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動物への興味を引き立たせ、動物病院の現実を知るにはとてもいい本だと思う。
人々が思っているほど獣医はそんなに広い分野の生き物を見ることはできない、亀の開腹手術の模様がカラーで見れる、生き物を飼うということの難しさと責任の重さ。
本書を読んでこの3点が深く心に残った。
最近は猫が欲しいなぁとしきりに恋焦がれたが、本書を読み終わってから反省した。
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田園調布動物病院院長の著者。毎日の診療の様子をまとめた1冊だが、命を「飼う」ということへの、提唱も忘れない。ビジネスとしての獣医師という根幹に”私の原風景は「アマゾン」だ”という著者の命に対する(それは、間抜けな飼い主に対しても同様・・・)雄大な優しさがある。
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ネットの掲示板などで、ペットの病気や怪我の相談をよく見かけるけれど、いわゆるエキゾチックアニマルを飼っている人は、飼う前に獣医師の情報は必ず集めておくべきだと思う。
著者は爬虫類も含む、エキゾチックアニマルを数多く診察している獣医師。様々な症例と共に、著者が遭遇した無責任な飼い主のエピソードも紹介されており、考えさせられる。
といっても、批判がこの本の主眼ではない。
ともすれば重くなりがちなテーマが、わかりやすい文章で綴られており、すらすらと読める。
お金さえだせば大抵の珍獣は飼えて(買えて)しまう、ペット大国・日本だから、動物を飼っている、或いはこれから飼おうと思っている人には読んで欲しい一冊。
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表紙はなんだかよくわからない生き物のレントゲン写真。「何これ?」と本を開けてみるとカバー袖には表紙の生き物の正体が。「水温計を飲み込んでしまいました」の吹き出しつき。
以前、たまたまテレビでカメの手術シーンを見て「飼い方がよくわからない生き物を飼うって大変……」と、釘づけになってしまったのだが、本書をパラパラ見るとどうやらそのテレビ番組で紹介されていた獣医さんが書いた本のようだった。
最初は、「へえ、こんなことまでやるの!?」とか「そんな動物飼ってる人いるんだ!?」などと、単純に面白く驚いているだけだったが、読み進めていくうち、動物も人間も医療はまったく同じなのだなあ、と実感した。動物だってガンにもかかるし、代替医療の是非や、ステロイドをめぐる飼い主さんとの攻防などは人間の医療問題のよう。治療をする動物たちには言葉が通じないだけ、人間よりも大変かもしれない(本書によれば、英国獣医師の自殺者数は人の医療従事者と比較して二倍、一般の四倍の水準に達するそうだ)。
獣医師の実態がわかる本であると同時に、動物を飼うということがどういうことであるのか、痛烈に伝える本でもあった。ちょっとカワイイからって軽々しく飼っちゃいけないんだ。環境は整っているのか、命を最期まで引き受けられる覚悟があるのか、そういったことを考えなくてはいけないのだな、当たり前だけど。
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エキゾチックペットも診る獣医師の日々の奮闘がわかる本。症例や治療について、もちろん医学書ではないが、素人に読ませるには充分なほど細かく描写されている。また、患蓄や飼い主との間で獣医師が抱えるジレンマや、職業としてみた場合の獣医師の収入などについても、割と言葉を選ばずに書かれている。獣医師の友達ができたら、酒を酌み交わしながらこんな話を聞かせてくれるんだろうな、という気分になれる一冊である。
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爬虫類とか両生類、珍しい生き物と一緒に暮らしてなおかつ幸せにするのって気軽にできることじゃない、って改めて思いました。
だってかえるの骨折とか誤飲、カメレオンの卵詰まりなんてどこの病院で見てくれるの;;・・・・という。
考えさせられるけど面白かったです。
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動物好きの私にはとても楽しく読めた。
専門的すぎずおもしろく一般の人向けに書いてある。
勉強になった。ペットを飼う資格私にはなさそうだ~
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著者は獣医さんです。専門的で理解が困難な部分もなく、興味を持ったところから読めます。つい笑ってしまうような面白い場面も、人間のエゴについて考えてしまう場面もあります。動物の好き嫌いに関わらず、いろいろなひとに読んでほしいです。
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日本はペットに対する意識が非常に低いと思う。
犬猫に関してはようやく意識が高まってきたようだが、犬猫以外の生物、ことエキゾチックと分類される生物に対してはペットと言う認識すらされてない様な気がする。
ペットショップには沢山の種類のエキゾチックアニマルが販売されている。
けれど飼育していて病気になったら仕方ないで済ませる現状。
え?病院に連れて行くとか信じられないなど言う人達のいかに多い事か。
エキゾチックアニマルは使い捨てなんですか?
