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「病気も健康のひとつ」という考え方に驚きました。
健康と病気。これらを対比するもの、2元的なものだという考え方(西洋医学)でとらえるのではなく、健康と病気はどちらもひとつの流れの中にある状態にすぎない。つまり「病気はあるけれど健康」ということが当たり前であるという考え方(東洋医学)に立ち、健康について語っています。
生活が便利になった現在の日常は、そのかわりに飛躍的に複雑になりました。1日のうちにあれもこれもこなさなくてはならなくなりました。
そこで生まれるストレスが脳疲労を作り出し、交感神経が常に緊張する状態となり、身体も精神も疲れてしまう。
この本はそんな大きくなりすぎた理性の負担を小さくし、小さくなった本能の働きを大きくしていくための本です。
そこで挙げられているのが「五感療法」で文字通り、五感を磨くことで、脳疲労を取り去り、生きている喜びを呼び覚まそうという方法です。
その中のひとつは「快食療法」
これは
1.お腹がすいたときに食べること
2.好きなもの・食べたいものをたべること
3.自分の味覚でおいしく食べること
4.まわりの人と楽しく食べること
5.心ゆくまで食べること
の5カ条で、「食事をどう楽しむか」だけを考えればいいとのこと。
要は
×「朝食はしっかりとること」→○「お腹がすかなければ食べる必要なし」
×「甘いものは控えること」→○「ケーキならむしろ1ホール食べよう」
×「体にいいものを取らなくてはならない」→○「食べたいものを好きなように食べる」
みたいな。
とにかく、変に気を使うのでなく、本能が欲するままにしろ!というものです。
なんだか、今までの健康本とは対極に位置している内容のようですが、むしろこっちの方が自然で、取り組んでいけそうです。
体の健康を考えたら、自然食品や規則正しいライフスタイルを送ることですが、脳(気持ち)のことを考えたら逆の方向でもいい。それがつまるところ体の健康であることにもつながる。そんな発見をできました。
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【要旨】
健康になることは人生の目的ではなく、手段である。病気でないから健康というわけではないのではないか。元気でいる場合には健康度が高く、後ろ向きになっているときには健康度が低いというように考えられないだろうか。病気の対が健康というのではなく、健康というのは一種の度合いであり、病気も健康の一部として考えたい。
さて、現代は脳疲労により人間の機能の退化が見受けられる。脳に直接繋がっている五感に働きかけることで、脳疲労を改善させる五感療法(禁止の禁止、心地よいことをする)や脳疲労を防ぐための生活習慣をしていくことが重要である。
【感想】
本書の大筋は非常に理解でき、考えさせられる。確かに脳疲労は一種の現代病だと思うし、そうした状態に対し、脳に直接繋がっている神経系(五感)に働きかけることで、例えばアロマテラピーや音楽などで、脳をリラックスさせてやる。その際に「快」という概念が重要だという。本書はこの「快」という概念を元に、食事療法を大きく取り扱いすぎて、全体像がぼやけてしまっている。そういった意味で非常に残念だった。
【目次】
序 章 病気じゃないから「健康」なのか?
第1章 現代は「脳疲労」時代
第2章 快食療法で脳疲労に克つ!
第3章 五感をもっと活用して健康脳に
第4章 脳疲労を防ぐ生活習慣美容のススメ
第5章 私の理想とする医療のあり方
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「ダメ・ダメ」という“禁止”を解き、脳疲労を治療する。
健康というテーマに対し、
このような姿勢で向き合う医師によって書かれた一冊は、
これまでの枠から大きく飛び出した発想にあふれていました。
これまでガンジガラメになりながら、
苦しくても頑張ってきた人にとって、
目からウロコが落ちるのではないでしょうか?
そして、ちょっと気持ちが軽やかになり
「私も、やってみようかな」と思えるはずです。
自分自身が本来もっている力を、見つめ直す。
そんな“根っこ”に向き合う気持ちに、追い風をくれる本でした。
「健康生活」を真面目に考えていながら、
八方塞がりに感じているのなら、
まずは手にとってみてはいかがでしょうか?
これまでとは違う、新しい視点をくれる本です。
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最後の方で良寛さんがこの筆者の理想ということを仰られておられ、すべての納得がいったという感じがしました。
目次
序 章 病気じゃないから「健康」なのか?
