紙の本
あれから5年、新たな幕が開く
2011/10/01 22:00
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
カナクを救うために千年前に飛ばされて、暁の賢者マールとなったユーリエを弔うため、カナクがマール神殿の神官となってから5年が経った。カナクとユーリエの友人にして闇種族の少女マウと共に村人と平和に暮らしていたカナクだったが、その平和に変化の兆しが見えて来る。
でも今回はカナクは裏章。表章の主役はレベッカという少女だ。ガザラ王国の辺境キンドリーにある夕闇の長城にいる影砲士スフィアに突然嫁に行くことになった彼女は、彼が海からやってくる影の巨人を倒し、国を守っていることを知る。
そして、かなりシャイでおとなしく、やさしい彼に妻として尽くしていくことを決めたレベッカは、少しずつ、でも積極的に、スフィアとの距離を縮めていく。しかし、その愛ある生活も長くは続かなかった。王都の失政で影の巨人を倒すのに必要なガザリウムの弾が届かなくなり、影の巨人の強さも増して来ていたのだ。
1巻はカナクとユーリエのじれったい、届きそうで届き切らなかった悲恋を描いたけれど、今回は実ったけれど引き裂かれてしまう悲恋を描く。そして表章と裏章は、1巻と同様に密接に関係していたのだ。
その関係が明らかになった時、再び悲恋の幕が開く。しかしそれが悲恋のまま終わるか、あるいは成就することがあるのかは、次巻のお楽しみの様だ。何か次は、逆サイドから見る正統派ファンタジーになりそうな予感。引き裂かれた仲間たち、みたいな。
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話の流れとしてはいいのだが、エピソードを詰め込みすぎてちょっと駆け足感が否めない。
レベッカとスフィア、カナクとネウのエピソードを一冊ずつ分けて書いた方がよかったのでは。二冊同時刊行でね。
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終盤の方でおおってなったんだけど、ところどころ描写が足りなかったり、ブツ切りに感じたり、もっと展開ゆっくりにすればいいのに
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1巻があまりにも感動の最終回的展開だったものだから、
「2巻?どうせ腐った引き伸ばしなんでしょ?www」
とか思ったけど、どうやら私が間違っていたようです。ごめんなさい。
今回は新しいヒロイン・レベッカが登場、突然「影砲士」のスフィアの元に嫁がされる。父の命令は絶対な主義のレベッカとはいえ、あとアクティブ過ぎて、なんかユーリエと重なって見えた・・・ってあれ?これって1巻で(以下ネタバレの為自重)
今巻も表・裏で話が進む。表がレベッカとスフィア二人の恋の物語。裏がカナクとダークエルフのネウの話でユーリエがいなくなったその後を描く。
感想としてはまたしてもそうきたか・・・という感じ。いや、だってねアレがアレでアレなんですよ。ひたむきな恋に今回も心動かされる。
ユーリエは、レベッカは、ネウは・・・それぞれの恋は愛はどうなるのか、3巻も既にできているとのことで、早く読みたいようなでも読みたくないような感じで、少しドキドキしながら待ちたい。
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さーて何が何だか訳わからない状態だー。次巻で明確になるのか?
なんか全3巻な気配が濃厚だなー。
今回も多少悲しい場面があったが、インパクトは1巻より緩和している。
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後半がめちゃめちゃ面白くなった。一巻からの伏線の張り方と明かし方がたまらんですね。
二巻で評価跳ね上がりました。
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正直、一巻に比べれば見劣りしてしまうんではと危惧していたけどそんなことはなかった。
250pから、カナクからとレベッカからの視点がリンクして魅せられた。
それにしてもレベッカの意志の強さにはみんなかなわないな
この物語においては、女性の強さが際立っている気がする
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1巻の殴られたような衝撃は無かったものの、相変わらず構成が巧みで、しっかり計算されてるなと感じる物語。伏線がかなり多いが、世界観、ガジェットや表現などは軽めの日本製ライトファンタジーのお約束から大きく離れず、それほど特色が有るわけでは無いので、印象が薄れる前にまとめて読んだ方が面白いかも。
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ネウがカナクを一途に思ってる。かわいい。カナクの今後がどうなってしまうのか。レベッカはそうするのか。期待
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1巻の駆け足感がなく、じっくり読ませてくれました。オチこそ、予想通りと言うか、こんな物語も面白いんじゃないか?ってところに落ち着きましたが。ただ、一見関係なさそうだった表と裏の繋がりが見えたときは、思わず膝を打ちました。うまかったです。この巻の見所は、表二人の初々しい愛、堪能しました。ああなってしまったカナク。一体どう展開していくのか。どんな奇跡を見せてくれるのか。ファンタジー世界を舞台にした、純愛物語として今後も楽しみです。
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今巻は主人公のカナクを裏章に、表章は影砲士の嫁となったレベッカの物語で、1巻の終わりが終わりなだけに、最初まさかの主役交代かと思った。でもそう繋げてくるか、と。スフィアが銀獣人だとわかったとき、もしかしてカナクの両親の話なのかなとは思ったけど、レベッカの正体には驚かされた。ユーリエと再び会うために魔王になることを選んだカナクがどんな結末を迎えるのか。悲劇でなければいいなと思う。
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ユーリエにもう一度会える可能性があると言われれば、リスクを承知でその可能性に賭ける気持ちは分かります。
しかし、それが魔王になるこだと言われたら信用できるでしょうか? できません。
ましてやリーゼに信用に足る部分など皆無。重大な決断を下すには説得力が足りないように思えて、カナクの選択を応援する気になれませんでした。
3巻に進む前にカナクの心情に今一度向き合う必要がありそう。
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ユーリエを失ったカナクの物語と、影砲士スフィアの妻となったレベッカの物語が、交互に展開される構成になっています。
マールの石碑をめぐる旅から帰ってきたカナクは、コルセア王国内のマールの村で神官の職に就きます。ダークエルフのネウに支えられながら日々を暮らす彼のもとを、盗賊団リュシオルファクルに所属するアルマという男が訪れます。彼は、コルセア女王オリヴィアの命を受けて、イストリアルからやってきた魔導師リーゼの誘いから、カナクを守るためにやってきたのでした。
やがてオリヴィアの予想していた通り、カナクの前にリーゼが姿を現わし、ユーリエを苦しみから救うことができると告げます。そのためには、カナクが「黒夢の魔王」となり、アレンシアの人びとの身勝手な欲望「黒夢」を集めなければなりません。ネウはカナクを引きとめようとしますが、ユーリエへの想いを断ち切れないカナクは、リーゼの誘いに乗ることを決断します。
一方レベッカは、夕闇の海からやってくる影の巨人を倒す任に当たっている銀獣人スフィアのもとに嫁いでくることになります。ところが、ガザラ王国の地下迷宮の探索がおこなわれるのと期を一にして影の巨人が頻繁に現われるようになります。影の巨人の活動を鎮めるために地下迷宮の探索をやめさせなければならないと考えたレベッカは、暗愚な国王ガザラ十八世を退けるクーデターを計画します。
しかし、巨人の進行を食い止めるために戦ったスフィアは倒れてしまいます。そのとき、地下迷宮から魔導師リーゼが姿を現わします。リーゼはスフィアを殺害し、レベッカも攻撃を受けて意識を失ってしまいます。約1年後、意識を回復したレベッカは、スフィアとの間に生まれた子どもにカナクと名づけます。その後彼女は、コルセア女王オリヴィアとなって、カナクの成長を影から見守ってきたのでした。
二つの物語がどのようにつながるのか読めなかったので、最後に物語が一つにつながったときにはあっと驚かされました。