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十三番目の人格 ISOLA みんなのレビュー

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みんなのレビュー247件

みんなの評価3.6

評価内訳

238 件中 1 件~ 15 件を表示

やっぱこれって習作でしょう、怖さないし、人間の動き、いい加減だし。そういう点でやっぱり『黒い家』以降なんでしょうね、貴志らしさがあるのは

2005/10/01 20:28

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

寡作な著者の存在がありがたいのは読み残していた作品を、自分の都合のいい時に読むことができる、ということでしょう。無論、売れない作家ですと、読みたくたって書店に本がない、世の中に流通していないということになって、入手に右往左往する、それなら読まずに他の作家を、となるんでしょうが、今のところ貴志祐介にはそういった心配はなさそうです。
たとえば今、私が手にしている文庫の奥付をみますと、平成8年に初版発行で、平成12年に20版ですから成功作の部類でしょう。ちょっとカバーがパンクしちゃっているのが気にはなりますが、期待はできそうっていうことで読み始めました。まずカバー後の内容紹介から
「賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンバスだった。その能力を活かして阪神大震災後、ボランティアで被災者の心のケアをしていた彼女は、西宮の病院に長期入院中の森谷千尋という少女に会う。由香里は、千尋の中に複数の人格が同居しているのを目のあたりにする。このあどけない少女が多重人格障害であることに胸を痛めつつ、しだいにうちとけて幾つかの人格と言葉を交わす由香里。だがやがて、十三番目の人格〈1SOLA〉の出現に、彼女は身も凍る思いがした。
〈第三回日本ホラー小説大賞長篇賞佳作〉」
最初に書いてしまいますが、佳作は佳作以上ではない、っていう証明をしてしまった気がします。出だしから不自然なんですね。まず、主人公の賀茂由香里ですが、本人が自分の能力を隠そうちしているのに、ズルズルとその力を見せつける。しかも、他人にどんどん利用されていく、というのがウソっぽい。子供じゃあないんだから、そう思います。
そして震災の惨状が伝わってきません。実は、先日、横山秀夫の『震度 0』を読んでいたときも、似た思いを抱いたんですが、ようするに小説の構成要素として使っているだけなんですね。だから、阪神大震災とはっきりと明記され、死者などの人数もわかりはするんですが、読んでいて「あれとは別の、架空の地震だよね」なんて感じで読んでしまう。無論、どちらの作品も、震災は主題ではなくて、あくまでも背景であることは分るんですが、そこが絵空事風にしか伝わらないとなると、全体が甘くなります。
で、貴志のこの作品に関して言えば、それに主人公の動きの甘さ、ウソっぽい部分があって、それがさらに男女関係についてもおなじ雰囲気で、もっといえば、また多重人格かよ、となります。アメリカ発祥、というか一気にブレイクした多重人格は、親による性的虐待の記憶、とともにフロイトの精神分析同様にスキャンダラスゆえに俗耳に入りやすいところがあるのでしょうが、正直、その科学的根拠が曖昧で、いずれ化けの皮が剥がれる可能性大です。だからブームなのかもしれませんが、安易にそれに乗っている。
色々な意味でリアリティに欠けます。例えば同じ貴志の作品でも、97年に第四回日本ホラー小説大賞大賞を受賞した『黒い家』が、和歌山毒入りカレー事件との関連で、広く読まれた、それはリアリティがあったからです。『青の炎』が面白かったのも、現在、世の中を騒がす家庭内暴力、父親による娘に対する性的虐待、或は内縁関係による家庭の崩壊などをしっかり見つめていたからです。
そういう意味では、この『十三番目の人格』は、『天使の囀り』や『硝子のハンマー』のように架空性が強いのですが、その二作ほど読み物としての割り切りができていない、中途半端に阪神大震災などを使うものだから、同じ虚構でも読者との間に了解がとれない、そう言えるのではないでしょうか。
『クリムゾンの迷宮』が未読なので、断言するのは危険ですが、貴志がその本領を見せるのは、やはりホラー小説大賞大賞受賞作『黒い家』以降、とみるのが正しいでしょう。少なくとも、私は貴志の最近作に★五つ与えるのに何の躊躇いも覚えませんから。

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荒唐無稽なオカルト小説

2001/05/23 23:36

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:菅野 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ひとことで言うと、荒唐無稽なオカルト話を巧みな弁舌でリアリティを持たせようとしていたのだと思う。だって、どんなに脇を固めても、大元となるのはオカルト話で、信じるか信じないかで検証をしない人たちと同じことなんだもん。幽体離脱と書いていたかどうだったか忘れたけど、臨死体験として離脱することがあるとかないとか言うのは、まぁ、いいでしょう。いいんだけど、それだけにしとけばぁ、って思うわけさ。
 作品が面白くなかったなんて言わないんだけど、それこそ、かつては鳴り物入りの新人だったわけだから、ちょっと落胆したかも知れない。それでも、面白かったけどね。そうなのさ、だから、SFの手法としては古典から理論無視というのがあるわけで、「これは観測された事実なんだよ」と作中で言わせてしまうと、それは理論なんか軽々と超越してしまう。だから、いくら理論的に幽体離脱したものが視覚を持っているはずがないとかそういうことを突き詰めたとしても、「いや、でも、これって実際にあることだから」ということにしてしまうというのは有効なことだと思う。その上で、それを気づかせない筆力が当然要求されるわけだけどね。この作品がそこまで到達しているかどうかというと、それは微妙かなぁ……。

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2004/10/21 13:06

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2004/11/23 22:35

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2005/01/09 22:54

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2005/09/17 12:04

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2006/03/26 04:21

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2006/06/27 15:18

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2007/12/14 22:21

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