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漢字を多用した書き方
2021/11/11 15:42
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
SFというよりは生物研究者の日記 エッセイ的な色合いが強い作品である。実験器具や 実験方法などにあえて漢字を多用した書き方が印象深かった。(現在のコロナ禍で有名になった「PCR」という言葉を使わず40回の反復増幅 などというとこなど独特の味が出ている。作者はきっとこういう実験現場の人なんだろう と思わせる、機器や人物や実験テーマの話がたくさんあって大変に面白かった。しかし、結末は一般読者にとってはどうにも迫力不足。
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2009年度の<年間日本SF傑作選>。幅広すぎる品揃えにも、その内容にも大満足♪。高野史緒「ひなぎく」、市川春子「日下兄妹」、田中哲弥「夜なのに」が個人的ベスト3。
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2013年の誕生日に読了。
誕生日に読んでたのがSFというのもらしいと言えばらしいのですが…
最近、SF、しかもアンソロジーばかり読んでる。
短い時間でも読めるし、じっくり本を読む時間が取れないというのもあるし、夏だし。
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「日下兄妹」以外はどれも未読。「夢見る葦笛」「「ナルキッソスたち」「夜なのに」「あがり」が好み。同時期に読んだので比べると、同じSFアンソロジーなら『NOVA2』の方が好きだなと感じる。(小説をジャンル分けするのはナンセンスだけど)こっちはさらにSFと他のジャンルの境界作品が多い気がして、変化球多いなあという印象を受けた。
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★★★★新城カズマ「雨ふりマージ」円城塔「バナナ剥きには最適の日々」
★★★森奈津子「ナルキッソスたち」市川春子「日下兄妹」田中哲弥「夜なのに」八木ナガハル「無限登山」
あとはそれ以下。
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『日下兄妹』と『雨降りマージ』はとんでもない傑作です。
ベストですからハズレはありません。
お好みに応じて、作品を選んでください。
しかし、皆川博子さん元気だなぁ。
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2009年のSF短編傑作選。好みじゃないものも何編かあったけど満足です。特に面白かったのは四編。三崎亜記「確認済飛行物体」、シンプルでわかりやすいショートショートで好き。瀬名秀明「For a breath I tarry」、二つの絵を巡っての恋愛。基となったイラストが気になるので是非チェックしてみます。円城塔「バナナ剥きには最適の日々」、円城塔さんにしてはすごく分かりやすい作品です。作者のコメントに吹きました。市川春子「日下兄妹」、一見ドライな主人公の温かい振る舞いが好きな漫画です。
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創元SF文庫が刊行する「年刊日本SF傑作選」の2009年版。2007年版『虚構機関』、2008年版『超弦領域』に続き3冊目だ。
2009年に発表された日本の短編SFの傑作を一冊に。収録作は下記の19編。
「夢見る葦笛」(上田早夕里)、「ひな菊」(高野史緒)、「ナルキッソスたち」(森奈津子)、「夕陽が沈む」(皆川博子)、「箱」(小池昌代)、「スパークした」(最果タヒ)、「日下兄妹」(市川春子)、「夜なのに」(田中哲弥)、「はじめての駅で 観覧車」(北野勇作)、「心の闇」(綾辻行人)、「確認済飛行物体」(三崎亜紀)、「」紙片50」(倉田タカシ)、「ラビアコントロール」(木下古栗)、「無限登山」(八木ナガハル)、「雨ふりマージ」(新城カズマ)、「For a breath I tarry」(瀬名秀明)、「バナナ剥きには最適の日々」(円城塔)、「星魂転生」(谷甲州)、「あがり」(松崎有理)。以上収録順。
特徴としては編者の大森望氏が序文で述べているように、女性作家の作品が飛躍的に増えたことだろう。もともとSFは女性作家の活躍が目覚ましい…というかこういうジェンダー(性差)に関する意識が高いジャンルのように思えるので、まあ当然かも知れない。だから大森氏が語るように、女性作家が増えたかえらといって全体的に傾向に偏りが出ているという訳ではなく、あくまで個々の作家の作風の違いを感じるだけだ。
最後に収録されている松崎有理氏の作品は、第一回創元SF短編賞の受賞作。前巻『超弦領域』で募集が発表されたこの賞、612編もの応募があり、かなりレベルが高かった模様。この作品も研究生たちの日常を描きながらやがて人類レベルの壮大な事件までたどり着いてしまうのだから凄い。読者は有望な新人作家のデビューを目の当たりにしたインパクトを忘れられまい。
こういう賞の功績で日本SFの層が益々厚くなっていくのを感じる。ところで一方のハヤカワSFコンテストはどうなっているのだろう…。
それはさておき、このように公募の賞受賞作を載せちゃったりするなど、年刊傑作選としては異色な編集方針を貫くこのシリーズ。前2巻でもまったくSF味のない作品が収録されたり、書き下ろし作品が掲載されたりとやりたい放題やっている。
これだけやっているとお堅いファンからは賛否両論を巻き起こしそうなものだが、読者の反応は概ね好評だというからSFファンの人々の柔軟さには驚かされる。
今回、もう一つの特徴はマンガ作品が2編収録されている点だろう。市川春子・八木ナガハル両氏の作品だ。それぞれまったく方向性の違うマインドを持ちながら、鮮やかなまでにSFの感性と遊び心溢れる作品になっている。やはりSFは絵なのだ。
その他、骨太なSFから単なるバカ話まで、やはりその守備範囲は幅広い。
