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30代女性と女子高生の心情がリアル。
人付き合いの難しさに共感しつつ読み進め、最後にはあ、大丈夫かもと思える。アラサーの今読んで正解だった…
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30代既婚子持ちの小夜子
家事に揚力的でない夫や表面的なつきあいのママ友との関係に
疲れている。
小さな旅行会社の社長である葵には高校時代に受けたいじめという
過去にどこかとらわれている。
この二人の女性の過去と現在が交互に語られ最後にはひとつの
時間軸の話になるという構成。
どちらの女性にも共感できたり感情移入することが出来て
どっぷりとはまり込んでしまった。
とにかく心理描写がうまい。
ネガティブな部分は多いけれど時間をかけて少しずつ前を向いて
生きていこうとする姿が感じられて胸がしめつけられる。
なぜ私たちは年齢を重ねるのか。
生活に逃げ込んでドアを占めるためじゃない、また出会うためだ。
出会うことを選ぶためだ。
選んだ場所に自分の足で歩いていくためだ。
私自身の思いとも重なる。
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学生時代に感じていた閉塞感がリアルに蘇る。グループとカーストはきっと私たちが逃れることのできない共通観念。あ、そう言えば今も同じ閉塞感を感じている。そして30代になり主婦になったとしても同じ閉塞感を感じていくのか・・・と思うと、ぞっとした。
だけどきっと、人と関わっていくのはすてきなこと。最後にそう教えてくれる。
ま、解説で泣くってどうよ自分!
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女のことはようわからんと、始めはいやな気持ちで読んでいたが、良かった。読んだら、前に進もうと思う気持ちがわかった。
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非常に丁寧に、負け犬・勝ち組、近年の30女の実情と心情を書けて居る。結婚という岐路を別々の方向に進んだ二人の女性が、「仕事」を通じてお互い傷が解け合っていく感覚を得てゆく。ここでいう「仕事」は、給料をもらう手段、ではなく、自己実現の為の信念に近いと思われる。
展開としては、現在と思春期(高校時代)を交互に進んでいくが、現在も過去も作中人物を取り囲む人間関係という意味では、歳を重ねても、悩みの種は何もかわっておらず、女である以上人間関係は一生抱える悩みなのだろうなともおもった。
作中人物の台詞「大事な物はこんなとこにはない」が今も心に響く。大事な物、それは自分の中の確固たる信念なんだろうな。
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「ひとりでいることがこわくなるようなたくさんの
友達よりも、ひとりでいてもこわくないと思わせるような
何かに出会うことのほうがうんと大事な気がするんだよね」
安物や偽者で安心はできないはずなのに
なんでそういったものにすがってしまうんだろう。
人の言動には必ず背景がある。
それを理解しようとか分かち合おうとする気持ちは
歳を取るにつれて薄れてしまうんだろうか。
女社会が苦手な私としてはピタっとくる表現が多かったなぁ。
企業した独身女性と子持ちでパートする主婦が何か
通じ合う瞬間が素敵でした*
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一体全体、何が言いたかったのかが微妙すぎてよく分からん。女の友情はもろいってことか?隣の芝生はよく見えるってことか?専業主婦は働く女が嫌いだってことか?要するに「女同士は分かり合えない」ということなんだろうと思う。そして何だか分からないままに全部読んだのはきっと、あたしの中の答えも「イエス」だからだろうと思う。女ってホント、くっだらないことでキーキーわめけるよねえ。「そんなんどっちだっていいじゃん」と言いたくなることに真剣。ま、それだけやっぱヒマなんだろうと思う。
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過去と現在が交差する物語の構成もあってとてものめり込んでしまった。私自身の過去や未来についても思いを馳せてしまう程の、心のとてもとても深い部分が読み取れる作品。思春期特有のものだと思っていたけど、グループカーストってものは一生つきものなのかなぁと少し落ちた。
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女性は「結婚する・しない」、「子どもがいる・いない」ということが勝ち負けにつながると言われる。
もちろん男女は平等であるゆえに、それは偏見なのだが、一般的にどうしてもそう見られることが多い。
小夜子と葵、専業主婦とキャリアウーマン・・女性として「対岸」にいるとされる2人。
物語はこの2人の出会いから、葵の過去にまつわる「ある事件」が大きくクローズアップされてくる。
お互い35歳という人生の半ばにさしかかった女性たちの、不安や焦りなどが上手に描かれていると思った。
オレは男性なので多くは語れないが、女性がこの小説を読む際には、どちらの女性に共感を持つのだろうか。
女性の友情というのは、あまり長続きしないとも言われるが・・。
ちなみにこの小説は、昨年WOWOWでテレビドラマ化された。
小夜子=夏川結衣、葵=財前直見という配役だったようだ。
ドラマもちょっと見てみたい・・。
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過去と現在が交錯する書き方が、非常に面白く読み易かった。登場人物が女性中心であったため、男の僕としては、物語に共感すること・・・否、のめり込めなかったのが残念。というか、これが女性の目線で見たらもっと面白かったんだろうな。って思った。男性であるため面白さが多少半減、残念。
本文中のセリフで今も残っているのは「大事なものはこんなところにない」。なぜか心の中にザラザラと残っている。何故だろう?
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女性同士の友情を書いた作品。似たような世代である所為か多くに感情移入してしまった。女性特有の煩わしさ等が上手く文章で表現されていてグラグラと心が揺さぶられる。女性同士の人間関係に悩んだり疲れた時にそっと再読したい作品である。
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電車の中で読むために駅前の書店にて購入。
前から気になっていた作家だったので、
まずは有名な作品から読もうと思い、
直木賞受賞作の本書を選んだ。
面白くて一気に読んでしまった。
小説に夢中になるのは久しぶり。
気にいったので、他の作品も読もうと思った。
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ずっと変わらないでいたいと思った けれど前に進んで成長したいとも思った あの頃。今。これからのキモチ。 なんかリアル。
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人はなんで年を重ねるのだろう…それは人と出会うため
幼稚園ー小学校ー中学ー高校ー大学と生きてきて嫌なこともいっぱいあったなかでそれなりにいいこともあったりして、就職して、でも人間関係に悩むっていうこととは同じ。それどころか年をとればとるほど人間関係の悩みも複雑になってきてる。
ずっとずっと事態は複雑で陰湿になるばかりなのか。。。ちょっと考えてしまった。
最近人に出会う場がめっきり減ってしまっているからかもしれない。
たとえ初対面がしんどくても何度も何度も数うてばいいのか?
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「ひとりでいるのがこわくなるようなたくさんの友達よりも、ひとりでいてもこわくないと思わせてくれる何かと出会うことのほうが、うんと大事な気がするんだよね」
共感する。とくに葵とナナコの感じが。全部をわかってるようで、何にもわかってないんだって思ったり、ふたりだったらなんでもできる気がする!って気持ちとか。前は同じ世界にいたのに、今ではまったく違う生活をしてる相手を見るのが怖いってゆうのもわかるなぁ。でも新しい出会いが人を進化させるんだって思った。また読み返したい!