紙の本
新堂冬樹氏による「最悪」のホームドラマを描いた傑作です!
2020/07/03 09:49
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「溝鼠シリーズ」や「ノンシリーズ」といった人気シリーズを次々に発表されている推理作家であり、芸能プロモーターであり、また映画監督でもある新堂冬樹氏の作品です。同書は、一見幸せそうに見えるありふれた家庭に潜む静かな狂気を描いた作品で、最初の「この家の家族団欒と平和のカギは僕が握っている」という主人公の「僕」の一言は何か不気味です。同書は、表題にある「ホームドラマ」から抱く、温かいものとは全く逆の「最悪」のドラマといった内容です。ぜひ、新堂冬樹氏のこの傑作をお読みください。
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この「ホームドラマ」という小説は、一見幸せな家庭の中に潜む狂気を描いた4つの短編を収録している。
そしてその中の一遍である「団欒」の、まさに主人公がマスオさんなのだ。
この「団欒」に登場する中年男性は、妻の実家に同居している。
頑固ですぐにカミナリを落とす義父、何を考えているのかわからない義母、自分勝手でマイペースな妻。
生意気で抜けている義弟、空気の読めない優等生の義妹、可愛くない飼い猫・・こんな中での同居生活。
そしてこの小説に登場するマスオさんらしき人物は、陰で猫(タマ)を虐待し、ウキエさんをいやらしい目で見たりするのだ(笑)
まあここまでくると極端だけど、必ずしもマスオさんは「いい人」というわけじゃない・・という別の人間の一面。
そして世の中はきれいごとだけではない。表向きの平穏は、誰かの努力で成り立っているものだ・・という現実味が伝わってくる。
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平和とシアワセを絵に描いたようなサザエさん一家。
でもその中に自分を押し殺してじっと我慢してる人間がいるとすれば、
それは間違いなくマスオさんでしょう。
サザエさんちの平和はマスオさんの忍耐に支えられて成り立ってる。
カツオが勝手なことを言って波平のかみなりが落ちると
すかさず「まあまあ、お義父さん、いいじゃないですか。
それより一杯どうぞ。」ととりなしたり、
「あなた〜♪今日はデパートにお買物に連れてって〜♪」という
サザエの我儘にも「ハイハイ」と付き合ったり。
そのウラでチキショウ!と毒づいてるマスオさんがいると思いながら見ると
アニメ「サザエさん」にも深みがでるでしょう(笑)
2作目の
磯野家の中で一番良識をもっていて日本の妻の鏡のようなフネに
実は若い恋人がいる、という設定は
あまりにも突拍子もなさすぎて、ちょっと入り込めなかったけどね。
平和の影にも悪魔は潜む。
時々思いの丈を爆発させて、膿みを出した方が良さそうです。
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あの国民的アニメの一家団欒の裏側。いつも人の良さそうな顔をしている娘婿がこんな事を考えているなんて!あの良妻賢母のようなお母さんがこんな事をしているなんて!もしかしたら、幸せそうな顔をしている人達も心の中ではみんなこんな事を思っているのかな?
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サザエさんっぽい家族が出てきて、彼からの裏の姿を見せてくれる”家族”のブラックユーモア。書き下ろしの「賢母」はフネさんだね(笑) 彼女とマスオさんがこんなことをしてるってわかったら、家族崩壊だわ(笑)
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いや〜、いつかやってくれると思ってましたが、ついに新堂冬樹がやりました。サ○エさんのオマージュ!
日曜夕方の長寿番組にけんかを売った。人間誰しもが持ちえる裏の部分をより増大させて書き上げたのがこの作品。おじいちゃんとかに読ませたら脳みその血管きれちゃうんじゃないだろうかと思いながらニヤニヤしながら読みました。
ただ、奇抜性重視で内容としては新堂冬樹がたまにやってしまう薄い作品。まぁ、らく〜に読める作品。
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某国民的アニメのパロディが2品入っています。
「○スオ」さんや「○ネ」さんがこんな事を考えているとしたら・・・
平和な家庭の裏に潜む恐ろしさを描いています。
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最初の磯野家(?)の話は良かった、読みやすいし意外な視点で。確かにマスオさんの立場から見たら苦労しそうだなと思わせられた。でも後半の話は正直読んでてストレスが溜まる。サラリーマンの苦労はもう分かったから。途中からネチネチしすぎてて気持ち悪いと思ってきた。清美、ほんとに可哀想・・・。(20071029)
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サザエさん一家の表と裏。
なんとフネはギャル系ファッションに身を包みホストと付き合っている……
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恐らく日本一有名な家族のブラック版。
何も知らずに読んだので、あれ?って・・・
設定としては面白いけど、それだけという印象。
これを読んで以来、どうも本家の姿を素直に
見れなくなってしまった。
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短編集なんだけど、4つのうち2つは何年か前に出た本「背広の下の衝動」の中の物でした。
読んでて「あれ?なんかこの話し読んだことある・・・」と思ったら。奥付の前に書いてありました。
再編集ってことらしい。うがぁぁ・・・・・知らずに買っちまったよ。損した気分(笑)
残り2つも、なんかイマイチだったし。
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背広の下の慟哭の単行本版。賢母が新たに追加されています。内容的には少し怖い感じですが笑えます。結構お勧めです。
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ちょっと毒のある短編集。私は面白いとも思わなかったけど、暇つぶしにはいいかも。
読んでも何も残らない本でした。
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あの家族がモデルなんだあ(笑)
最初の1編はおもろかった。2編目はやりすぎかな。
あとは普通でした。
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短編集。
すぐにあの家族だとわかってしまったので、私には出オチ作品という感じに思えてしまいました。
他の作品もすべてお気の毒な家族のお話。うちはこれよりマシだな~という確認はできたかな。