紙の本
サプライズのない正論を受けいれられる人はどうぞ
2008/09/12 22:50
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JOEL - この投稿者のレビュー一覧を見る
あまりに正論を正面切って言われると、聞く気が失せてしまうことがある。「ケータイは中学生には危ないから持たせないでください」などと言われると、「はいそうですね」と思いつつ、従う気持ちになれないものだ。
本書は、その正論をどうどうと正面切って言っている。ところが、最後まで読む気にさせられてしまった。それは、著者が中高校生の成長段階をきちんと把握しながら、ケータイの便利さと危うさにも通じており、説得力のある議論を展開しているからだ。
ケータイやネットの何たるかを理解しないまま、危うさばかりを強調して、中高校生をこの世界から遠ざけようというような底の浅い教育論に終わっていない。
先頃、ケータイサイトへのフィルタリングが話題になった。著者は、健全なサイト運営をしているにも関わらず、一律にフィルタリングにひかかってしまう業者の気の毒な心情にも理解を寄せている。
子どもを擁護するばかりではなく、ケータイやネットが文化として適正に育っていくことも同時に願っている。その意味で、著者は多面的なものの見方ができる人である。
本書の趣旨を簡単に言ってしまえば、ケータイの普及のスピードに対して、ケータイの利用に関するルールが追いついていないことを説いている。早くルール整備をして、中高校生が安心して手に取ることができるようにしてほしいということになる。
著者の論法では、ケータイ各社は過当競争の中で、ひとつ間違えばソフトな凶器にもなりかねない道具の普及にばかり気を取られ、やるべきことを怠っているということになる。
ケータイを持たせたばかりに子どもがトラブルに巻き込まれてしまったとか、そうならないかと心配をしている親や教育関係者は一読しておいて損はないと思われる。
ただし、今の中高校生心理を理解するためのキーワードである「同調圧力」や「承認欲求」といった言葉を、無理にケータイに当てはめる必要はないと感じた。ここのところだけ、なんだかとってつけたような議論になってしまっている。違和感がある。
それをのぞけば、ケータイの何が問題で、どういう風に子どもにケータイを持たせればいいのかを、さらりとおさえることができる分かりやすい本の構成になっている。
紙の本
子供をとおくから見ている,ほかにもいくらもある本とおなじ (?)
2008/08/12 18:36
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本がとりあげている問題は重大である.子供がケータイを何にどのようにつかっているかを分析し,ネットいじめ,ケータイがもたらす心理的な罠,フィルタリングの問題などについて論じている.しかし,子供をすごく,とおくから見ている印象だ.直接,子供にきいたナマの情報というのはないようにみえる.そういう情報はもう聞きあきたし,そういう本ならほかにも,いくらもあるようにおもう.
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08年5月、ネット規制で揺れる現状、特に子どもたちを取り巻く環境・子どもたちの行動特性を丁寧に追った本。親世代としては出来るところの実践からはじめたい、と改めて思わされた本。子どもとの対話、情報リテラシーを親子間や所属集団で育む・・・。リアルな親子体験ももっと積極的に求めよう。
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また講談社現代新書です。
う〜ん、内容は最近テレビで頻繁に言われている事が多いので
これといって目新しい論理展開や驚くようなデータがあるわけで
はなかったと思います。
要約すると、
1.子ども達が携帯を使い、特殊な環境で多くの問題が起こっている。
2.規制をどうするか。
3.コミュニケーションをちゃんと取れているか又は取れる人がいるか。
の三点ですね。
具体的内容は、ぷろふとかモバゲーとかそういった特殊な環境がある事や
フィルタリングの問題をどうするか。そもそも現実的環境下において
話し合える友達がいるのかとか、そういった事です。
特に買う価値はありませんが、何にも知らない親の方達は一読した方が
いいのではないでしょうか。20分くらいで読めますし。
ただ、一つ思った事はテクノロジーや流行というものは思ったより早い。
という点ですね。私自身は携帯電話でネットをするわけではないので
以前TVで学校裏サイト問題を報道を聞いた時、少なからず驚きを
隠せませんでした。同時に、既にこういった世代から離れてしまった事も
感じました。
もっと、敏感に色々な物事に興味を持って日々を過ごさなければならない
と思いました。
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携帯電話に関する資料を集めている際に読みました。携帯電話が持つ弊害を如実に語っているのではという印象でした。
ただ、論拠が怪しい部分も少し見られました。もう少し丁寧に書いてあったらなぁ。惜しまれます。
