紙の本
未来を予知した真由子の謎、秘められた狂気が彼女を襲う
2010/03/28 19:12
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:toku - この投稿者のレビュー一覧を見る
<あらすじ>
「四年付き合った大好きな史也と結婚する前に、お見合いをしたい」
史也が最高の相手だと再認識したいという真由子に、史也も冗談半分の見合いならと、賛成してくれた。
転勤で神戸にいる史也とのひとときを過ごした後、東京に戻ってきた真由子。
その彼女を待っていたのは、あまりにもタイミングのいい見合い話だった。
先を見越したような見合い話に、真由子が愕然とした時、彼女の脳裏に、いきなり明瞭な場面が浮かんできた。
見合い相手を愛してしまったと詫びる自分、激怒する史也が言った見合い相手の具体的な名前、史也が投げつけた見合い写真に映った相手の顔が、具体的な映像をともなって写し出されたのだった。
それは、のちに現実となって真由子を襲う。
<感想>
人間の狂気を描いたミステリーホラー。
物語はいくつかの謎が提示されて、その謎が徐々に明らかになっていく構成で進められる。
見合い話を聞いているときに、真由子の頭に浮かんだ明瞭な映像の謎。
遊び半分で向かった見合いの席で、相手へ強烈に一目惚れをし、史也を振ってしまった謎。
これらの謎を解くのは、史也に彼女を取り戻したいと相談された彼の父洋次郎。
彼は幽霊やUFOは論理的に排除するタイプであり、史也の強力な味方だ。
これから二人は、真由子に起きた謎をどのように解明し、彼女をどのように取り戻すのか、と読み進めていた期待は、見事に裏切られる。
見合い相手の独白によって、一連の謎と原因が明らかにされるこの裏切りは、すべてが明確に説明されておらず、不満が残る。
また、事の発端となった人物の意外性と行動には驚かされ、背筋が寒くなるが、その人物が登場人物の話の中でしか登場しないことや、結末へ向かう真由子の行動にも理解しがたい部分があり、読み終えてもすっきりとしない。
人間の怖さが十分に描かれているだけに、もったいない作品と感じた。
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一気に読んでしまいました。ホラー作品だからある程度の疑問は無視して、怖さだけを楽しめば良いのかもしれませんが、どうも私には「行方不明者の捜査はどうなっていたのだろう」とか記憶が戻ったら犯人は危ない立場にあるのだから、さらなる犯罪に手を染めないかって言う意味では怖い余韻を残せたかな。
とにかく冒頭のUSJの記述が気に入って買ったのですけど、これが単にテーマパークで遊ぶと言うだけでなく物語の伏線になっていたのです。一度でもジュラシックパークに乗った事がある人はすんなり入れる冒頭でしょう。 2002.4.15
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読んでて背筋が寒くなるかんじでした。オバケのオの字も出てこないけど、とにかく人間の怨念は怖いって思いました。
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いろんな意味で怖かったです。
お見合い…。 したくないなーって思ったw
あのお風呂場には行きたくない。
うっ…;;
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題名を見る限りでは恋愛小説に思えるけど、ぞくっとするホラー小説。最後まで展開が読めず、心臓がドクドクと脈打った。最後の方は少しグロかったけど、凄く面白かったと思う。
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恋人・史也とはゴールイン寸前の滝真由子。ずっと史也としか付き合ってこなかった彼女は、このまま何の経験もないまま結婚するのはつまらないと思い、お見合いでも経験してみようかと思っていた。そんな時に、彼女の叔母からタイミングを計ったようにお見合いの話が。遊び半分で受けたその話だったのに・・・相手はものすごいイケメンで、職業・家族構成共に理想的。まさか史也よりも好きになってしまうなんて・・・。
「禁じられた遊び」に続き、なんでこんなうさんくさい男にひっかかるのかパート2(苦笑)。これも真由子が自業自得すぎるし。イマイチ謎だったのは史也の父親。あなた一体何者ですか。お見合い叔母さんは、ここまでの人はもちろんいないだろうけど、こういうことに情熱的になってる人はいるんだろうなぁ。
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やっぱり吉村達也は上手い。数々の怪異を「超常現象」と思わせておきながら、それを(完璧とまでは行かなくても、そこそこ)論理的に解決してしまう。そして導き出される結論、「怖いのは人間である」。まったくそのとおり、「人間の怖さ」を描いたホラーが、この人はホントに上手い。今回も「初恋」ほどではなかったけど、怖いし上手かった。
それにしても、「お見合い」って奥が深い。新たなる認識を感じました。けど同時に、お見合いはしたくない、って思った(笑)。今まででもそれほどしたいと思ったことはないんだけど、これ読んだらさらにしたくなくなった。お見合い話持ってきそうなお節介おばさんが周りにいなくて、ほんとうに良かった……。
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内容(「BOOK」データベースより)
大好きな史也と結婚する前に、一度だけ「お見合い」というものをしてみたい。満たされた恋で幸せな毎日を送る滝真由子にとって、それは余裕の気持ちが産み出したほんの遊び心。恋人の史也も、笑って賛成してくれた。そして真由子は、親戚からきた見合いの話に、ふざけ半分で応じることにした。だが、お見合い相手の男は真剣だった。真由子の魅力に一目惚れをした彼は、思いつめた表情でこう言った。「私はガムテープ男です。一度くっついたら離れません」。
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角川ホラー文庫って今、気付いた。
なんか、軽い話だなって読み始めていたらだんだん、あれどうなって行くんだろうと興味がわいてきて最後はやだーって感じです。
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久し振りの吉村さんの本。
主人公の真由子の言動がなんとも軽率で恋人、史也が最後まで助けようとする魅力が全くわからない。
ここまで異常な仲人さんもいないと思うけれど、人を介しての事を断るのは・・・気分を悪くさせてしまう事なのだと感じた。
後半から一気ホラームードになってきて、まさか、こんなに病んでいるお話しだとは思わなかったなぁ・・・。
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角川ホラーをまとめ買いした時に入ってた一冊。
吉村達也は中学の時にハマって日本から送ってもらったりして色々読んでた。
なんかいつも割と似たようなパターンの展開が多い気がしたけど、この話はなんか雑だったなぁと(笑)
まぁ、あれだけの本数書いてたらそうなるわな。
とりあえず、お見合いには気を付けましょ。うん。
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USJジュラシック・パーク・ザ・ライドの宣伝みたいな本。オカルト系ミステリ?
思いつきで「お見合いでもしてみようかな」と言ったところ、予言でもしていたかのようにあれこれ進み、あってみた男性が好みで…。あかん、導入部だけだと、B級の少女漫画みたいになる。
その導入部を含む、1冊の2/3は、無駄な会話などで無理やり引っ張って、内容のないものです。
ようやくそこが終わり、「予知能力か?」という話になってきた所で、眉村卓のSFジュブナイルのような展開になり、ほんのちょっと期待したのに、オチはそれ?オカルト?うーん。
いろいろと消化不良で、怖いならストーカーの怖さにでもしておいたほうが良かったんじゃないのかな。もしくはテレパスのSF展開か。
そして記憶に残るのが、ジュラシック・パーク・ザ・ライドだけという話。
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これもまた、キモ恐ろしい吉村ワールド。誰もハッピーにならないエンディングへ向かっていく、なんとも言えない感じ。