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ちょっと途中なかだるみで、しばらく放置してたけど、また読み出したら、後半面白くて、一気読みしちゃいました!
ラスト、泣きそうになります。
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最愛の息子(有基)を突然亡くしたことを受け入れることが出来ずに、クローン技術をつかってしまう主人公。
8年の歳月が過ぎ…物語は加速する。
有基を殺した犯人は、今度は透(クローンで出来た子)を狙っているのか、有基の記憶は、透に受け継がれているのか…。
ミステリーとしてはいただけないが、ストーリー展開は面白かった。
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クローンにまつわる話からはじまる物語ですが、主人公(亡くなった息子のクローンを作り出した)にとって、うまく出来すぎな気がします。
最愛の息子を亡くし、偶然にもクローンを誕生させることに成功する、それも関係者に秘密にしているために、多くの含みを持たせてしまい、妻やあらたに生まれた息子への対応がおろそかになりすぎです。
そのような思惑にとらわれない透君のあどけなさだけが、救いなのですけれど…
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人のクローンを生み出す技術を開発した事で生まれた罪の連鎖。専門的な描写が多めで少し疲れた箇所もあったが、トントントンと読めた。クライマックスが流石の盛り上がり。でも…なんだろうちょっと長く感じた。
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1999年世界で初めて、ヒト・クローン胚の樹立に成功した天才科学者・沖田森彦。しかし、世紀の発表を間近に控えた矢先、愛する息子・有基が突然の事故によりこの世を去ってしまう。悲嘆に暮れる沖田が下した決断―それは助手の名嘉城と共謀し、科学のタブーであるヒト・クローン技術によって、息子を「復活」させることだった…。2008年“一家”で幸せに暮らす沖田の元をふいに訪れた、招かれざる客。その口から告げられたのは、封印していた“8年前の事件”にまつわる、驚愕の事実だった。その日を境に、沖田の周囲では不可解な出来事が起こり始める。時を経て暴かれてゆくそれぞれの罪と嘘、明らかになる「息子」の秘密とは一体…!?運命に翻弄されながらも、真相に近づいた沖田が選んだ道は、果たして―。『金田一少年の事件簿』『神の雫』『GTO』などを手がけた希代のヒットメーカーが真っ向から挑んだ、生命倫理と家族の絆をめぐるメディカル・エンタテインメント大作(「BOOK」データベースより)
『金田一少年の事件簿』読んでたし、懐かしくなって借りてみた一冊。
うーん、真犯人が早々にわかってしまったー。
なのでミステリとして、私はあんまり楽しめなかった。
ミスリードもわざとらしいんだよなぁ。
でも全体的に言えば悪くもないので、「読んで失敗した~」ってほどでもないです。
あともう一冊くらい読んでみようかな。
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■東京出張で読了。この作品を書いた樹林さんて「金田一少年の事件簿」を書いてる人。そんな事前知識を仕入れてしまったので、本編を読んでいてもキャラクターがなんとなくそんな感じになってしまって。(笑
■でもストーリーはかなり練られていて面白い。出張中に読んでいたので途中で何度も中断するんだけど、早く続きを読みたくなるような作品。でもその中断のせいで、最後の犯人探しの直前に犯人がわかちゃったのはちょっと残念。
■読んでる途中で中断してじっくり考えると色んなものが見えてくるんだなぁ。
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サイエンス・ミステリー。
映像化したような具体的なイメージが浮かびやすい文章。
ミステリーとしては普通。
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1999年、沖田森彦はヒト体細胞クローン胚の樹立に成功する。
助手の名嘉城と喜びを分かち合うのも束の間、世界で初めての成功である研究の発表を前に事件が起こる。
最愛の息子、有基が学校に来ていない-知らせを受け、焦燥する沖田であったが、願いは届かず有基は遺体となって発見される。
悲しみに溺れる沖田に悪魔の囁きであるかのような考えが浮かぶ。
“有基のクローンを造りたい”
科学の禁忌でもあるクローン技術によって死んだ息子を“復活”させてから、8年の月日が流れた。そして、運命の歯車がまた廻り始める。
*****
雑誌『ダ・ヴィンチ』に紹介されていて、医療もの、ミステリ、ということで気になったことと、著者の樹林伸さんに興味津々で手に取った。
樹林伸さんはコミックの原作を主に、様々なペンネームで活躍されている作家さんで、他のペンネームやその作品名を聞いたら「あ、知ってる!」と大体の方が反応されるはず。
天樹征丸(『金田一少年の事件簿』、『探偵学園Q』等)、安童夕馬(『サイコメトラーEIJI』、『シバトラ』等)、亜樹直(『神の雫』等)、などなど。
内容も様々、その作品の多くが映像化もされていて、エンターテイナーとして才能がある方なんだろうな。
同じ方だと知らずにこの方の漫画作品をけっこう読んできていたので、きっと小説も楽しめるはず、と妙に確信して読み始める。
あらすじ、物語の大まかな流れは好み。
キャラクタとしては、沖田先生に関してはあらすじや序盤で真面目人間と思い込んでの女子学生との逢引(大胆)だったので、びっくり。
そういうキャラだったのか、って。
最愛の家族、一人息子の有基を失い、タブーであるはずの行動を起こす沖田。
自分の大切なひとを失い、取り戻す(あくまでもクローンとはいえ)ことができる手段が自分のすぐ手の届くところにあるのなら…。
失った直後の精神状態も作用しただろう。
生命倫理…今後ヒトクローンが成功する日はやってくるのでしょうか。
文章は読みやすく、難しい題材ではあるものの、小難しくないつくり…というか、難しい題材である事柄たちは本当に材料のひとつになってしまっているだけ??
