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冒頭の作者コメントを読むにつけ、この本を出すことは作者にとって不本意だったんだろうなぁ…と思わずにいられない。
それて゜も最初に「デルフィニア戦記」を知ったのが、妹が聞きこんできたこの本が最初で、倒産した出版社の本を探して、どれだけの古本屋を梯子したことか!と懐かしくもしんどく思い出します。
だからこそ、デルフィニア全巻読んでも、ずっと「あの本はどんな感じだったんだろうな…」という感がぬぐえなかったので、この本が出てくれて本当に良かったです(^_^)
で、内容的にも、他の人の感想を読んでいると辛口が多いけど、リィの「ぼく」や、その他のちっょとしたことが気になったけれど、リィやみんなが変わらず生き生きとしているのを見て、旧友にあったような嬉しさで一杯。
楽しく最後まで読めました。
本当だったら、どれだけ探してもたぶん出会えなかっただろう本なので、復刻してもらえて本当に良かったです。
茅田さん、ありがとうございました。
これからのシリーズも楽しみにしていますv
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2021/8/19
再再再読。
新たに面白い本を探すのも楽しいが、間違いなく面白い本を再読するのも安定の楽しみ。この本はそんな本のひとつ。何度読んでも面白い、架空の国のファンタジー。王と王女のキャラが個人的にツボ。
ここから壮大な『デルフィニア戦記』全18巻へと繋がり、さらにまた別のシリーズで宇宙にも繋がる。SFなのか?ファンタジーなのか?と悩ましいが、もちろんどれも再読に値する。
2014/11/23
再再読。
最初にこれを読んでデルフィニアの王女リィ(グリンダ)がとても気に入って、18巻ものデルフィニア戦記を一気に読むきっかけとなった本。現在も延々と続く金銀天使コンビのなれそめが、今となっては懐かしい。何より、国王のウォルが大好き。リィの活躍の影に隠れがちだけど、国王がお出ましになると、読みながら思わず笑みがこぼれる。リィ自体も、デルフィニアで戦女神として剣を振るっている姿が一番いい。これからまたデルフィニア18巻読み返します。
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デルフィニア戦記の元となった本。
戦記を読んで、あれやこれやと文句をつけてきたが、
これを書き出しとして、
他の物語を紡ぎ出すつもりだった、
多少の変更はあるものの、実際に紡ぎ出した、
作者の想像力と忍耐力に素直に敬意を表したい。
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目次
・デルフィニアの姫将軍
・グランディスの白騎士
デルフィニア戦記の前に書かれていた、デルフィニアの物語。
出版社が倒産しなければ、こちらが本家デルフィニアになっていたであろう、プレ・デルフィニアの中編二作。
本編を書き上げてから、こちらの作品を書いたのではない。
あくまでもこちらを先に書き上げてからのデルフィニアなのだけど、世界観にぶれがない。
しかしながら、デルフィニア戦記に収録するには登場人物や話の流れに齟齬をきたす。
というわけで、あくまでもプレ・デルフィニアとして刊行された作品。
シェラが暗殺者として登場する『デルフィニアの姫将軍』はさておき、リィを正皇太子妃として迎えたいとするグランディスの内実を描いた『グランディスの白騎士』は、本編に収録することができなかった作品。
子どものために遺せるものを持つようになると、どうしてか子どもに残したくなくなるようで、自分の後を付け狙う能力に恵まれた息子よりも、言われたことを全うするくらいの能力しか持たない息子を可愛がるようになる老いた権力者。
それは傍から見ると見苦しいことこの上ないけれども、本人からしたら切実極まりないことなのだ。
それはなかなかに鋭い指摘で、例えば私ごときでも子どもに負けたくはないという思いに駆られることはある。
しかし作者が書くのはあくまでも、権力にしがみつく見苦しさ。
そしてそれに巻き込まれるデルフィニアの面々。
巻き込む方はいつも、悪気はないんだけどねえ。