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2012年、1冊目。箱根駅伝をテレビ観戦しながら楽しく読みました。レベルが上がる近年の駅伝。本書で紹介される駒澤、東洋、早稲田の各監督のインタビューはファン必読。エースを配置しつつ、チーム全体でいかにして勝ちにいくか、これいろんな分野に共通する事項ですね。個人的には、少子化の中で経営が問われる中堅校の選手リクルートの苦労話が印象的でした。
今年は東洋の圧勝でしたが、本書によれば明治の充実ぶりが予想され、来年の箱根がまた楽しみになりました。
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箱根駅伝の舞台裏が書かれていて、観戦時の楽しむポイントが増えました。東洋大、駒大、早大の監督のインタビューが興味深いです。ますます駅伝ファンになりました。
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昨年の箱根駅伝で母校である早稲田大学が久しぶりに優勝して以来、箱根駅伝に以前より興味を持つようになりました。
今年も応援したのですが、完璧な走りをした東洋大学が圧勝しましたね。早稲田も復路の後半まで、2位を保って善戦し、若いチームでもあるので来年に期待が持てると思いました。
この本は、箱根駅伝にまつわる話を生島氏が解説しています、この10年間で新しい学校の駅伝参加が増えていて、伝統校もシード権の確保どころか参加も危うくなってきているようです。
レベルが上がってきていることは観戦していて楽しいです、駅伝で活躍された選手たちは、次はオリンピックのマラソンでの金メダルを目指して頑張ってほしいです。
ただ少し気になったのは、今年の優勝タイムは昨年よりかなり更新されて、2010年の東洋大学が優勝した時と比較して、この2年間で20分近くも短くなっています。駅伝もスピード時代になったようですね。
以下は気になったポイントです。
・2010年に連覇を達成した東洋大学の優勝タイム(11時間10分13秒)と比較すると、2011年の上位3校の記録(早稲田:10時間59分51秒、東洋、駒沢)は、すごい記録であった、注)2012年の東洋の優勝記録(10時間51分36秒)(p5)
・復路の7区は、往路の2区と考えると、ここで順位が見えてくる、7区終了時点での順位がそのままの場合が多い(p37)
・花の二区が、花でなくなったのは、距離短縮と密接に関連している、いまや五区が最長区間であり、才能のある選手が最も長い距離を走るのは理にかなっている(p61)
・山梨学院大学の上田監督のように1984年以来、長きにわたって指導している監督もいるが、ほとんどが2004年前後に監督に就任している、この時代から大学側が本格的に箱根駅伝に力を入れ始めた(p64)
・メジャーリーグのチーム編成と駅伝のそれは似ていて、1番、2番打者、下位打線に収まりそうな守備のよい選手は、ドラフトで発掘してマイナーで育てることもできるが、4番打者と絶対的エースは自前での育成は難しい(p108)
・12月に行われる全国高校駅伝は、留学生のスピードが飛びぬけているので、留学生の有無が順位に影響する、10kmで展開される「花の1区」は、29分を切った過去18人のランナーのうち、日本人は一人(区間5位)である(p114)
・ペースメーカがいない世界陸上とオリンピックでは、これからは団体で戦うことが主流になっていく、日本には団体戦をしかける土壌がなく孤独な戦いをするしかない(p209)
・箱根ではスプリント勝負になることがないので、スプリントを磨く練習は必要なくなり、長い距離を安定的に走る力を鍛えていくのが理にかなっている(p214)
2012年1月8日作成
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新聞の広告に惹かれて12月に買いました。
箱根駅伝は毎年見ていますが、近年戦国駅伝と言われるような各校の実力が伯仲している中、新山の神柏原竜二選手の走りに注目していました。そのことも含めて、箱根駅伝の舞台裏が、何人かの監督へのインタビューも効果的に用いてわかりやすく書かれています。
今年は、この本を読んでからの観戦だったので、いつも以上にレース展開を楽しめました。
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2012年の箱根駅伝の約一か月前の、2011年11月30日に発行された、箱根駅伝に関する知識を得られる本です。箱根駅伝における区間配置の作戦や各区間の特徴、監督の役割と駒澤大学の大八木監督と東洋大学酒井監督と早稲田大学渡辺監督へのインタビュー、留学生に対する考え方、箱根駅伝が大学運営にもたらす影響、福島駅伝の功績と世界レベルの陸上の戦いから箱根駅伝の位置づけなどが書かれています。2012年の箱根駅伝を見終えた後に本書を手に取りましたが、TVで放送されない裏側で起こっている大学間での駆け引きや監督の苦労を知ることができました。次の箱根駅伝を見るのが楽しみになりました。(2012.1.12)
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箱根駅伝のガイドブックみたいな本かな?と思っていたのですが、全然違ってた(゜Д゜;)
箱根駅伝が「どのように変化してきたのか」という点を歴史と監督の視点から。箱根駅伝が「今後の日本長距離界にどのような影響があるか」という点を日本における若手の発掘育成と世界との関係から書かれている本です。
世界の長距離がどう変化してきているのか、日本がそれにどう対応すべきなのか?といったことが最後にちょこっと書いてあります。
と言う内容なので、箱根駅伝をイベントとしてとらえた解説本ではなく、純粋に陸上競技として解説した解説本です。
