紅の大王 みんなのレビュー

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投稿者：カイト　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

『死神に愛された黒衣の公爵』として、北青王国の王族でありながら、孤独に生きてきたシオン。特使として赴いた南紅大国で、王・天人と結ばれる。過去にシオンを愛した男たちは皆、壮絶な死を迎えた。しかし、太陽のような天人はそんな運命を恐れない。初めての幸福を噛みしめるシオン。だが、天人は、北西王国に攻め入ることを決意する。やはり死神は大切なものを奪うのか・・・？
第１巻を読んで、迷わず続きを読みたくなりました。そして、まだ終わりではありませんという終わり方です。

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投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレあり

シリーズ２作目
（黒衣の公爵から読んでください）

こちら緻密に描かれたＳＦファンタジーの世界です。

しっかり確立した世界観と人間模様を
硬質で綿密な文章で書かれた作品
前作同様に
現在と過去が縦糸と横糸のように描かれる。
過去が詳細に描かれることによって
現在もより色鮮やかになってくる。
とにかくシオンの過去が苛烈で悲惨すぎて
もうよく生き延びてくれたと思うばかりです。
ソラがどうやっても描かれていてそこはとても良かった。
（無事で良かった）
トニオの件については、
トニオ自体はちょっと強引だったけど可哀想だったかな。
（他の奴からは守ってはくれたわけだし）
でもそういうことがあっても
天人とシオンの命を分け合うシーンはとても素敵でした。

それにしてもイブもすごいけど
イブを停止させるための準備もすごいです。
コンピューター、ロボットの次はクローンまで出てきました。
そしてそれらのことを丁寧に描かれているので夢中になります。
手抜かりなしな設定と描写に唸ります。
そうそう、特別仕様のソラがすごいのでちょっとびっくりしたり。

あれ、まだ次巻があるのにこの展開？？ってと思っていたら、
最後にどーんとやられました。
すごい、この終わり方すごいです。
ここまで決して簡単な道のりではなかったですが、
さらなる爆弾落ちてきました。

作者さん後書きで「憑きもの」って言ってましたが
このときはSFの妖精が憑いていたに違いないです。

・・・すぐに次の巻を読みたくなる作品です。
（シリーズそろえてから読むことをオススメします）