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人生なんてのはボブスレーに乗りながら、俳句を考えているようなもの。ゴールするかコースアウトするまえに、一句でも思い浮かべば、たとえ字余りでも、まずまずの成功と考えてよい。(p.422)
文学的に言えば、人間は機械じゃない、ってとこかな。もっと崇高な存在なんだけど、最適化はまだされていない。だけど、どういうわけか、なかなかの仕事をして、目を見張る資産を残すわけだ。それを支えているのは、人間の個体数、つまり人数だ。いいかい、重要な点は・・・、ただ・・・、人は、自分以外の多数の他人を意識しないと、個人とはなりえない、個人を作りえない、ということなんだ。(p.482)
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犀川&萌絵シリーズ。どうやら、前読んだ「数奇にして模型」の前作らしかった。とはいえ、すごく読みやすい。数奇…で結構苦労したのが嘘のようだった。が、萌絵がいまいち好かんのぉと思っていた私は更に好きくない!と感じていたら………でした。やられました。
ま、2作読んでみて、人気あるのも納得したんだけど、私は古本屋でいいやぐらいだな(苦笑) と、あんまり人が死なないのがいい。オチは弱いけどね。
と、タイトルがよすぎる。うん、このタイトルは、完結にして明瞭。完全無欠だね。
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避暑地にある別荘で、姉妹が隣り合わせた部屋で1人ずつ死体となって発見された。2つの部屋は、映写室と鑑賞室で、いずれも密室状態。おりしも嵐が襲い、電話さえ通じなくなる。 S&Mシリーズ第8弾。
すっかり騙されました。根本的にやられた。 今回の作品は、事件に遭遇したある男性の一人称で語られ、その合間に犀川&萌絵の現在が挿入されている。 S&Mシリーズという意識のもとで読み始めたため、男性の語り口には、まどろっこしさを覚えました。が、それゆえに、全く別の推理をしてしまった。 事件解明については、そっけない感じがしますが、最終的には騙された!と悔しく思うのでは?
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紛れもなく、犀川教授達が登場するお気に入りのシリーズ。が、圧倒的に不満。一応ストーリーを進めていく殺人事件がある訳なのだが、どうもそれがおもしろくないと思っていたら、それは当然なのである。どう考えても、作者が仕掛けていたのは、そういうことではない。とある思いつきを実現するために、こういったストーリーをでっち上げた(ストーリーはどうでもよかった)のではないかと思ってしまう。そして、その作者の仕掛けに自分があっさりと乗っかってしまったこと、つまりこのシリーズそのものの読み方について、きちんと作者に見抜かれているようで、非常に不快だったのである。
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個人的にはこれがナンバーワンなのかーという感じではありますが。
清冽という表現にも疑問を感じずにはいられません。事件の結末が後味の良いものとは言い切れないし。
あとミステリとしては少々変化球の部類に入るんじゃないかと思います。
まあだからといってわたしにとってのナンバーワンはどれかと聞かれると即答できないわけですが。とりあえずあと2作残っているS&Mシリーズを再読してからナンバーワンはどれだろう、と考えてみたいと思います。
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キャラクターたちに魅力的ですが、人物の描写はあまり上手ではないように感じました。
しかし物語の構成にずるずる引き込まれて、一気に読んでいきました。(最後はまんまと森氏のトリックにだまされましたが・・・)
山道の鉄道のスイッチバックを体験したことがあったので、ロマンを感じられてうれしかったです。
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シリーズ第8作目。
こちらは、シリーズの番外編的位置づけの作品となります。
嵐の山荘という舞台設定、密室殺人なのに、全体としての印象はラブストーリィ、という不思議な作品です。
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事件の当事者の視点の章と、萌絵と犀川が話す章で構成されていて、森作品にしては平凡な感じだなぁと思いながら読んでいた。今回のメインである笹木と萌絵と思わせる(読者をそう思わせる表現がかなり上手だった)若い女性とのやりとりにハラハラしつつ、森作品にしてはなかなかやきもきする内容だなぁと思っていたのに、メインの章での女性のラストのひとことで「うわーだまされたー!」と思ってしまった。ずるい。ずるいと思わせるくらい、描写が上手と言うか、うまくだまされた感じ。ミステリーにしてはヌルいのだけど、全体的な内容としてはとっても面白かった。しかし、この内容は、このシリーズのふたりとは違う面での作品なので、やはりがっつり萌絵&犀川のミステリーが読んでみたいと思ってしまった。そう思わせるのも上手。思わず次シリーズに手がのびる。
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事件のトリックとともにもう一つの叙述トリックが。そちらの方がおもしろい。事件のトリックは簡単に分かるみたいにかいてあったけど正直全く分からなかった。今はもうないものって何だったんだろう。
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「森博嗣」さんの作品には少なからず予想を裏切られる事が多いですが、コレもまたその一冊。
読んでみると、「あれ?いつもの期待した「犀川&萌絵」シリーズとはちょっと雰囲気が違うぞって思う一冊です。でもファン(自分)にはうれしい場面もバッチリ!
よく言う「ミステリィ」の概念を覆すような本です。
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森博嗣の本の中ではこれが一番好き。といっても、S&Mシリーズを全部読まないと面白さが100分の1に減っちゃうからお勧めはしません・・・。今はもう森博嗣の本は読まないなあ。
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密室トリックよりも犯人の正体よりも何よりも。ストーリー全体にかけられていた欺瞞(と呼んでやる!!)のほうにびっくりです。読了感スッキリ。
…ということで久しぶりにS&Mシリーズに手をつけてみました。
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S&Mシリーズでもかなりの傑作なのではないでしょうか。
というか、この落ちには唸りました。お気に入りの作品です。
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S&Mシリーズ8作目。作中作になっています。「S&MシリーズNo.1」みたいに表紙には書いてあったんですが、私はあんまり好きではないです。
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S&Mシリーズ最高傑作といわれるこの話、確かにすっきりだまされたい人にはオススメ。センチメンタリズム。