武田勝頼の正室（つま） みんなのレビュー

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：マーマレード　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

現在なら嫁ぐ姫が行かない家

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：タララン　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

北条夫人の性格、私の中のイメージとは、違うなと思いました。
どうも気の強さばかりが目立っていた気がします…
勝頼を偏愛した信玄にまで怒りを感じているし。
三条夫人が正室で、諏訪御寮人が側室だったという事さえ、
不満に思っている感じがしましたし。あまり彼女の中の優しさが伝わってきませんでした。
それにかなり性格が子供っぽい感じがしました。私は、北条夫人には
年齢より大人びて落ち着いたイメージがあるのですが。
快川国師の北条夫人への賛辞の「家語にいわく、善人と居るは芝蘭の室に入るがごとし、
久しくしてその香を聞かざるも、自然これと化す。善人あに異人ならんや
淑女君是なり」、つまり、北条夫人は高貴で崇高な人柄で
周りの者に、しらずしらずのうちによい影響を与える女性である。
という文から、私は北条夫人には年齢より大人びて落ち着いたイメージがありました。
それから、さすがに北条夫人自身には言わせていませんが、
松姫が勝頼のために政略結婚しないからといって、
北条夫人の侍女に「賢すぎて息がつまる」とか、松姫が出家した事についても、
「あてつけがましい」と言わせているのはどうかと思ってしまいました…
それから「信玄は美貌の諏訪氏を寵愛し、そのため勝頼を偏愛して
彼を後継者にするために義信を死なせた」という説も、あまりにも
勝頼びいきな感じがしました。この著者も、三条夫人を悪妻だったと
思っているようです…この著者の「物静かで優しい諏訪御寮人」という
イメージは、「高慢で嫉妬深い三条夫人」というイメージから生まれているような
気がします。ただ、大体は史実に忠実に描いている方だと
思います。勝頼には複数の側室がいた事など。