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さまざまな文面からなる、13の物語。
著者のその他の作品を、少なからず読んだことがある人ならそう思うんだろーか・・・
現実なのか、物語なのか、事実なのか空想なのか。
境目が曖昧で、ふわふわしている。
そのあたりの微妙さが、私にとってはとことん心地よい物語の数々。
だけど、そんな曖昧なものやら、一見すれば「信じがたい」ものたちを信じることって、
可能性を見つけることや、あきらめをとくということと繋がると、私は思う。
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エッセイ。霊だシャーマンだのいう話が苦手なので読むのに苦労。
読んで判ったのは、どうやら田口ランディは静岡県民ということ。
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現実と虚構が入り雑じった不思議な物語。
生。死。肉体。魂。苦悩。
田口ランディーらしいテーマの短編集。
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13のストーリーからなる本書。
「私」を名乗る主人公がランディさん自身の体験記なのか、
はたまたフィクションなのか・・・
現実と虚構が入り混じる不思議な世界に引き込まれます。
特に「シェルター」がいいね♪
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ピエロ男、トイレの神様、フリーダ・カーロの女が現われ…。この地球に起っている、言葉では絶対に説明できない13の夜の物語。『文学界』連載に書き下ろし1編を加えて単行本化。
フシギな感覚におちいりますね。
いい意味で。。。
もしかしたら、こうかもしれない・・・
そうだったら面白い。
など色んなことを想像してしまいます♪
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不思議で切ない13の物語からなる短編集
フィクションの中に事実を織り交ぜながら書く
この人の文章が感覚的に好き
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現実と夢のちょうど中間あたりな感じがする短編集。何が現実なのかわからなくなる反面、現実を強く感じさせられました。
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夢か現か、、、。
フワフワした感じ。
このフワフワ感がなんとなく懐かしい感じ。
☆ピエロ男
☆シェルター
☆闇の中の女
☆読書
☆肉の花
☆ゾンビの写真
☆生け贄
☆ウタキの青い蝶
☆トイレの神様
☆繭のシールド
☆私に似た人
☆指
☆不知火の夜
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不思議な、人の死やあの世やこの世や神様やらを繋いだ13つの短編集。
ドリームタイムというタイトルに惹かれた。
本編とは全く関係ないが、オーストラリアのアボリジニの話を思い出した。
ドリームタイム。
『生け贄』の蘇生の池の水を飲んだ賢造のように、人間の心によって忘れさせられたものを思い出して、クリアになった感じ。
『肉の花』のマナちゃんが好き
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生と死とか、魂だとか、その辺のテーマを重くなく読ませる。
暗いようで暗くない描写が私は好みで読みやすかった。
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やっぱり田口ランディはいい。死者との交流するシーンとか、生者が一歩踏み出すための後押しだったりする。先が何にも見えない中を歩き出すとき、人生の帰路で、こうやって我々生きている者たちは救われたりする。
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嘘か真か 真か嘘か・・・
語り手は中年の小説家「私」
短編集ですが 主人公はずっと「私」です。
「私」はランディさん自身なのか まったく別人なのかは 深く考えずに、入り込めます。
現実にありそうでない不思議な体験。
描写や心理のたとえが、吸い込まれちゃうのよね。
やっぱりランディ先生は短編が面白い。
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死の世界と生の世界の境界、夢と現実の境界線を滲ませるような、不思議な13の物語。
複雑な気持ちになる。
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・「生まれる前は、どんなところにいたの?」
「どこでもないところ。でも、ここなの。同じだけど違う。近くだけど遠いの。そこは通り道であっちでもこっちでもないの」
・「おばあちゃんのガンは、どうしてお花になったの?」
「お花になりなさい、って言ったから」
「それだけ?」
「うん。だって、なんだって何にでもなれるんだよ。最初はみんな同じものだったんだ。だから、なんだって、なりなさいって教えてあげれば何にだってなれるの。あの子たちは、自分が何になるかわからなくなってしまったの。ときどき、そういうことがあるの。だから、花になりなさいって教えてあげた。元に戻るのは難しそうだったから」
・「僕は長いこと、自分はとても取るに足らないつまらない人間だと思ってきました。僕には僕の感じ方で見ている世界があったけれど、それを他人に話すこともできないし教えることもできない。ましてや共有することなんてことはもちろんできない。だから、僕はいつも他人に合わせているしかなかったし、他人に長いこと合わせていると自分がゾンビみたいになって、なんだか本当に魂が抜かれたような状態になっちゃうんです。ところが、あるとき偶然に、一枚の写真と出会いました。それは特別な写真で、ピンホールカメラというとても原始的なカメラで撮った写真だったんです。僕はその写真に魅了されました。なぜなら、その写真の世界は僕が感じている世界ととても似ていたからです。自分がなんとなく感じている世界が、目の前にあった。すごくうれしかったんです」
・「写真というのは、とても不思議なものです。写真は人間の手によって描かれた画像ではなくて、モノが発する光によって、モノが自分自身を映したものです。撮っているのは人間だけれど、でも、どう撮られるかは、モノが決めているんです」
「モノが?」
「そうです」
「どうやって?」
「自分の意志で」
・シャクだけれど、彼の言う通りかもしれない。問題は常に私にある。私は何を表現し、何を世界に伝えたいのか。それを見失っていたのかもしれない。表現は私の裡なる光であるのに。
・「これ以上、わかりやすくどう説明したらいい。この世界は大きな二つの渦巻きによって成り立っている。右回りと左回り、広がるものと集まるもの、それらがバランスをとりながら約束のもとに永遠に踊っている。すべては偶然であるし、すべては決まっている。その自然の力を、蘇生の池の水は人間に蘇らせる」
・「思い出せば・・・、の話だ。思い出した者だけが変えられる。この世界には過去も未来もない。すべてが重なって存在する。ただ絶妙の、バランスがあるだけ。それが神だ。未来を変えるためには傲慢を捨て、そのバランスを知ればいい」
・「着物はね、呪術なんです」
「え?呪術ですか?」
「そうです。最高のシールドです。着物というのは、人間を梱包するように紐で結ぶでしょう。あの結ぶという行為がすでに呪術なのです」
「ほうほう」
・「私ね、実は、田口さんが私のことをどう書いてくれるか、それを読んでみたかったの」
「へ?��
「書いてくれって言ってるんじゃないんですよ。田口さんのエッセイに出てくるお友達って、田口さんの視線で編集されてて、それがとてもいいなあ、うらやましいなあと思っていたんです。だから、私も田口さんの視線のなかに入ってみたかったんだと思う。そして、私がどんなふうに見えるのか、田口さんの世界の登場人物になってみたかったんだと思う」
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不思議で切ない13の物語っていう解説通り。
別の大きな世界があるような気がしてきた。
とてもいい作品。