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表題のとおり,陰陽師・安倍晴明の活躍を描いた初長編。
武士の源博雅とのコンビは映画化もされている有名な設定。
名作短編「鉄輪」をベースにしながら,
他の短編で描かれた挿話で肉付けされ,
長編作品でありながら連作短編のようでもある構成となっている。
二人の掛け合いの魅力,中でも博雅の魅力が際立つ作品である。
古語を交えながら読みやすく平易な文章で書かれており,
平安文化も巧みに織り混ぜられていて楽しめる。
ベースが良い話なのでうまく仕上がっているが,
個人的には短編集の方が良い仕上がりで楽しめると感じた。
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付喪神ノ巻で書かれた「鉄輪」を長編化したもの。
博雅がいい男すぎて「…もう!」ってなる話。ちょっとくらい強引に引かれたいものなのよ女は。
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私の中で一番グッとくる恋愛系小説だと認識しています。
なんていうんだろう。
恋愛ってかくあるべき!と思います。
一時期の思い込みで人生を棒にするのって私好きじゃないんですよね。
たとえ、19歳の恋愛でも実のあるものにしたいと思うし
究極、キスとかも減るもんじゃないけど無駄遣いはしたくないんだ!
昭和かよ!って思われるかもですが、一生をともにする人だけにすべてをささげたいと思うのだ!(わあ超恥ずかしい)
だからさあ博雅の言う、たるんだ顎も愛おしいと思うのだよ!って
なんていうんだろう。究極に泣けるんだよね!
最高だ!!
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陰陽師シリーズは多分ずっと読むし読み返すと思うくらい好きなのです。
「鉄輪」もすごく好きなお話。
獏さんの書く鬼はキレイで恐くて切ないなぁ、と思います。
とにかく、博雅が好きでしょうがないな、ということを再認識したお話。
あと、晴明は博雅いなかったら「人」では無かったかもなぁ、なんて思うお話。
お酒を酌み交わす相手がいるから「人」で留まっていそうだなぁ、て。
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2010.04.01 読書開始
2010.04.11 読了
会社の先輩からお借りしている、夢枕獏氏の陰陽師でございます
こちらの巻は、朝日新聞の夕刊で連載していたとかで、これまでの巻と違い短編形式という感じではありませんでした
お陰で、晴明と博雅の出番がたまになかったり…
この二人のコンビが好きな私としては、少し残念な巻でもありました
また、読んでいて何だか見覚えのある気がする話もちらほら…
立ち読みした時に見た話なのか、それとも以前の巻に似たエピソードがあったのか…
しかし、博雅も気の毒とは思いますが、徳子も気の毒ですね…
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晴明、博雅、道満、蝉丸、そして今回のヒロイン、徳子姫、登場人物のそれぞれが持つ独特な存在感。今回もこの「陰陽師」の世界を堪能しました。
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季節とか風景とかがとても風情があって好きです。いつも柱にもたれて源博雅と酒を酌み交わす晴明がすごくいいです。貴船神社に行きたくなりましたvv
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結構読むのがきつかった・・・。
話は面白いんだけど、前作までのつなぎ合わせが多くて、
新鮮味がないので読み疲れてしまいました。
陰陽師は短編で、1話に1回「ゆこう」「ゆこう」のクダリが出てほしい。
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本書は人の世の無常とだれの心に住むおどろおどろしい業が紡ぎだした哀しい物語。「生成り」とは辞書によると「能面の一。女の怨霊に用いる。角が生えかけた形で、般若(はんにや)になる以前のさまを表す」とある。源博雅が堀川橋のたもとで見初めた何処の人とも知れぬ姫。月日が経つにつれ姫の容色にも翳りが見え、そればかりか姫にふりかかった哀しき定めにより心に鬼を宿すまでになってしまう。読者はこの物語を読み終えてふり返ると、始めのほうで博雅が晴明に語った「そのお方が、老いてゆく御自分に対して、心に抱いている哀しみすらも、おれは愛しいのだよ」という一言にこの哀しい物語が暗示されていたのだと知ることになる。
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再読。シリーズ5巻目。初の長編。
いつもは持ち込まれた問題に二人が関わっていく形なんだけど、今回は当人である博雅の問題と繋がっていくという感じ。
長編だけあって、事件に至るまでの細かい道筋がいつもより描かれていて、しみじみと物語を読み込んでいくことができました。
人の想いはどうにもならないし、哀しいし、でもそれが愛しい。
徳子姫の思えば苦しい、想えば切ないっていうのも痛いほど伝わってくる。
この世界観や、人間の表現が陰陽師らしくて素晴らしい。
陰陽師入門にもいいかもしれない。
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短編であらましを知っていたので、展開そのものは新鮮さはさほど感じない。けれどやはり「生成り」の姫の心情は痛ましくて切ない。学生時代に神話や民俗学関連の授業で「鬼」についてのレポートをまとめた時、おそらくこの話の原型となっている古典を少し研究した。物語を楽しむわけでもなく、あくまで調査という形で触れたけれども抉られるような気持ちになった。また、今作は晴明の妖しい活躍よりも長雅の天然(?)さが堪能できました。
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人の本質とは何だろう。人を好み、愛しいと想いを寄せ、執心すれば、鬼になってしまう。直向きな愛情で鬼になってしまうなら、鬼は最も人間らしい人間と言えるのではないだろうか。一途な気持ちは、純粋である。純粋さが人を鬼にするというのは、何とも皮肉なことである。
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陰陽師の長編。
基本的に短編で書いている内容を再編集した感じ。元の短編がそれぞれ完成度が高すぎるので、長編はちょっとかすむかな?
後編のもの悲しい感じとか、決して悪くはないんだけど、短編版の鉄輪とかインパクトが強烈で、それに比べるとどうしても冗長で薄い感じは否めない。
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「鉄輪」の長編版。
短編もよかったけど、これはもっと切ない物語になってます。
どんなに思っても戻らない人の心。
わかっていてもどうしようもなく、鬼になってしまうとは。
悲しすぎる。そして博雅はほんとにいい男だなあ。
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夢枕獏の陰陽師第五弾。
初の長編ですが、
内容は今までの短編を肉付けして再度まとめた感じでした。
最初は短編を章毎に書いてある感じで
少し退屈な感じがしましたが、
最後の終わり方は短編ではないぐっとくるものがあって
こちらの方がお気に入りかも。
長編ならではのいい所が出てました。
あとがきにもありましたが、
もう一度陰陽師とはどういうものかと
改めて読むにはいいかと思います。