本格的にこの題材に触れたい方には物足りないでしょう。
ミステリとしては、予想より早く犯人が分かっちゃったので、後半の「えぇっ」は薄かった。
とはいえ、ハラハラドキドキもでき、少しぐっときてしまうところもところどころあり。
フィクションは劇的であって欲しいと思っているので、そういう意味で楽しめた。
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死んだ息子をクローンとして蘇らせるなんて、現代版アトムやん!と思って読み始めたのを反省。倫理問題は二の次。意外な展開に最後まで引き込まれた。
犯人が、それでも最後は親子を守ろうとした態度に少しは救われた気がする。悪人になりきれない弱さが己を蝕んでしまったんだなぁと。
とっつきにくいと思われがちなテーマだけど、説明もわかりやすくて面白かった。
今の科学の進歩を考えれば、クローン人間の実現も可能な時代がくる。もちろん倫理的問題としてはすんなりは行かないだろうけど、知的好奇心と良からぬ思惑から実現にこぎつけようとする人間もいるだろうと思う。人間が人間の生や死を安易にコントロールするような科学には不安を感じる。
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『神の雫』などの漫画原作者。
死んだ息子のクローンを作る話。まあまあかな。
私がミステリー小説が不得手なせいか、名嘉城が息子を殺した理由が、後付けのような感じがしてしまう。
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研究者の父親が、亡くなった子をクローン技術で再生しようとする話。
クローン技術についての細かい説明があってストーリーが分かりやすく、
中盤から起こる事件は推理がどんどん進んで行って一気に読んでしまった。
ES細胞やiPS細胞、クローンなどの最先端の技術が出てくるのと対照的に、
焼き魚の香りや親子のキャッチボールなど、
温かさを感じるシーンが多いのも印象的でした。
自分で豆を選んで淹れるドリップコーヒー、いつかやってみたい(笑)
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今話題のiPS細胞が、この話のモデルになっている気がする。
作者の取材も徹底しており、こだわりが感じられる。
この話を読んでいて感じるのは、もしかしたら人間は近い将来、生と死さえも自らの手で操作できるようになるのかもしれない。
でも、それが良いことなのかどうか。
好きな人を好きな時に生き返らせることができるようになった場合、世の中がどうなるのか。
やはり、生と死というものは、犯してはいけない尊厳のある領域ではないのか。
親しい人の死というものは当然辛いものではあるが、それを受け入れるからこそ、新しい命の誕生に感動があるのでは?
そんなことまで、感じました。
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人クローンを題材に扱った樹林伸氏のサスペンス小説『陽の道』を読了。実際には世に出ていない医療最先端技術なのだが、この小説はある医者がそのクローン技術の人間への応用の可能性を広げる技術を確立したと思われる時からお話は始まっている。その発表をする前に愛する息子が死んでしまい彼のクローンを作る所から最後まで、すばらしいどんでん返しの連続でよくここまでお話を作り上げた作者に拍手したくなるくらいの物語が出来上がっている。軽く読め始めるときっと跳ね返されるでしょう。心して読むと楽しめるかもです。いい小説でした。
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沖田森彦は大学の研究室でヒト体細胞クローン胚の技術開発のチームリーダーをしていた。
ヒト・クローンの研究はほぼ成功しており、あとは微修正を加えるのみの段階になっていた。
そんな時、突然森彦の一人息子・有基が事故で亡くなってしまう。
IQは180以上、けれど森彦の方針から普通の子どもとして育てられていた有基。
サッカーが得意で、木登りが好きで、素直な子どもっぽい性格をしていた。
ヒト・クローンを成功させる技術は森彦の目の前にあった。
有基を失った現実から逃れるように、決して許されない禁忌を森彦は犯してしまう。
たとえ遺伝子はまったく同じだとしても、亡くなった有基と生まれて来た透は別々の人間だと思うのは、他人事にしか思えないからなのだろうか。
それでも、透は透としか思えない。
不幸な偶然が重なり、巻き込まれて死んでしまった有基。
そして当時は事故だと処理された有基の死は、年月を経て事件として再捜査されることになった。
有基を殺したのは誰なのか?
不可解な出来事が続いたため、森彦は次第に疑心暗鬼になっていく。
不幸な子ども時代を過ごさなければならなかった犯人。
辛い記憶はその後の人生に大きな影響を及ぼしただろうと容易に推測できる。
でも、それは何も犯人だけではない。
裏でいろいろと画策しながらも、表向きは平然と過ごしていたことだけを見ても、すでに人間として大切な何かを失っていたはずだ。
最後の最後に透が発したひと言。
知るはずのない真実は、遺伝子の中に刷り込まれた隠された記憶なのか。
それとも、人知を超えた何かが働いたものなのか。
森彦の家庭があらたなリスタートすることが出来たことが、唯一の救いだった。
夫として父親として、真正面から透と向き合えるようになれて良かった。