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恐怖とは、
ググッとのめり込めるおもしろい小説で、ちょっと日帰りで京都に行った往復の電車で読み切ってしまいました。恐怖を驚愕・戦慄・仰天に分類したところは納得ものです。筒井さんはもっとはじけた結末を作ると想像してましたが、案外頷けるものでした。
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文化人を標的にした連続殺人事件がきっかけで恐怖にさらされる文化人・村田が主人公のお話。犯人が誰であれば筋が通るか、あるいは推理小説として面白いかなどを考えるメタミステリの要素と、「恐怖」とは何なのかを考える哲学的要素、どちらも楽しめる。恐怖に怯える人たちが筒井さんらしく誇張して描かれていて笑えるのだけど、ところどころこちらまで不気味な気持ちになった。やっぱり、実体として目に見えないものや、よく分からないものって怖い…。
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筒井康隆さんにしては面白くなかった、というより自分には合わなかったのだろう。
ミステリーに造詣が深ければ楽しめたのだろうか
ミステリー作品なのかいつものドタバタ狂気を楽しめばいいのかが私には分からなくなってしまったのだ。もちろんいつものように絶妙な言葉のチョイスや徐々に失われる正常な思考回路などは素晴らしいのだが、かと言って狂気の描写に針が振り切れてる訳でもないし、ミステリーとしては犯人や展開も単調である。
ミステリー作品へのメタ視点から作品を眺めつつ、筒井康隆さん特有の言葉の運びを楽しめむという読み方をできる人には良い作品だと思う。
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登場人物に読み手が共感して感じる恐怖と言うより、登場人物の行動や内心を読み恐怖を感じるシチュエーションやその種類を理解する、恐怖の考察を小説にした様な本であった。
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忙しい時期が続いているので、筒井康隆御大作品の大ファンなのにもかかわらず、買っただけで読んでいないものが何冊かある。
しかし、この作品、何気なく冒頭を読み始めたら先が気になって、読んでしまった。
何より、連続殺人事件の設定がすばらしい。
いくらでも妄想が膨らむ。
以下、ネタバレ注意。
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多くの方が書いているように、ミステリーとしての結末は無難な感じ。作中人物があれやこれやと想像した犯人像のさらに上をいくダイナミックな仕掛けを期待していたのでその点は少々拍子抜け。
もうひとつのテーマの「恐怖」の追求も、過去の筒井作品での突き詰め方からしたらやや消化不良。もっと多くの枚数で、さらに恐怖な状況に主人公を置いて、主人公が発狂するまでをじっくりと味わいたかった。
とはいえ、作品が短く終わっている分だけ、それらの部分は読み手がいくらでも妄想する余地があるという意味では、ほどよい分量、ほどよい味付けの作品なのだろうと思う。
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作家が住む街で連続殺人事件が起こり「次は自分が殺されるかもしれない」と感じ、その恐怖で生活がどんどんおかしくなる話。
んー。
犯人探し的なミステリーという感じではない
殺されるかもという恐怖はなんとなく軽薄で
どこか滑稽なギャグみたいな雰囲気で
先が気になってあっという間に読めた、という意味では楽しめたのかもしれないが、読み終わってみたときに残るものは少ない。
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「筒井康隆」の『恐怖』を読みました。
「筒井康隆」の作品は、本年3月に読んだ『日本以外全部沈没』以来ですね。
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姥坂市で起きた連続殺人事件。
犯人の狙いはどうやら、町に住む文化人を皆殺しにすることらしい。
「次に殺されるのは俺だ」、作家の「村田勘市」は次第に半狂乱に追いつめられていく。
一体犯人は何者なのか?
謎解きのサスペンスに加え「恐怖とは何か?」という人間心理の奥底にせまる異色傑作ミステリー。
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「筒井康隆」作品って、10代の頃に読んだSF作品のイメージが強いのですが、本作品は恐怖を題材としたミステリー作品です。
相変わらずユーモアに溢れた、それも相当に黒いユーモアたっぷりの文体で「筒井康隆」らしい作品でしたね。
次に殺人犯に狙われているのはオレかもしれない、、、
もしかしたら身近なコイツが殺人犯かもしれない、、、
じわじわと恐怖が迫ってきて、徐々に精神が蝕まれていくシーンが、ユーモア溢れる文体で上手く描写してあると感じました。
読者という立場から、面白おかしく読めましたけど、自分が狙われているかもしれないと思うと、同じような心理状態に陥るのかもしれませんね。
「アガサ・クリスティ」の名作『そして誰もいなくなった』等ミステリーの定番が引用してあるのも興味深かったなぁ。
ミステリー色よりもホラー色の強い作品でした。
まずまずですかね。