでは仮想臓腑ないで生きてるのかなー。思考が。幸せに生きても臓腑内で眼が覚め、また消える…?
不思議な能力だ…ていうか本になったんだから静かに寝かせてくれ的な。
さて、次は最終巻!
名残惜しいですが刮目して待ちます!
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「………ニーニウ。僕は君を守る。君を守るためだけに戦う。
君のために、僕は本当の救世主に、ルルタ=クーザンクーナになってみせる!」
『戦う司書』シリーズ第9弾。
ついに次の巻で終わるらしい…。
長かったぜ。途中なんつーか、「方向性間違ってない?」とかいろいろ思ったけど、ようやっと最終巻に漕ぎ着けられた(いや、作者私じゃないけど、結構大変だった。追っていくの)
でも、ここまで読んでやっぱり思うのが、この人の世界って、善人や正直者は絶対に救われないってことだよね。
最後にもし、救われるのだとしても、それがあまりに不合理だと思う。
それに、ルルタ=クーザンクーナが「真の幸福」を願う理由がさ、なんてゆーか、予想の範囲内だったのがなんかちょっと悔しいんですが。
もうちょっとその理由を捻ってほしかった…と思うのは私の我儘なんだろうか。
それにしてもニーニウとノロティってなーんか似てると思う。
なんだろう?この世界においての異質さ。
山形世界でいうなれば、愚かさになるのかもしれないけれど。
そういったものが酷似してると思う。
ただ、その生の終わり方が極端だっただけでね。
神って存在はどれだけ傲慢なんだろう?と思う。
そう思えば、たぶんニーニウも傲慢なんだよね。
自分がそんな世界を見たくないという理由で、世界を滅ぼすことを決めるんだから。
そんな選択はその世界を生きる人間にやらせるべき。
勝手に誰かが決めていいものではない。
だって、実際に自分を犠牲にしてでも守ろうと思ってる人がいるんだから。
ニーニウも最期まできちんと信じてればよかったのに。自分の愛した人を。
そして自分を愛してくれた人を。
これ読んでて有川浩の『塩の街』を思い出しました。
結構設定は似てるんですけど、『塩の街』の方が大人である分、思い切りがよくて、んでもって自分勝手ですよね。
私はそれでもいいと思うんですけど。
とりあえず、最終巻が楽しみです。
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今までに出てきたキャラをまた読むことができて楽しかった。ルルタの過去も明らかになり、一番長い伏線だったあのキャラも出てきてまさにクライマックス。
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そして滅びゆく世界。
そして思い出される過去。
いや…うんすごいね、としか言いようがないです。
もう誰一人、手段を選んでいないというか。
そのせいか、普通の人が、すごくすごい人に思えます。
清廉潔白??
純粋さが、ものすごく際立ってるというか…。
それしか考えられなくて、それしか考えてないというのは
かなり幸せなのではないかと。
そういう点では『幸福』に近かったのではないでしょうか?
大切なもののためなら、弱くもなり強くもなる。
それは、どこも一緒なのです。
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ルルタとニーニウの悲恋が産んだ悲劇。
とにかく読んでて胸がいたかった。英雄として崇められてるルルタも所詮はやっぱり人間なんだよ。恋だってしたくなるし、怖くもなるし。
ニーニウだってそう。
皆を助けたい、その気持ちが大きかったけど、ルルタへの愛に目覚めたらやっぱりねぇ。
でも時代がそうさせてくれなかたったんだよね。
ニーニウがホンマに救いがない。辛い。
その後ルルタを殺すための道具として作られたチャコリー。
チャコリーも辛い。わかるけど、このような魂の作り替えにより、ルルタを愛して、殺すとか。
でも、だんだんと色んな伏線を回収してきてる気がしてる。
ハミュッツ=メセタ。
この人の死んでからの活躍が楽しみ!!
最後まで目が離せない&続きが気になる9巻でした。
10巻は刮目するべし!これにつきる。
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過去話。
いったい二人の出会いは、どれだけの救いと、どれだけの絶望をうんだんだろう。
最終巻が待ちきれない…。
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視点が、随分変わって絶望の魔王へ。
ルルタの行動は分からなくもない。けど、なんかなあって感じ。
一人の幸福のために殺されて苦労して悲劇が生まれた数が多いなんて、どうなんだろう。
そんな風に考えさせられた作品。