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投稿者:ひろにゃご - この投稿者のレビュー一覧を見る
過去に数度劇場映画化されたこともある”山風”作品。
現在は、せがわまさき先生によるコミカライズも進行中である。
本作の主人公は時代劇好きなら知る人ぞ知る柳生十兵衛三厳。
謎の怪老人「森宗意軒」と彼が率いる魔人(当代の剣豪を忍法に
より転生せしめたもの)による国家転覆計画に、隻眼の剣豪
柳生十兵衛が立ち向かう。
ああ,山田風太郎よ永遠なれ。
2001/11/17 17:49
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投稿者:Snake Hole - この投稿者のレビュー一覧を見る
世の中には,まだそれを読んでいない,これからその本を読むというヤツがねたましくなるような本がある。山田風太郎「魔界転生」はそのひとつ。
私が初めて読んだのはもう20年以上前であり,以降4,5年ごとに読み返す。そして読み返すごとに,この本の中身を何も知らないでこれから読むことができるヤツはなんと幸せであろう,と思うのである。
酸鼻を極める島原の乱終結の時,魔道士森宗意軒の妖術にて転生する天草四郎,続くは荒木又右衛門,柳生但馬守,宝蔵院胤旬舜,そして剣鬼宮本武蔵……,彼等を操っての陰謀にひとり立ち向かうは柳生十兵衛!
深作欣二の映画も浦田保則のアニメも白井政一のリメイクも石川賢の漫画も面白さにおいて,この原作の半分にも達していない。ああ,山田風太郎よ永遠なれ。
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投稿者:かぜ - この投稿者のレビュー一覧を見る
数多い忍法帖シリーズ中でも最高作の呼び声が高い。旧題は「おぼろ忍法帖」。宮本武蔵をはじめ、名高い剣士が復活し、幕府転覆を企む。柳生十兵衛の破天荒な魅力も素晴らしい。
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バジリスク 〜甲賀忍法帳〜 より数十年後。
隻眼の剣士 柳生十兵衛 はダークサイドに堕ちた 大僧正・天海 の分身との死闘を終え、柳生の里で休んでいた。
だが、そこに新たな魔の手が忍び寄ってくる。
邪悪なネクロマンサーの手で復活した剣豪・武蔵、妖術使い・天草四郎、最強の槍使い・宝蔵院らのゾンビ英雄軍団との決戦が始まったのだ。
戦え、柳生十兵衛!
孤剣にて、ことごとく英霊を打ち倒せ!
強敵を下そうとも、十兵衛に休む暇は無い。
能のパワーでタイムスリップし、徳川家康の秘密を探りだすのだ!
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ぞくぞくする描写の連続。ある種の人が読めば、不快極まりないと怒り出すだろうが、本質を捕らえていると思う。
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(上下2巻、読み終えての感想です)
かつて読んだことがあるはずなのだが、映画(昔の方)の印象も強く、何かおどろおどろしいもののような印象が強かった。もっとも同じ作者の「忍法帖」シリーズはおどろおどろしいのが魅力で、それが読みたくて読みふけっていたこともあるのだから、それはそれで良いのである。
ところが今回改めて読んでみて、びっくりするほどさわやかな印象を受けて驚いた。もちろんエロチックなシーンや凄惨なシーンはたくさん出てくるのだが、主人公である柳生十兵衛のいたずらっぽい魅力がいいし、なんだかんだ言いながらも、剣による戦いをメインに押し出している感じが、気持ちがいいのだと思う。忍術じゃこうはいかないはずだ。
それにしても、かつて見たジュリー天草のあの映画はなんだったんだろう。まったく別物としか思えない。まあ、あの映画も楽しかったんだけど。今度の映画はどうなのだろうか。天草四郎をメインに出しているあたり、やっぱり別物かなって気がするけど。
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せがわさんによるコミカライズ版に触発されて、久々に。
相変わらずのテンポの良さで、上下巻と一気読み。
主人公は、柳生十兵衛とその仲間たち。
敵対するは、とある忍法で転生した、7人の武芸者。
その名は、、荒木又右衛門、天草四郎、田宮坊太郎、宮本武蔵、
宝蔵院胤舜、柳生但馬守、柳生如雲斎と、錚々たる名が連なっています。
彼ら、史実では実現できていない武芸者たちの戦いが、
山田さん好みの「魔人」との設定をクロスさせて描かれていきます。
メインで戦うのは十兵衛ですが、真っ向勝負に終始しているわけではなく、
わずかながらでもの、地の利、人の利、天の利をとって戦っていくのも、また。
決して完全無欠の主人公として描かれてはおらず、
