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蟹工船は、
すごい描写がリアルで
読むのんしんどかった。
でも読んでよかった。
今じゃ考えられへんこととかを
こうやってその時代のものを読んで
身近に感じられるのはほんまに
大切で尊いことやと思う。
党生活者もよかった。
命の賭け方が素晴らしい。
ただ、
今話題になってる意味は
あんましわからへん。
蟹工船は酷すぎるもん。
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6月18日読了。プロレタリア文学の代表作。資本家より非人間的に搾取される、蟹工船に乗船する労働者の克明な描写がすごい。今だから普通に読み流せてしまうが、発表当時(昭和28年)には大いに旋風を巻き起こしたのだろうなと思わせる。文学とは美しいもの・理想的なものを描くだけではなく、世の中の底辺・実態をありのままにさらけだすこともできるものなのだな。特高警察に逮捕され拷問されて没した小林多喜二自身の生涯を考えると、「党生活者」の息詰まる生活の描写にもいっそうリアリティを感じる。
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購入者;松木
大正時代の格差社会をリアルに綴っていました。現在のワーキングプアの状況と非常に酷似していました。当時も同じ状況にある立場の弱い人達の
もどかしい心の葛藤が非常に繊細に描かれていると思いました。
貸出:宇都宮(2008.8.25)返却(2008.9.8)
小林多喜二という人の世界観は今の定職につけない若者の感覚と非常に似てるような気がしました。2つの話共に暗いです。
貸出:今倉なにかと話題の本だったので興味がありました。現在のワーキングプアの状況と比較して取り上げられる事が多いですが、正直ここまでひどくはないとは思います…。でもフジモトコマイで働かせていただいていると実感はありませんが、これと似た給与・労働条件が実際に今あると感じる人が増えているならやはり社会的問題なのでしょうか…。返却:(2008.10.28)
貸出:田中亮(2008.11.10)返却:(2009.1.23)
今、世の中の状況もあったので不思議な臨場感がありました。この時代と今が同じかと言われればそうではありませんが、考えるものがありました。
貸出:渡辺(2009.2.20)返却(2009.4.28)
いま、ここに描かれている風景が日本の労働環境にもあるといわれていますが、絶対に実感したくないなと思いました。
貸出:山本資(2010.3.31)返却(2010.4.3)
本としてはいいのかも知れませんが、現在は過去とは違うので参考にはしたくありません。メディアがもう少しまともな方向にむかってほしいと感じます。
貸出:清水(2010.10.15)返却(2010.11.4)
労働者が労働者として扱われない時代、また時代によって公に働けない仕事(今もあるとは思うが・・・)、こういう時代があったからこそ労働条件が改善されたり、禁止されたりしていることが分かった。
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”一度入ったら抜け出せない”
現在の社会システムに酷似している点に気が付けば意味深な作品である。この作品に出会えたことで、違った視点を持てるようになった。
学生時代に読むことで「リベラル」と呼ばれる国家の策略について、批判できるほどの考える力を蓄える。そんなきっかけとなる一冊です!!
個人的に、サウスバウンドから読みいると分かりやすいと思う。
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・・・蟹工船・・・
さすが昔と言える文章。
しかしながら蟹工船っつう奴隷のような扱いを受ける中、徐々に徐々に団結し、徐々に徐々に結束し、ついにストライキを決行する。
これが、人間の”生きる力”だと思います。
これが、社会の成長の縮図、根本だと思います。
やはり有名だけあって名前負けしないその読み応え◎
'09.04.14読始
'09.04.14読了
・・・党生活者・・
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蟹工船:これから読む人の楽しみを奪うといけないのでノーコメント。
党生活者:名前が素敵だ。共産主義がなぜ失敗したのか、その答えの一端が垣間見られるような気がする。
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7月?
最近話題。
蟹工船で働いている労働者と資本者との対立
搾取される労働者は立ち上がる…。
格差、ワーキングプアーの問題が
脚光を浴びる中で考える。
雇用・社会保険・公的扶助を社会で
どう(再)構築していかなければならないのか。
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蟹を捕るための船に乗る、貧乏な労働者達。だがその仕事がキツイキツイ。平気でぼんぼん人が死んでいく。監督は労働者を殴りまくるし、難破船の救助要求も無視し、サボった労働者を見殺しにする。与えられる食事・給料・寝床・労働時間の待遇は悪い。一方、労働者を限界まで酷使することによって、少しでも剰余価値を得ようとする資本家の手先である監督は、毎日ぜいたくな飯を食ってぶくぶく太る。労働者は立ち上がらなければ、死んでしまう。労働者の中でも特に貧困な人々の過酷な労働が、ありありと分かる小説であった。一方、「党生活者」は、非合法活動をする党員の日常が描かれている。なかなか怪しい雰囲気のなかひっそりとしたスリルがある。2008.7.15-19.