奇妙な味わいの中に何とも言えず胸を締め付ける余韻を残す北野勇作作品や、自分しか愛せない妙なセクシャリティを扱った森奈津子作品。映像化しても面白みはまったく伝わらないであろう小池昌代作品、静謐な奇怪さが漂う皆川博子作品に、ギャグの中にまさかの忘れられない青春を刻みこむ田中哲弥作品。
一例を挙げただけでもこれだけ豊穣なイマジネーションに満ちた作品が出てくるのだ。その他の作品もいずれ劣らぬ傑作ぞろい。
あと最近どんどん観念的な方向に突き進んでいる瀬名秀明氏の作品は、それでもやっぱ面白いのだが、できれば作中の重要なモチーフとなる絵は掲載して欲しかったところだ。まあ権利の関係とかいろいろあるのだろうが。
2009年の日本SFはこのように活況を呈している。2010年もさらなる進化を遂げている。
そして2011年の日本SFはどうなるのか。今年日本を襲った未曾有の災害は、どんなSF作家も描かなかったような驚愕の光景をすべての日本人の前に見せつけた。
万単位で死者・行方不明者を出し、未来への希望が失われた人も大勢いる。しかもこの災害の影響で原子力政策のもつ危険な部分に直面せざるを得なくなった日本人。これは同時に唯一の被爆国という自らの過去に再度向き合うことでもある。
小松左京氏のベストセラーをはじめとして、天災を描いたSF作品はこれまでも数多く書かれたが、それらもやがて過去のものになろうとしている。
人知の及ばない自然災害の威力の前に、作家のイマジネーションはどう立ち向かうのだろう。日本SFの底力が試されるのはこれからだ。
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2009年の年刊SF傑作選。
非常に広義なSFで、テイストの違う短編が揃ってて面白かった。
初めて読んだ市川春子の作品「日下兄妹」が印象に残った。他の作品も読んでみたい。
上田早夕里、皆川博子、綾辻行人、森奈津子はもとよりファンなので、お得な一冊だった。
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多種多様な作品が集められた短編集ですが、全般的によく分からない系のお話が多いなあと思いました。特に気に入ったのは、「心の闇」、「日下兄妹」、「あがり」ですが、あがりの著者はこれがデビュー作とのことで、今後が楽しみな作家さんですね。日下兄妹はマンガですが、収録作の中で一番キュンときました。
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円城塔「バナナ剥きには最適な日々」が素晴らしい。オフビート感と哀感。このアンソロジーシリーズは毎年買おう。面白いかどうかではなく、企画として応援したい感じ。(あと、ツイッター小説には衝撃を受けました。)
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2009年版全19作。瀬名秀明作品に大いに期待。今回が初めてとなる上田早夕里作品にも興味津々。円城塔作品は再レベンジだし、谷甲州作品にも少し興味があるが、今回もミステリーの大御所綾辻行人作品に大いに期待したいところである。
初めて読む上田早夕里作品は「夢見る葦笛」。なんともいえない世界観で、SFとは思えないものの、引き込まれる作品だ。他の作品も読みたいと思った。今回も先頭打者ツーベース・ヒットという感じ。
ところが、高野史緒「ひな菊」、森奈津子「ナルキッソスたち」、皆川博子「夕陽が沈む」、小池昌代「箱」、最果タヒ「スパークした」、市川春子「日下兄妹」、田中哲弥「夜なのに」、北野勇作「はじめての駅で 観覧車」 と投げつけたくなる作品が続く。
綾辻行人「心の闇」 ではミステリー作家のSFということで期待したものの、私の好みではなかった。
三崎亜記「確認済飛行物体」、倉田タカシ「紙片50」、木下古栗「ラビアコントロール」 、木ナガハル「無限登山」、新城カズマ「雨ふりマージ」と紙資源の無駄が続き、期待の瀬名秀明「For a breath I tarry」もその感想を引きづったまま読み終えた。
3回目のリベンジ、円城塔「バナナ剥きには最適の日々」 はまた裏切られたし、谷甲州「星魂転生」はほとんど惰性で読んだ。松崎有理「あがり」は第1回創元SF短編賞受賞作らしいが、テンションが低いままであったためか、さっぱりだった。
分厚くなったけれど、資源の無駄だと感じる作品ばかり集めている感じがして「がっかり」だ。
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「虚構機関」も読んだ。 http://tinyurl.com/3reo2h3 萩尾望都が入ってる。岸本佐知子が一番いい。ダースベーダー、ぷしゅーっ。あと中原昌也「声に出して読みたい名前」。田中哲弥の「羊山羊」は最後までドタバタやって欲しい。北國浩二「靄の中」は映画みたい。
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年刊日本SF傑作選第3集である。前2冊と同様に、大森望・日下三蔵両氏により2009年の優秀作品を集めたもの。2009年という年も残念なことにグイン・サーガでおなじみの栗本薫氏や、前2冊でトリをとった伊藤計劃氏が癌のため他界されている。
今回は初めて創元SF短編賞というのが設けられたということで、大賞作品が収録されていた。松崎有理氏の「あがり」、選考のお二方は巻末で結構辛口のコメントをされていたようだが、個人的には非常に面白い作品だと感じた。
前書きにもある様に、今回は女性作家の作品が多く、やはりちょっと違った雰囲気の作品が多数ある様に思った。漫画が二作品というのも結構いい(個人的に)。
最も印象に残ったのは綾辻行人氏の「心の闇」だろうか。最後のオチに非常にハマってしまった。
今回も全体的に非常に面白い作品群だった。ただ、「なんじゃこりゃ?」と思う物もあってイマイチ感が前2冊よりはあったのかもしれない。読み進むうちに慣れも出て来たのだろう。次の選集も出ているので読むのが楽しみである。
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一冊読み始めてから読了までかなり時間があいてしまった。
「あがり」が読みたくて購入。
若干説明が過ぎる。
遺伝子増幅によって世界を終わらせてしまうってアイディアは、クラークの六十億の神の御名と同種