今までイベントとして箱根駅伝を楽しんできた人には、新たな箱根駅伝の楽しみ方が増えるかもしれません。監督の采配や苦労などにも注目できるようになりますから。
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箱根駅伝と柏原竜二選手の4年間は、2010年の負けも含めて、物語として完成しすぎていて、寒気がした。つまり、今年の箱根は非常に楽しかった。私個人が、TV中継を熱心にみていたのは、彼が不調だった2010年の方で、今年の往路は余りに圧倒しすぎて正直そこまで楽しめなかったのだが、復路で東洋の選手が一向に手を緩めないのを見て、こんな楽しみがあったか、と思反省した。1月3日はたまたま品川にいたので、ホテルで窓から、通り過ぎる選手を見ていた。ちなみに、東洋大の選手はそろそろ通るだろうかと状況を確認しているうちにすぎていた。速いよ、斎藤選手。
そんなこんなで、面白かったので陸上マガジンやらなにやら買い収め情報収集を始めた。熱田神宮から伊勢神宮まで走る駅伝の存在は知っていたがそれが全日本大学駅伝だとか(力いっぱい地元なので今の私なら観戦に行っただろう)選手の名前も箱根で走っていた一部の学生トップ選手の名前だけしかまだ覚えていないが、生島さんの新書を買ったのも、情報集をせんというその流れである。
端的にいってしまうと、Numberなどでネットでみられる記事や陸上マガジン等もあらかた読んだ後にこの新書を読んだので、大学側の宣伝効果などなどの話も含めて新鮮味はあまりなかった。また2012年の箱根前に書かれたものなので、今年の箱根を踏まえてもう一冊本を、もっと出来らば情報のボリュームも増やして書いていただけないだろうか、というのが今の私の感想である。それこそ、箱根の創始者であり、金栗四三の細かい話から。うーん、とはいえ、この辺の本は確かに探せばありそうだ。さがすか。
知らなかったな、と感じたのは、ふくしま駅伝のお話。地域ごとの対立が激しく故に県をあげての大盛り上がりを見せる、らしい。
県を上げての駅伝大会がある県は(あたりまえだが)その後強い学生を、強い実業団選手を排出する可能性が高まる。中高レベルから選手を発掘すること。昨年、早稲田の5区を走った早稲田の猪俣選手(現在三菱商事におそらく総合職でおつとめ)もそうらしいが、長距離が得意な中高生は必ずしも陸上部に所属しているとは限らないものね。そういう意味での選手発掘機能もはたしているという。
また、これはついでのような感想だが、女子の長距離との放送の違いなどについても書いた本が読みたいなぁと。となると箱根限定じゃなくなるけども。
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1月の本
選手のリクルートから、各区間の選手の配置の戦略など、これを箱根駅伝前に読めばよかったと感じた。
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駅伝の裏事情が少し垣間見えて、なかなか興味深い内容でした。
大学生の指導にも変化、昔は精神論でついてきたが、今は情報伝達が発達しているのもあり、効果の出ない練習などは学生も?となるという話が一番印象に残っています。
メリット、デメリットの多い箱根駅伝かと思いますが、毎年楽しみにしています。
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かつて「駅伝がマラソンをダメにした」等を上梓してる筆者だが、箱根駅伝人気に乗じて出してる程度の内容で、注目する指摘はあまりない。同時期に出たW大渡辺監督の「駅伝流」のほうが当事者ならではの迫力がある。各大学の監督にインタビューしており、それぞれに大学の考え方、チームマネージメントや戦術は興味深く読める。國學院大学前田康弘監督の「往路キャラ」「復路キャラ」という指摘は面白い。
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著者は「駅伝がマラソンをダメにした」という本を書いていることから、駅伝に否定的かと思いきやそうでもなかった。近年、明大や青学が伸びている理由を景気の悪さと結びつけたあたりが興味深い。また、箱根では福島出身の選手が目立つなと思っていたら「ふくしま駅伝」なるものがあって吃驚。良い選手を発掘できるシステムが県単位でできているのは凄いことだし、地域性も面白い。東洋・柏原が卒業したことで来年の箱根はさびしいけど、読めないので楽しみ。
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信頼の置けるスポーツライター。「箱根」をあくまで楽しむための本に特化したか。自分としては「駅伝がマラソンをダメにした」のほうが良かったかな。ただ、この本でも「箱根」の問題点はチクリとは指摘。
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生島淳の「駅伝がマラソンをダメにした」の2部作的著作。
有名監督のインタビューを挟み込み、正月2日・3日に箱根駅伝を楽しむ為のマニュアル本には必読の本。
前作の「駅伝が…」も含め、読み込んでいくと川口優輝が何故ロンドン五輪代表に選ばれなかったか判るような気がする。
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「箱根駅伝」の入門書。駆け足でその歴史、これからの長距離日本陸上界のありかた、問題点を指摘していて平易。
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箱根駅伝前に読めば良かったと激しく後悔。箱根駅伝の構造がよくわかります。箱根駅伝というものが一人歩きしていって大きなパワーを持っていることがよくわかりますが、それが日本の陸上界にとって良いことなのか?筆者は一ファンとしての立場を取りながら問題提起をしている気がします。