清朝末期のドラマ
2015/08/23 16:22
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投稿者:やまだ - この投稿者のレビュー一覧を見る
宦官になるための去勢手術についての描写が恐ろしかったですが主人公の春児がかっこよくおもしろい小説でした。この小説を読んでなぜ歴代中国王朝が宦官を使い続けたのか調べると宦官の制度の完成度に驚きました。
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浅田次郎の蒼穹の昴を読みました。西太后の時代を舞台にした、青年たちの物語でした。宦官と進士(科挙に合格した人)という立場の違いや、旧守派の陰謀、そして新しい時代に変わろうとする時代に翻弄されながらも、青年たちが真摯に生きていくというストーリーは泣かせます。浅田次郎らしいストーリーでしたが、史実に忠実に描こうとしたためか、最初の星占いの老婆の予言と青年たちの運命の符号がいまいちだったのは残念でした。
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どなたに聞いても傑作!とのことで、文庫になるのを待ってたです。
文庫化の その日全巻 大人買い。購入の一句です。
日本でいう明治の頃の中国です。しょっぱなから主人公が痛いーー!
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待ちにまった文庫化☆
4冊を一気に買ってぺろりと読了。
すげー解りづらい清国末期の動乱を
これほどわかりやすくしかもフィクションとしてのめりこめる文体で書ける浅田次郎は偉い!
独特の胸のすくような活動写真風クライマックスも健在で、
これは久々のお買い得でした。
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清朝末期を主な舞台にした堂々たる歴史大河小説。歴史上の実在人物と架空の人物の取り合わせ方が実にうまい。どの人物もキャラクターが実によく立っている。特に西太后の人物描写は素晴らしい。その他にも、日本では日清戦争の敗軍の将としてのイメージのみ強い李鴻章の人物評価を的確に描いているのも高く評価できる。科挙や宦官の制度、北京や天津の市街の情景などディテイルの描写も詳細であり、物語の厚みを感じさせるものとなっている。私は、一般論としては浅田節ともいえる泣かせどころの台詞回しがあまり好きではないのだが、本作品に限っては、大時代な台詞が作品自体のスケールの大きさとよくあっており、読んでいて胸の熱くなる効果を挙げている。
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中国の歴史だし、長いし、読むのも時間かかりそうだと思いきや、物語に引き込まれて一気に読んでしまった。登場人物も大勢出てくるけれど、皆魅力的でちっとも飽きない。特に西大后の描かれ方が面白い。あの悪名高い人物が何だか可愛い少女のように振舞ったりするシーンにはつい苦笑してしまう。作者らしい笑いあり、涙ありのエンターテイメントで歴史を知らなくても(いや知らないから余計に?)楽しめた。
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世界史で習った人名が出てくるけど、細かい事わすれてるからな…
読んでて痛そうでたまらん個所が…
面白くて一気に読んだけど、終わり方がなんか中途半端でものたりないなあ。
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再び浅田次郎。
これまた本屋で読んでたら止まんなくなって、一気に買って読んでしまった。
清朝末期の中国の話。メインとなる人物は、何故か科挙の一番上の試験で首席となってしまった地方地主の放蕩息子。それとその幼なじみで、貧乏な自分と家族を何とかしたくて自ら宦官になってしまった少年。
この時代の人ってもう写真が残ってるんだよねえ。
とにかく知識がなくて何が史実で何が創作だかわかんないのでちょっと調べてみると、さっきまで本の中で超人みたいに扱われてた西太后の写真がどーんと出てきて、なんかフクザツな気分になってしまった。日本人と顔つきも近いし、超リアル。
それはそれとして、とても面白かったです。面白かったんですが…。「え〜これで終わり?!」とは正直思った。
シェエラザードもそうだったんだよねえ。「え〜ここまでやっといて引き揚げシーンは無しですか?!」みたいな。美しく潔い終わり方かもしれないけど、それ楽しみに読んでたからね。ちょっと。
(ていうか今思えば終わり方、まるで一緒じゃん)
珍妃の井戸も同時代の話らしいので、読んでみようかな。
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初めて読んだ浅田次郎氏の作品。歴史小説としては、この時代の入門篇といった感じ。
待ちに待った文庫化!