第一章 現代は「脳疲労」時代
第二章 快食療法で脳疲労に克つ
第三章 五感をもっと活用して健康脳に
第四章 脳疲労を防ぐ生活習慣<美容>のススメ
第五章 私の理想とする医療のあり方
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一日一回好きなものを好きなだけ食べる。これで脳疲労をとることができる??自分に当てはめるとちょっと無理かなと。
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理性(大脳新皮質)の働きが本能(大脳辺縁系)の働きを抑えすぎている状態が
ストレスであると著者は主張している。
五感を利用してストレスを解放すること、自分に対して(何何してはいけない)
とがんじがらめにすることは良くないとの趣旨。これらの考え方には納得した。
病気も健康の一部だと考えて、気楽になればいいのかも知れない。
全体としては同意したが、どうしても文体になじむことが出来なかったので、
楽しく読むことが出来なかった。
よって点数を低くしました。
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@yonda4
購入した時はあまり期待していなかったが、現代日本人の抱えている脳疲労と言うものが何なのかよくわかった。
簡単に。
人間の脳の構造には、理性ある人間らしさを司る「大脳新皮質」と、動物的な欲求、睡眠欲、食欲、性欲を求める「大脳旧皮質」がある。
この両方をバランスよく使っていかないと、自律神経失調やホルモンバランスを崩すことになる。
しかしながら、時間に追われたり、人間関係に気を遣ったり、現代人は人間らしさを追求するがゆえ、大脳旧皮質の働きを圧迫してしまい、過食、精神障害、セックスレスに陥ってしまっている。
では、バランスよく脳を機能させるにはどうしたら良いか?
それは五感を働かせること。
現代人は普段得ている情報の80%を視覚に頼っている。洪水のような情報に溺れてしまっている。
だから、
好きな音楽を聴いたり、
ハーブなど落ち着く香りを嗅いだり、
物のさわり心地を感じて、
ゆっくりと食事を味わう。
忙しくて、そんなことやってられないよ!
その気持ちもわかる。
ただ、頭の片隅にあるささやかな欲求に応えることで、少し穏やかになれることを覚えていてほしい。
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横倉先生の優しい語り口が印象的でした。
あくまで快方に向かう為の本であり、これが究極というわけではないと思います。
私が自分の体型に対して最も悩んでいた時に出会った本なので当時は何度も読み返してました。
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文字通り、脳疲労を防ぐための健康指南の一冊。
とかく健康のための食事や運動、ダイエットなどの観点の書籍は多いものの、これは脳疲労の観点から健康を目指すもの。
特に『快食療法』というのは目から鱗だった。
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ストレスを感じない脳を作るには?
→快適の法則、時空の流れ、感と勘、人間関係が大事
満ち足りた気持ちが余裕を生む
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疲労を溜めない秘訣は頭で考えすぎずに自分の本能・五感に頼って行動すべし。現代人は情報に振り回されすぎ。
疲れすぎて病気の一歩手前まで来ているような人にこの考えは非常に有用。考えるな、感じろ!
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「○○病は勇者に50のダメージ」「勇者は薬草を使った。体力を50回復した」とはならないのが病気というものです。癌細胞は誰でも毎日作られていますし、病原菌には晒され続けていて、健康と病気は切って分けられらるものはなく延長戦上にあるものなんですよね。そのように健康を西洋医学的な二元論ではなく東洋医学的な考えを取り入れて再定義しているのが本書の特徴です。東洋医学によれば病気だが健康というのは当たり前として考えられていて、病気であるが大したことはない状態を指す「未病」という言葉もあるそうです。結びでは、健康を
「1秒後に死んでもいい状態」とまで言及し、病やいずれ必ず来る死すらも受け入れる前向きな心のあり方こそが健康だと読者に訴えます。2008年の書籍ですが、現在(2020年)主流の健康観とも一致するので非常に受け入れやすく共感しながら読めるのではないでしょうか。
さて、肝心のタイトルにもある「脳疲労」ですが、これは非マインドフルネスな状態を指していると思われます。本書は前述の通り東洋医学の考え方を取り入れていますし、書かれている脳疲労への対処方法はマインドフルネス瞑想そのものです。残念なことに進化論を誤っていたり、科学的根拠が殆どないので、マインドフルネスについて科学的に解説された書籍やネット記事を参照した方が良いと思います。また、脳疲労の改善方法として快食療法というのも紹介されていますが、これはマインドフルネスを取り入れたレコーディングダイエットのことだと思います。実際に改善はするのかもしれませんが、書かれてる内容は首を傾げるものも多く、真面目に読んで真に受けるくらいならマインドフルネス瞑想とレコーディングダイエットをしていた方が良いと思われます。