田向さんはそんななか生物を分け隔てする事なく、命を救おうと日々尽力されている。
田向さんの様な医師の存在がもっと増えると同時に、我々飼育する側の意識も高めなければいけないなと思った。
生物を飼育するって事は軽く考えちゃいけない。
と、重々しく書いたけどレンコン食い過ぎた犬には笑ってしまったし、そのレンコンを記念にとっておく飼い主にも笑った。
無事で何より。
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夫に薦められて読んでいる、「珍獣」の治療をしている獣医さんが書いた本。獣医さんの世界では、犬猫以外は「珍獣」扱いだとか。ウサギやフェレット、ヘビやトカゲ、アリクイやヤギもすべて診療する。その動物専門の医学書もない中でそれでも仮説を立てながら治療していく姿には、他の仕事にも通じるものがある。また、「ペットを飼う」という行為についても考えさせてくれる。この本を読むと、自分のペットたちに対して「本当にありがとう」と思える。いや、いつも思ってるけど。
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様々なエキゾチックペットの治療例が興味深いものからヒヤッとするものまで著者の生の観点から読むことが出来て面白かった。生命倫理に投げかけてくるものもあってなかなか考えさせられたけど診察を嫌がって丸まったハリネズミかわいいです かわいい
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エキゾチックアニマルの医療分野を開拓されている獣医さんのお話。
小動物臨床、特に未開拓のエキゾチックアニマルの治療ってめちゃくちゃ面白い。と思った。まだまだ未開発の分野なので、知識をベースに、美術とか工作とか、推理とか、あらゆるものを組み合わせて工夫に工夫を重ねて治療する。
ただこんな獣医師になるのに素質は必要かもしれない。こういう「新しいこと」を患者である動物に施すには飼い主さんにも了承を得なければいけなくて、そのための人柄なんかも大事で。それに何よりこの人は小さい時からいろいろな動物を飼って、経験値を上げてきたんだろうなぁと思った。飼育も難しいエキゾチックアニマルだから、治療もきっともっと難しい。その動物を知るにはやはり一番「飼う」ということが大事なんだと再認識した。
小動物臨床に対する興味がすごく大きくなった。
獣医師を志す人にも、ペット好きの人にもおすすめの一冊。
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犬、猫、ウサギだけがペットではない!!
鳥からヘビ、ハムスターにウーパールーパー、アリクイに金魚
蛙にブタまで著者の田向先生の病院に診療に来るのだ。
ゴキブリホイホイに掛かったモモンガのノリ取り~ゴールデンレトリーバーのバレーボール大の腫瘍の手術まで、仕事の幅がとても広い!!
私はこの本を通して、人と動物達の生活や関係性を学びました。
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エキゾチックアニマルを積極的に治療する獣医師による診療記。
体長2cmのカエルの開腹手術とか金網から離れないアリクイとか、ちょっと奇抜な例を集めすぎじゃない?と思うくらい奇想天外な患者たち。
野生動物を飼育することの是非やステロイドの功罪など、短く素朴な記述の中に考えさせられるトピックが多くある。
不覚にも涙してしまったのは、長年連れ添った伴侶動物を看病しその死を受け止めようとする飼い主の姿。
一方で、かければ確実に治癒に向かうお金や手間をかけることを渋る飼い主や、安易に安楽死を依頼する輩もいる。
実の子にも勝る無二の愛情の対象とも飽きたら捨てることのできる所有物ともなり、また屠殺されることを前提に生まれてくる家畜ともなる動物たち。この本には、この矛盾についてのひとつの見解も提示されている。
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動物病院の獣医さんが書いた珍獣:エキゾチックペット(犬猫以外のペット)の診療記録。
動物病院の厳しい現場が語られており、執筆者の獣医という仕事に対する熱意が伝わってきます。
珍獣の病気や手術方法など興味深い内容が多く、「えっ、そんなことがあるの!」という笑える症例もあります(飼い主さんには申し訳ないですが)