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話題になっていたのでその波に乗って読んでみましたが、かなーり暗くなります。現代のワーキングプアにもつながる気がしませんでした。党生活者の方が人間味があって好きです。
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未読
流行ってるので購入しようかと思ったらもう家にありました。
こういうのは好きなのでなるべく早く消化したいです。
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蟹工船は小林多喜二の代表作とされ、搾取の構造を蟹工船というフレーム内に端的に捉え、鋭く問題提起した点、歴史的作品といえるが、一方である意味共産圏のプロパガンダ映画を見ているようで、登場人物に個性の彩がなく、ただマルクスの定めし方向へと走っていくように見える。文章も粗削りで、東北弁に通じない者には分かりにくいと感じた。
その点、「党生活者」は、彼のプロレタリア文学がようやく文学の域に達したように感じた。彼の筆致を通じて活動家たちの、投獄の危険と隣合せの緊張感が伝わり、ただ賛美するのでなく、人間的なところも描こうとしている。この作品は彼の遺作となった。彼は後編を活動面と人間面でどのように展開させていくつもりだったのだろうか。当時の活動家が一線から引いた現在、漱石の「それから」のように誰かが後編を書いてくれれば面白いとも思うが、現在の左翼系知識人にはそのような野心と構想力のありそうな人物はいないのかもしれない。
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「蟹工船」は未組織の労働者が酷使され、徐々に労働者意識にめざめ立ち上がる話。
結局うまくいかないが、再び立ち上がるという希望を残して終わっている。ひどく酷く凄惨な労働環境が描かれる(なんかあさま山荘関係を読んでから、すっかり感覚が麻痺しちゃって、酷いんだけど、それほどショックを受けない自分が怖い)。
「党生活者」のほうが小説としては面白かった。母親とも距離をおこうとしたりして、アジトを転々としながら人目を忍んで活動する様子が。女子の活動家も出てくるし。主人公は多喜二自身がモデルとなっているようだ。
これまたあさま山荘関係が彷彿とされる。坂口の行動と似ているなあ…とか。坂口はこの時代から40年後なわけだけど。
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身体を蝕んでいく過酷さ。
しかし心は折れていない。
隙あらば蜂起する闘争心はある。
心を蝕んでいく社会。
無気力で体力だけが有り余る。
それでは己の本能や欲望を満足させることにしか働かない。
2008.08.15.読了
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新潮文庫の100冊キャンペーンで購入。前編『蟹工船』後編『党生活者』から成る。小林多喜二といえばプロレタリアート!プロレタリア文学に染まり労働運動に参加し官憲にしょっぴかれて殺されてしまった方です。
蟹工船では「社会の下積みになっている労働者大衆の非人間的な生活とその自然成長的な闘争」が描かれており、登場人物の個々人のキャラクターに迫る描写は少ないながらも労働者全員が徐々に全体として一貫した行動を起こしてゆくようになるのが特徴かも。(自然成長的な闘争─ストライキとかね)。その様子がま〜た不気味なんだ・地下で脈打つように、おのれの生命を守るために静かな抵抗を繰り広げる労働者たち。生への必死の執着が生々しい。
党生活者─(私は蟹工船よりこっちのが好き)─は作者の死の前年に書かれたもの。近代的な軍需工場の計画的な闘争運動を綿密に描いてる。あー、そうか、労働運動ってこんなふうにメンバー同士で連絡とりあって、ビラ配ったり警察から逃れたりしてたのね、とゆう内容のことをコト細かに書いていきます(これは作者自身の体験記みたいなものなんだけど)。蟹工船と異なるのは、一人称の主人公とそれをとりまく少人数のメンバーが物語の中心をなしているところかな。私はコッチのが深入りしてしまうねえ。それにしても当世の社会運動って個人的生活の負担が大きすぎてビックリですね。メンバー間の連絡とりもつだけでマル1日かかったり…と。今のご時勢なら「メール」とか「ケータイ」であらゆる問題も一発解消ですよね。
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現代社会との比較をしながら読むのが面白いというのには同感。そこで何を感じるかは本人の資質もだけど、本人の置かれている分野と関心を持っていることに大きく影響するような気がします。文学が政治や出世と大きく結びついて思想として存在していた頃ならではの香りがします。