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他の作品に比べると、芥川賞を取っただけあって、なんとなくその雰囲気になっている気がする。でも、ほかの円城作品の方が好き。
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芥川賞受賞作。
帽子をすりぬける蝶が飛行機の中を舞うとき、「言葉」の網が振りかざされる。希代の多言語作家「友幸友幸」と、資産家AAエイブラムスの、言語をめぐって連環してゆく物語。
言葉に関心がある人にはかなり楽しめると思うが、ストーリーが若干追いづらいかもしれない。
どこかで意味が網から逃げ出してしまっていると思うので、また時間をあけて読んでみたい。
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ちょっと前に『これはペンです』を読んでその言語表現の妙にうなりましたが、それに加え、視点の切り替わりにより迷宮を「旅」するような感覚にクラクラきました。
もう1篇の『松ノ枝の記』も同タイプでありながら、メビウスの輪を辿るような「旅」か滲み出るある種の締念を含んだ美しさが素晴らしい。理系な難解さがユーモラスでもあり、思わず続けて再読してしまいました。
とりあえず、祝!芥川賞であります。
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読む際、文系的思考回路で取り組むか理系的思考回路で取り組むかで、印象が二分する作品のように感じました。
文系脳の私は正直、初読では理解しきれなかったので再読中です。
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「道化師の蝶」
普通の小説と思って読んだらわけがわからない。
印象から行くと幾何学的多面体小説というところだろうか、屹度。
男であったはずの登場人物が女になったり、
登場人物の存在が作中小説の中であったり外であったり、
「次の文は嘘を言っている。前の文は真実を言っている。」だったり、
多面体のだまし絵を見ているような気分になりました。
「松ノ枝の記」
こちらの方が、比較的主題がはっきりしていると思います。
祖先の数を乗数で考えると500年前には1億人ぐらいの先祖がいるという計算になる着想は驚き。
「ロケットについての記述を受け入れるのは実際にその光景を見たことがあるから」
ということの逆に記述レトリックによる思い込みをしてしまう人の思考の曖昧さの指摘にも脱帽。
この作品も同様に、だまし絵を見ているような感覚になりました。
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とてもとても難解だった。何時もの調子で読んでいたら、文字が紙面にわずかに遅れ慌てて追いついてくる気配。何が書かれているのか印刷ばかりが目についてきて注意は散漫に…ってまさに、読書歴の短い自分には今読む本では無かったようだ。
またじっくりと読みたい。
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読み進めるうちに物語の構造が変形していくように感じる。もちろん実際に変わるわけはないのだけど、どこからどこまでメタなのか分からないメタフィクションってかんじ。重層的かと思ったら単層的。円環的かと思ったら非円環的。文章自体は円城塔作品にしては専門用語が少なく読み易い部類だと思うけど、内容の理解は簡単じゃない。
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芥川賞作品て、こんなものか。とういのが率直な感想。
作者自身の中では物語として成立しているのだろうけど、読んでいる方
はさっぱりわからない。彼独特の世界観が好きな人には理解できるのかもしれないが、小説としてのストーリーは期待できない。
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(実際には文藝春秋で読んでいますが、便宜上単行本で感想を書きました)
「道化師の蝶」は各種報道や芥川賞の選評を読んでもっととっつきにくい作品かと思っていたけれど、思ったより読みやすかった。というか、ボルヘスやカルヴィーノの作品が「小説」として扱われているのに、この作品が「こんなのが小説!?」と言われるほどとは思わない。小説として俎の上には十分乗せられる。そのうえで作品としてどうこう、というのならわかるのだけれど。
読んでいる間は楽しかったし、ワクワクした。銀糸の補虫網のモチーフには魅了されたし、刺繍の話には「そう来たか!」と思った。けれど読んで時間がたつと少し物足りないような。それが何とは表現しにくいのだけれど、そこがボルヘスやカルヴィーノのレベルまで達していないということなのかもしれない。
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言葉の海をゆらゆらと漂うような、
3次元と4次元の間を行き交うような、全くどこに向かって進んでいる物語なの?そもそも物語なのでしょうか?
文学とかなんとかいう枠組みをはずれた言葉の流れとしかいいようがない。
川上弘美さんの賞選評にシュレーディンガーの猫の話が登場するが、書籍の解説にぜひ載せて欲しい。
途方に暮れた読者を勇気付けてくれるかもしれない。
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祝芥川賞受賞! 「これはペンです」よりは複雑な構造だけど、最近の円城さんの作品はかなり読みやすいです。何重にも重なり、入り混じる入れ子構造でも読み終わるときちんと終わっている感覚があるのが不思議。発想を具現化した蝶の美しいイメージが浮かび上がってきます。「松ノ枝の記」は、序盤の翻訳の馬鹿馬鹿しい応酬に大笑いしながら読んでいました。でも最後のしんみりとした雰囲気は素敵です。今後もこの読みやすい感じを期待しています。
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芥川賞受賞作。テーマは言語か。
数学の証明問題を読んでるような感覚。 意外とサクッと読めたけど、うーん……
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田中慎弥の「共食い」が芥川賞のフォーマットに忠実な優等生なら、こちらはいつもの円城塔を芥川賞に合わせてみました、という余裕の雰囲気。
そのせいでフルスロットルよりはかなり抑え気味で、いつものように構築されたシステマティックな書きぶりは若干薄まってしまった感はある。
とはいえ、読んでみればやっぱり円城塔らしい内容で面白い。
驚いたのがリーダビリティの高さ。
いつもは途中で息切れしながら休み休み読んでいたのに、今作はすいすい読めてあっという間に終わる。
あれ、こんなに読みやすかったっけ?と。
これなら初めての人でも苦もなく楽しめる。
円城塔入門編としてもいいかもしれない。
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最初おもしろかったのに、どんどんわけがわからなくなったー。
これ、わかるひとにはわかるのだろうか。
曖昧な部分が多くて、読者にまったく親切でない。
そういう小説を求めている人もいるのだろうし、実際作中で「いろいろな意味で読み取れる小説がおもしろい」というようなことが書いてあって、著者もそういう形を目指していたんだろうけど、ちょっと僕には難しすぎたなあ……。
またチャレンジしたい。
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これもまた、文藝春秋で読んだもの。
まるで「これがわからないのはおまえがバカだからだよ。」と言われてるような文書でした。所々、ほほえましいエピソードや、ループしてんの?はあったけど…。
「バカは読むな」って事で!
先生!受賞おめでとうございます!先生の本を読むことは生涯ありません。