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文庫を見つけたら、必ず買っている作者の一人です。
毎回引きつけられる設定で、面白く読めます。
子どもの頃から違和感のあった母子との関係。自分の娘への思い。
真実が分かっていくにつれ、変わっていく心情が切なくて、また迫るものがありました。
この作者の作品には、いつもどうしようもない悪人が出てきますね。根っからの悪としか思えないような。
ラストは、うーん。私的にはこ、うなるしかなかったのかな、と、ちょっと、ボリュームが欲しかった感じです。
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グイグイと読んでしまいました。
意地の悪いオババが自業自得の結末を迎えるけど
姿を変えてからなお、復讐しようとする。
それに巻き込まれた人の不幸。
意地悪することを生き甲斐にしている女って
哀しい。
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ホラーなんだけど、ホラーというほどには怖くないというか・・・なんとなくありがちなテーマなのと、最後の一章の位置づけがあいまいというか、うまく内容とからめきれてない気もするし・・・あと、子どもの出し方が好みではなかった。もっと怖くもおもしろくもなりそうなのに、中途半端な気がするなあ・・・
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嫁ぎ先の姑と実の母親ともうまくいっていない香苗
実の親との確執は違和感があるぐらい・・・
どうしても逃れられない怨念と復讐は恐ろしい
そして、それを金儲けにかえようと群がる人
怨念と復讐に翻弄される香苗の人生は切ないです。
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逆らえない人からいたぶられたから、他の人をいたぶる。
先輩後輩、上司部下、嫁姑などの上下関係で起こり部下が上司になり嫁が姑になる時繰り返される出来事。
自分がイジメられたから他者を虐めるのか、いつか人をいたぶるから虐められるのか?
そんな事を考えさせられました。
何れにしても嫌な事は全て自分の所で止める位の気持ちで頑張っていこうと思います。
茨城の旧家に嫁いだ香苗は姑との関係が悪く、娘の真穂が姑から虐待を受ける事に我慢ならず離婚する。
香苗の実家の大久保の母に頼るものの母の時枝は真穂に良い感情を持っていない。
香苗、真穂、時枝の因縁と因果を辿る物語・・・
250pで読みやすいかと思いきや文字ギッシリです!
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ホラーと言うか怪談。夏の角川ホラー祭可と思いきや、文春文庫というね。
茨城県O町に嫁いだ香苗。そこで生まれた娘、真穂が折檻を受けることに耐えきれず、新宿は大久保の実家に戻った。嫁ぐまで折り合いの悪かった実母(真穂の母)とは、案の定ギクシャクした仲になるが、その中でその原因が真穂にあることがわかる。「ある人の生き写しだ」と言われる真穂の過去とは。
変にひねった「輪廻」というタイトル出オチの作品なわけで、特に面白い展開があるわけでもなく、作者が一番持っていきたかった、最後のオチ(?)みたいなものも漫才で言うところの「かぶせ」が失敗したようなキレの悪さ。最終的に、カタルシスもなく、単なる嫌な話である。
また、相変わらずの前情報無しで読み始めたものの、最初の数ページで、女性作家作品の嫌な部分である、自分の嫌いな女性像と、それよりもっと嫌いな背景のようにしか出てこない男性という書き方なので、なんぼ読んでも誰にも感情移入できないのが辛い。
ぶっちゃけ、タイトル出オチを押すのであれば、いちの婆さんで終わるんじゃなくて、もっともっと以前からの歴史があるというとか、時枝の祖先も同じような業があるとか、それがじつは絡んでいたとか、そういう深みを出したほうが良かったのではないか。
また、茨城だけ"O町"というバランスの悪さなど、先にプロットやキャラクターを決めて書いたのではなく、行き当たりばったりな文章なのではというところも印象がよろしくない。
まあ、一番悪いのは、タイトルに意味のわからん読み方を付けたところにある。文章☆3。ストーリーで減点1、タイトルで減点2。0点やないか。