紙の本
菊地成孔の文章
2020/04/19 18:54
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投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
小説や音楽の解説、講義録まで菊地成孔の様々な文章を収録。口語体というか、軽快で読みやすい文章で、内容も面白い。時々無性に菊地さんの文章が読みたくなるので、何度も読み返している。
紙の本
良いです
2018/12/02 13:46
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投稿者:ねこまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
しゃべるようにだったり、熟考してたり、走ってたり、まとまってない雑多な感じが…頭の回転が速すぎるというか、すごい脳内を垣間見れる…音楽の甘美さとのギャップも良いです。
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投稿者:obandegans - この投稿者のレビュー一覧を見る
決して影響されたくない文体ながら一度捕まるとなかなか離れられなくなる。書いている同時進行の今と、かつて書かれたものの持つ時間。それらが絡み合いながら新しいテキストとして再生している。
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散文のまとめに自らがふりかえり、途中途中で解説をつけている。
スピード感や、存在している場所の違う文章たちが
不思議な時間軸を形成しており、そこが面白いところである。
ごはんとふりかけのようなおいしさ。
悲喜こもごも、一緒に食べるとおいしい〜。
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もちろん面白いけど、宇宙食と比べて毒がやや薄まった?歳を重ねて丸くなったってことかしら。
こっちは音楽に関した話が多かったし、元ネタを聞き漁ってからもう一度読み直したいかな。
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9年間に書かれた過去の文章と、とそれを回想する9日間のレビューによる構成が妙。時間軸のゆらぎとも呼べる感覚を想起させる。本人にはそんな意図なかったかもしれないけど、これはアイディア勝ちだな。
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“記録”色が強め。アンセルメとジャリがお気に入り。あえて触れると、クールホイップ~は全然感心しなかった。
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エッセイにとどまらず、小説やら企画書やら対談やら色々な文体が入り乱れるオムニバスな本。さすが、著者がジャズミュージシャンだけでなく、文筆家、講師など様々な面を持っているだけのことはある。「肉声」が好き。
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[ 内容 ]
異能の音楽家が見据えた世界の九年間と、コマ劇場裏の小さなホテルでの体験が錯綜する。
二一世紀日本を代表するカルチャー・ヒーローが、一九九六年から二〇〇四年の間に書いたさまざまな領域についてのエッセイ・評論の合間に、新宿歌舞伎町のホテルで過ごした六日間の記録が挿入され、音楽の、文学の、映画の、セックスの、料理の、言語学の、精神分析の、格闘技の、愛と憎しみと生と死の、憂鬱と官能と諧謔にまみれたレシピが完成した。
饒舌なトリックスターにしてエレガンとアンニュイの司祭、菊地成孔が贈る、『スペインの宇宙食』に続く第二エッセイ集。
[ 目次 ]
ミスタードーナツのシュトックハウゼン(附・掲載誌編集者との往復書簡)
ブルーザー・ブロディ(同業者に殺された男)
タモリ(昼間からすっ裸のガールフレンドは、起きたばかりの僕の隣で「いいとも」を見ながら「ねえ?タモリも死ぬときがくんのかなあ?来るよね?あたし、信じられない」と言った)
小沢健二(『ECLECTIC』を聴いて)
カヒミ・カリィ1(11年目のピアニッシモ)
カヒミ・カリィ2(夢の中まで彼女が囁いている理由―カヒミ・カリィの最新作『Trapeziste』を巡る余りに図式的な精神分析)
タツヤ・オオエ(a.k.a.OE)(OE『HERE AND YOU』ライナーノート)
サン・ラー(サン・ラー・アンド・ヒズ・アーケストラ『サン・ソング』ライナーノート)
テオ・マセロ(テオ・マセロ『テオ』を巡って)
マイルス・デイヴィス(マイルスの4枚のブートレグを巡って)〔ほか〕
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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ワタシが愛聴しているラジオ番組『粋な夜電波』のパーソナリティであるジャズサックス奏者・菊地成孔氏が書いた一冊。
ラジオでは、歌舞伎町在住であるからこそ話せるようなWBO話(悪くてバカで面白いヤツらの話)が最高に面白い。そこで、そんなノリを期待して今回その著書に手を伸ばしてみたのだけれど、その結果は期待以上の面白さだった。ただ、それはWBOなノリが期待以上だったということではなくて、氏の深さ(教養、雑学、経験、など)と文筆家としての才能がよく分かったという意味で期待以上だった。本人曰く「書きとばした」ものばかりとのことで、音楽評、講義録(氏は私塾を開講していて、東大で講義を受け持った経験もある)、対談、小説など多岐にわたる文章は、いい加減と言えばいい加減。でも、そのいい加減度合いが絶妙で楽しく、かつセンスを感じさせる。本当にいい加減な文筆家には、こんな文章は書けないと思う。
ラジオ、本、と来たので、次は氏の演奏をライブで聴いてみたい。
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先日コロナに感染した際の闘病日記が公開されていたのを読み、その変わらぬ文体に懐かしさを覚えて未読の本作を読んでみた。歌舞伎町の住人になる直前で、本著出版ののち実際に住人となり、ラジオでエピソードトークを聞いていた身としては元ネタを知ったようで感慨深かった。
さまざまな原稿を集めた1冊なんだけどもオモシロいのはそれらを串刺しするかの如く全エッセイに解説をつけている点。しかもホテルで缶詰になって書くといういわゆる昔の作家スタイルで解説は海外人気ドラマの24よろしく時系列で自身および歌舞伎町周りのあれやこれやを独特の文体で書き殴っているのを読んで「あぁこれこれ」とその過剰さを堪能できてよかった。特に歌舞伎町に関するエピソードはジェントリフィケーションが行き着いた今読むと新鮮だった。
そういった与太話は好みの問題だと思うけど、音楽に関する原稿はどれも本当にオモシロい。特にマイルス・デイビスのディスクレビューはプレイヤー視点と批評家としての筆力があいまって著者にしかできない論評だと思う。PC的にアウトすぎる発言でキャンセルされてしまったのは本当に悲しく、著者がいつかまたラジオ番組を持ってくれないか。その日を待ち望んでいる一夜電波リスナーです。
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なんでこの本を「読みたい本リスト」に乗せたのか思い出せない。
サッカー本でも読みたい気分だったのか?
タイトルのフットボールとは、歌舞伎町の客引きたちの腕を、アメリカンフットボールの選手のようにひょいひょい躱してゴールする(ホテルに帰る)こと。
サッカーではありませんでした。
で、ジャズや映画や精神分析など、興味はあるけどまったく詳しくない分野の話は、とてつもなく難しかったのです。
言葉の意味は分かるのに、文章になると意味が読み取れない。
零れ落ちた意味をひとつひとつ拾い集めるように読むのは大変でしたが、面白くもありました。
そして、自分でつけた付箋すら、なぜそこに貼ったのかわからなくなるという混乱ぶり。
難しい割には、文章が読みやすかったのが、救いです。
一番面白かったのは、やっぱり書評の章。
ほとんど読んだことない本ばかりだったけど、その本に対する愛が感じられただけで◎。
実は、小説家・菊地秀行の16歳離れた弟なのだそうだ。
だから文章が上手いのかな。