物語の設定では、武蔵が最強の剣腕を持っているような感じに。
対する十兵衛は、武蔵も含めてどのようにして勝利するのか、、
それだけでも、ページを捲る手が止まりません。。
初めて読んだのは中学化高校の頃でしたが、理屈抜きで面白い、
エンターテイメントとはこういうことかとあらためて。
これが1960年代に書かれたというのが、凄いとも。
個人的には『甲賀忍法帖』との双璧の忍法帖です。
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6月19日に、吉祥寺の前進座に。お芝居観に行く前に図書館で借りて、上下巻とも読了!読み進むうちに、そこに引き込まれ、自分も巡礼姿で一緒に旅をしていたような。様々な大切な事、思い返すような、不思議な時間で魅了され。頭の中で描いていた世界を、次の日舞台で具現化して頂き、それぞれをより深く味わう事が出来た。
やはり、もう一度じっくり読みたい。
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再読。言わずと知れた忍法帖、伝奇小説の金字塔。奇抜な着想、妖しくも美しい世界、そのどれもが素晴らしい。
なによりも魅力的なのは、宮本武蔵、荒木又右衛門、天草四郎……忍法「魔界転生」により死から甦ってきた転生衆。序盤の大半を彼らの転生に費やす構成がサスペンスを盛り上げる。
戦いの激化を予感させつつ〈下巻〉へ。
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6年前くらい前に1回と、最近また読んだ。
深作欣二の方の映画も見た。
タイトルは初めこれじゃなかったらしいが、こっちにして正解。
伝奇ものはやっぱり面白いなあ!
なんで今でも流行んないのかな?
山風がやり過ぎちゃったのかなあ。
歴史はさして詳しくないんですが、
山風のおかげでちょこちょこ知れました。
まさにエログロナンセンスの極み。
これだけあっけらかんと女性が道具にされてるのに嫌悪感を感じないのは、
十兵衛サイドの三女子の愛らしさでしょうね。
正雪の怪人ぷりが良い。
魔人が全て大人物なのも良い。
これはほんとに面白いなあ!
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さすが山田風太郎というべきエンターテイメント作品。
有名剣豪たちが色欲と力に染まって歪み、黄泉の世界から復活。
それに対峙する柳生十兵衛との死闘。
時代劇版スーパーヒーロー大結集であり、夢の対決を叶えてくれるというツボを心得たストーリー!
闇堕ち設定はいつの世代でも読者の心をくすぐるという好例かと思います。
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柳生十兵衛が、よみがえった名剣士、田宮坊太郎、宝蔵院胤舜、天草四郎、荒木又右衛門、柳生如雲斎、柳生但馬守、宮本武蔵と闘う幻想的剣豪小説です。とにかく上巻は異常な事態が起こっていく過程、十兵衛が事件にかかわる過程など、異様な迫力に満ちていてとても面白いです。
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熱いバトル漫画!…じゃなくて小説。忍術ってすげー
転生は簡単にできるものではなく、本人の転生したいという執念が必要。生きているうちに術をかけないと駄目なのか。剣豪達が服従させられたり邪悪に染まっていくというのは、強キャラを尊厳破壊する快感がちょっとある。
格好いいですね、柳生十兵衛。上巻でまだ一人しか相手にしていないのに、彼はこの先どうなってしまうのか。
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小学生の頃に映画を見た覚えがある。断片的にしか覚えていないけど、天草四郎時貞、沢田研二の首が印象的だった。そちらと設定は共通だけど、登場人物は少々違う。ラスボスも違う。
転生衆の禍々しさに対して、柳生十兵衛と柳生衆の、お気楽とまでいったら悪いけど、事の重大さがどこまでわかっているのか(いや、転生など当初はわかるはずもないのだが)、その対比がすごい。
もともとは「おぼろ忍法帖」という名前だったそうで、忍法帖シリーズだけど、やっぱり「魔界転生」でよかったと思う。忍法の出番は多くない。転生衆との戦いも、基本は剣の戦いである。名だたる剣豪たちの夢の戦い。登場人物の心のゆらめき。ここまで読んできた忍法帖とは趣が異なるが、しかし十分に堪能できた。
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初読は映画上映1981年のころなので、40年以上前。
映画の印象が強く、小説はあまり覚えていなかった。
40年以上ぶりの再読、おもしろかった。
上巻は、魔界転生衆の一人しか戦っていないが、あまり超人ではなく、対抗する十兵衛も人間技範疇なので興ざめせずに読めた。