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清帝國は何故亡んだのか?
同じやうに帝國主義列強の侵略にさらされて、日本は江戸幕府は崩壞したものの大日本帝國として再生したのに、
國力からいへば比較にならぬほど強大な清帝國が滅亡したのは何故なのか?
その理由は樣々あるが、よく云はれることに以下の2つがある。
まづ第一に、科擧によるがちがちの官僚制度が整備されてゐて、新しいことを行なふに際してのエネルギーに缺けてゐたこと。
次に、宦官が裏の力を持ち、宦官に取り入らねば皇帝に話が通じなかつたこと。
さて、本作品はまさに亡びゆく清帝國を描いてゐる。
主たる登場人物のうち、一人は科擧に合格して進士登第を果したエリート官僚。
もう一人は、かつてそのエリート官僚の使用人だつたが、自ら一物を切除して宦官となり、西太后の寵臣となつた。
この二人がそれぞれの立場から激動の時代を乘り越えんとする。
いづれも國のために出來る限りの力を盡すのだが・・・
この小説には世界史で習ふやうな歴史上の人物がたくさん登場する。
康煕帝、乾隆帝、光緒帝、西太后、李鴻章、袁世凱、康有爲、伊藤博文など。
そして郎世寧ことカスチリオーネのエピソードも織込まれてゆく。
この作品を讀んで、清が亡びた理由は、先に擧げた二つだけではないことがよくわかる。
確かにこの二つは日本との違ひといふ上では大きなことだらう。
しかし、本當の理由は、大きな歴史の流れそのものだと云つてよいのだと思ふ。
それでは何を云つたことにもならない?
さうかもしれない。
しかし、この小説を讀んでみれば私の感想も理解できやう。
この小説の主人公は、亡びゆく清帝國そのものであり、歴史のうねりそのものなのだ。
2004年11月30日讀了
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清朝末期。科挙登第を目指す破天荒な青年・梁文秀。彼について都にのぼり、家族を捨て、自ら宦官になってしまう極貧の少年・李春雲。二人が袂を分かち、それぞれの道をすすんでいく話。
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どこまでが史実で、どこからが仮想の出来事かはっきりわからないのだけれども、基本的には実際の人物や事件がベースになっているので、中国の清時代の歴史を小説仕立てで面白く理解することが出来る。
いかにして清王朝が栄え、衰えて、外国に侵略をされていったかがわかりやすく書かれてあり、特に、李鴻章がイギリスと香港租借についての交渉をする場面は、すごい臨場感がある。
日本はいろいろなものを中国から取り入れたけれども、科挙と宦官の制度は取り入れなかった。もしそこまで中国の真似をしていたら、19世紀のうちに日本はとっくにどこかの植民地になっていたかもしれない。
清王朝の最後までは書かれていなくて、物語は途中まで終わってしまうので、この続きの、孫文や毛沢東の話しについてもっと読みたいところだった。
文庫版は全4巻。なかでも1巻が、中国のスケールの大きさを感じさせる内容で面白かった。
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2004/10読了。昼夜問わず、寝食忘れるほどに没頭…胸があつく、頭がしびれ、本をもつ手がブルブル震えます。わー感動。
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清朝時代の中国を舞台に繰り広げられる、壮大なファンタジー(あえてファンタジーと)ちょっと痛い描写もあって、最初辛かったのですが、だからそこ主人公のひた向きさに涙。全4巻で読み応えバッチリ!
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面白い。いやホント。歴史ずきにはたまりませんでした。オチは・・・やけど、変にまとめられてもアレやし、途中あんだけわくわくさせてもらったので文句ナイです。「胸を張って、しっかり前を見ながら歩くことが、一番むつかしいんだ」