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ケータイを持つ層がどんどん低年齢化していくのに対応が後手後手にまわっている。電話機能ではなくメディアリテラシー教育も受けないまま安易にネットへの端末として使われていくことに問題がある。
業界としてもフィルタリングをかけるなど対応を始めているが問題点も多い。
かつてその時代時代に、テレビやゲームが問題視されてきたが、家庭でそれ一辺倒にならないように意識して教育していくことが大きな歯止めになることは、今も同じようだ。
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読みやすい文章だったし、分かりやすかった。将来こどもを持ったらケイタイ...どうしよう。とちょっと怖くなった。けど、色々決まり事を作って持たせたらいいのか。ふむふむ
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2008年10月20日に読み終わった本
http://hydrocul.seesaa.net/article/108380865.html
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[ 内容 ]
小中学生が覗く社会の闇。
メール依存、ネットいじめ、学校裏サイト、児童売春…親や教師はどう対処したらよいか。
[ 目次 ]
第1章 子どもはケータイを何に使っているか
第2章 ネットいじめの実態
第3章 子どもの生活を支配するもの-同調圧力の問題
第4章 有害情報をどう規制するか-迷走するフィルタリング
第5章 子どもの健全育成に何が必要か
第6章 親、教師、社会ができること
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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共感度(空振り三振・一部・参った!)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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仕事柄、ケータイのサービスについては知識があったので、本書から新たに得た知識はあまりなかった。
昨今の子どもがケータイで使っているサービスの概要を手軽に知りたい方にオススメ。
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これまで読んだ「子どもとケータイ」をテーマにした本の中で、一番わかりやすく、共感しやすく、丁寧に書かれた本だなーという印象。
香山リカよりわかりやすかった。
フィルタリングについて学んだ。
世のため人のため、役に立てる立派な人間になりなさい。こんな教えをちゃんと頭においておきたい。
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たぶん私たちの世代は「前略プロフィール」やら「魔法のiらんど」やらを実際に通過してきた世代なので、この本に書いてあることはおおむね知っているという感じでした。つまりあんまりおもしろくなかった(笑)でももっと上の世代には本当になじみのない世界だと思うので、大人たちに読んで、子どもを取り巻くこの世界をきちんと知ってもらいたい。そして教育していってもらいたいと思います。
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内容は少し古め。でも私が学生の頃に流行っていたものだったから、
懐かしいと思いながら読んだ。
文章も難しくなく、さくさく読める。
ただ、後半になるにつれて、筆者の願望が目立って飽きてしまった。
勿論筆者の言いたいことも分かるのですが、少ししつこい気も。
やはり、子どものことを第一に考えることが大事なんだなぁと実感。
子どもを守るためにはどうすれば良いのか。
ケータイを持たせただけでは安心とは呼べない、そんな社会に変化してしまった現在だからこそ、子どもを持つ親には是非読んでもらいたい。
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なかなか実態がつかみにくい子どものケータイ利用について,大変分かりやすくまとめられている.
色々と問題は起こっているが,解決するのは困難なのかも知れない.ただし,これは携帯電話だけの問題ではなく,色んな要因が絡んでいる気がする.
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本書は携帯利用に警笛を鳴らした本である。現在、スマートフォンが急速に普及しているが、当時の論調は現在の論調の全く同じだということがよくわかる。携帯利用をどうにかして抑制したい教師・保護者にうってつけの本である。ただし本の内容に科学的根拠があるかどうかには疑問を感じる。問題なのは、保護者・教師が管理・指導しないことにある。「便利だから悪い」ではなく、「正しく使えないから悪い」のだ。そこを履き違えてはならないということを感じた。