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北海道出張中の牧編集長から電話を受け、緑は単身杵槌村に赴く。ここで名跡の後継者を決める口演会が開かれるのである。ところが到着早々村は豪雨で孤立無縁となり、関係者一同の緊張はいやが上にも高まる。やがて後継者候補が一人ずつ見立て殺人の犠牲に…。
”見立て殺人”、”クローズドサークル”。
落語会が舞台だけども、そういう意味でなく本格テイストのミステリです。福家警部補シリーズの作家さん初の長編なのだとか。
福家警部補シリーズが好きで、その文体の読み易さから手に取った本シリーズ。こちらは、落語会が舞台となっているシリーズだそうで、不勉強な私はタイトルになっている”七度狐”が本当にある噺ということすら知りませんでした。(作中作かと思ってました)
本作品は、落語を知らなくても楽しく読めます。主人公の女性が新米の落語雑誌編集者なので、視点を合わせてくれるような感じですかね。それでも、本作品の前には短編があるようで、編集者としては成長しているのでしょうけども。
個人的には、見立て殺人というのがあまり好きでないのですけど、クローズドサークルは大好きなので、あれこれ考えながら読みました。ただ、善くも悪くも”普通”かな、なんて思います。
閉鎖的な場所が舞台だけどもさほど緊張感はなく、意外な人物が犯人、というわけでもない。反面、丁寧に書かれていて読み易いので、極端にガッカリするほどでもない。芸事への執念、という意味では中々怖い作品ではあるかな。
ミステリ初心者にはお薦めです。
ただ、残念だけどある程度ミステリを読んでいる人にとっては少々物足りない作品ですね。
落語好きには…どうだろう。
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内容(「BOOK」データベースより)
静岡に行ってくれないかな―北海道出張中の牧編集長から電話を受け、緑は単身杵槌村へ取材に赴く。ここで名跡の後継者を決める口演会が開かれるのである。ところが到着早々村は豪雨で孤立無援になり、関係者一同の緊張はいやが上にも高まる。やがて後継者候補が一人ずつ見立て殺人の犠牲に…。あらゆる事象が真相に奉仕する全き本格のテイスト、著者初長編の傑作ミステリ。
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落語のエピソードを交えたライトミステリーを期待していたのですが、内容はドロドロした重いものでした。
しかも、芸へのこだわりならまだしも、動機と事件内容のバランスが異常なので、せっかくの題材なのに惜しいと思いました。
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こういう村ミステリは大好き。とても読みやすくて、最後の不穏な終わり方も良かった。ただ探偵の牧さんがあんまり好かなかった。
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館ではなく村が孤立する、「嵐の山荘」もの。犯人当てと言うより、45年前に何が起こったのかが焦点。きちんと推理すれば、そこそこ高率で見抜けるような気がする。好きになれる登場人物が少ないのと、文体が個人的に合わなかったので、点数は辛め。
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間宮シリーズの長編。
失踪した師匠、45年後に同じ場所で開かれる一門会で後継者選び。豪雨で道路がふさがり孤立する中、事件が!
・・・というわくわくな展開です。
面白かったですが、編集長はもうちょっと説明してやれよと思った。笑。
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名門落語家一門の跡目争い殺人事件のお話。
落語の噺に合わせながら次々と起こる殺人事件を落語の雑誌を編集する編集長とその部下が犯人を追う。
落語の世界に魅了され名人の名を継承していくということに囚われていく落語家達の鬼気迫る様子がよく表れてます。
登場人物名が落語家が多いためややこしい感じはあるがそこも楽しめる一冊。