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庄内旅行にあたり、慌てて読んだ一冊。
最新の映画作品と言うことがその理由。
今まで時代小説は苦手で、藤沢作品も映像ばかり。
初めて読んだ藤沢作品、心に染みる。
ただ、表題作の「花のあと」はどうなんだろう?
ちょっと展開が意外すぎるというか…
面白いし、良い作品だとは思うけれど。
おりしも、到着前日、鶴岡市立藤沢周平記念館がオープン。
私もノートにお孫さんや出版関係者の後に
しっかりと名前を書いてきた(笑)
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時代劇物は読んだ事が無かったんですが 友達から刺客を紹介されて読んだのが最初デス。こんなにオモシロイとは思いませんでした。読んでる時にどんな状況なのが想像出来 藤沢周平の魅力にとりつかれました。で今回の花のあとが2冊目です。短編なので長編物に比べると物足りない感じの部分はありましたが 全ての物語を楽しく読ませて頂きました。
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以登は相手の家がどこかとも問わなかった。胸の中で、終わった恋の行方を追っていた。
江口孫四郎とは、二度と会うことはないだろうという気持ちははっきりしていた。きっぱりと物事のけじめをつけることには馴れている。だが、心までは縛れないし、その必要もなかろうと以登は思った。
きっぱりと思い切ったがゆえに、孫四郎に対する気持ちは、ほどよい距離をおく秘めた物思いと変わり、むしろはばかりなく深まっていくようにさえ思われた。
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表題を含む短編八篇収録。装画は蓬田やすひろ氏。
家業から足を洗い、こわごわと堅気の生活をはじめた元盗人や、今は尼として静かに寺を守っているかつての信濃藩側室。経理に長けているが無口で悪癖をもつ勘定方。など市井の人がそれぞれ登場する短編が多いが、「旅の誘い」という短編では珍しく実在人物である安藤広重がでてくる。広重の生い立ち、生活っぷり、葛飾北斎との関係などがとなりで聴いていたかのように描かれていて面白い。
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読んでいてほっとする感じ。ちょっと疲れた時に落ち着く。
力強い、というか文字通り腕力の強い女性の描写が良かった。
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前に一度読んだような…??
2011年7月12日
また借りてしまった…都合3回目??
こちらの更新を忘れて「読みたい」に登録したままだったので、
そのまま図書館で予約してしまったー…。
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八短篇
「鬼ごっこ」
「雪間草」
「寒い灯」
「疑惑」
「旅の誘い」
「冬の日」
「悪癖」
「花のあと」
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2回目の読了。
風景描写の美しさ、物語の多様性、そして何よりこの短編集では女性の強さ・弱さと艶めかしさを感じられる。
巻末の解説「藤沢氏はここで、広重に感情を移入して、控えめに自分の文学感を語っているようにもみえる」はなるほどと思った。
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8編の短編集。
ほとんどが女性がメイン、
これは著者の作品の中でもめずらしいのではないでしょうか?
表題の「花のあと」を映画化するとは、なかなかにくい!
風景・情景描写は、いつもながらに素晴らしく美しい。
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映画「花のあと」の試写会のあとに買った本。
藤沢さんをじっくり読んだことはたぶんなかったと思う。
平易な文章の中に人の心を入れ込む短編集。
最後にここだけは譲れないという潔い、
あるいはちょっとかっこよすぎる心意気を描いている。
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生まれ変わったら何になりたい、と尋ねられたら「武士・侍。それも藤沢周平の小説に出てくるような腕の立つ侍」と私は答える。この本には、腕の立つ侍だけでなく、腕の立つ女性、癖のある主人公が出てくる。いつもながら、大いに楽しめた一冊。
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短編集
・鬼ごっこ
・雪間草
・寒い灯
・疑惑
・旅の誘い
・冬の日
・悪癖
・花のあと
解説:桶谷秀昭
「旅の誘(いざな)い」
歌川広重の話。
保永堂は言う。
「あなたの風景には誇張がない。気張っておりません。恐らくそこにある風景を、そのまま写そうとなさったと、あたしはみます。」
それは北斎のような奇想の持ち合わせがないからだ、と言いかけて広重はふと声を呑んだ。そうではなかったと思ったのである。たとえ奇想が湧いても、北斎のようには描かないだろう。風景はあるがままに俺を惹きつける、と思ったのである。」(153pより引用)
――人間、読みたいところを読むものだ、と改めて思った(笑)。
藤沢さんの本は初めて読んだ。穏やかな描写の続く小説だった。
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庶民の生活を描いた短編集で読みやすかった。
表題になっている「花のあと」の結末には驚いた。
お婆、子供にそんな話して大丈夫なの??
私は特に「冬の日」が好き。
幸せになって欲しいって思う。
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女郎屋に売られてしまった女、柔術使いだった尼僧、姑にいびられ家を飛び出した女、色っぽい悪女、落ちぶれてしまったお店の娘、恋する女剣士など、女性を中心においた短編集。時代が時代だけに非情な運命をたどる女性(男も)も多いですが、わかっているからといって抜け出せない掟のなかでだからこそ、浮き上がってくる心情もあります。最近急に寒くなってきたせいか、作中に出てくる大根の煮付けと熱燗がとても美味しそう。雪国生まれの作者らしく、雪解けの早春の感じや満開の桜の下でのお花見など、情景の切り取りかたがとても印象的。収録作鬼ごっこ ★★★雪間草 ★★★寒い日 ★★★★疑惑 ★★★旅の誘い ★★冬の日 ★★★★★悪癖 ★★花のあと ★★★★
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最近、藤沢周平にはまっています。あの侘しさと優しさがなんともいえず好きだ。あと、時代ものだけれど、女性が添え物ではなくて、ちゃんと自分の意思を持っていて、強く賢いところも気に入っています。この本でも、「雪間草」の馬鹿力の松仙、「花のあと」の剣自慢の以登など、強くてかっこいいのです。藤沢周平さんはきっと優しい男の人なのだろうなあと本を読みながら、いつも思う私なのでした。