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鉄道や電車の走行音や車内アナウンス、乗務員の喚呼や発車メロディなど、鉄道の音の魅力を鉄(テツ)らしく存分に語る。
とは言え、新書が薄く、本文の文章なんて1時間もあれば読み切れる。それよりも本書のメインは本の後半の半分を割いている「資料1 アナウンス・喚呼集」、「資料2 京阪電車 発車メロディ解説集」だ。資料1は京阪電車とJR東日本・中央線の路線に対応した車内アナウンスと喚呼、喚呼の解説が駅単位で載っている。資料2は著者が作曲した(今となってはテツ業界では有名になっている)京阪電車の発車メロディの解説と楽譜を載せている。この二つの資料がむしろ本書の核心部分といっても過言ではない。恐るべし…。
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私は鉄道ファンではありませんが楽しく読めました。発車メロディにまつわる裏話も楽しいですが、なにより、他の方のレビューでも書かれていますが、後半の資料がすごくいい。私の場合、京阪電車の発車メロディの譜面が解説とともに載っているのが気に入り購入しました。
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CASIOPEAのキーボーディストの向谷さんが、鉄道にまつわる音についてまとめた本。
演奏しているときは楽しそうににこにこして、MCも楽しい向谷さんがこんなにアホほど鉄オタだったとは(誉め言葉です)。
読んでいると、電車に乗っているときの、ダタンダタン、ダタンダタン、という独特の音が聞こえてくるよう。
あわせてご自身の作曲された発車メロディの楽譜やコンセプトも載せてらっしゃいますが、私が以前京阪電車に乗ったときにはもう使われてたんですね。この本、積読にしておかず、もっと早くに読んでいれば良かった。九州新幹線に乗るときにはしっかり聴こう。
笑ったのは京阪電鉄とJR東日本中央特快の車内アナウンス及び運転士の喚呼の一覧。頭の中で結構再生されるものだなぁ。地元の電車のも気をつけて聞いてみよう。
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[ 内容 ]
改札を抜けると構内アナウンス、電車の接近音、走行音、ドア開閉のガタガタいう音や発車メロディがサラウンドで迫ってくる。
列車に乗れば、ドアの閉まるエア音にモーター音、車内アナウンス、レールのジョイント音が響く-。
音楽業界随一の鉄道ファンが、奥が深くて楽しい鉄道の音=「鉄音」の魅力を存分に語る。
[ 目次 ]
第1章 人生はジョイント音に乗って
第2章 アナウンス
第3章 喚呼
第4章 発車メロディ
資料1 アナウンス・喚呼集
資料2 京阪電車発車メロディ解説集
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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「モンド21」といふCSチャンネルで、「鉄道マニア倶楽部」なる番組がありました。(今もリピート放送してゐるやうです。)
鉄道アナリストの川島令三さんと、本書の著者向谷実さんが出演するメイニアックな番組です。私は元々川島さんを目当てに視聴してゐたのですが、向谷さんの言動が面白い! そして実に鉄道知識が豊富で驚きました。また、ゲームソフト「Train Simulator」の制作者といふことも知り、2度びつくりしたものであります。私は以前「Train Simulator」の名鉄犬山線バージョンで遊んでゐたのに、迂闊な話であることだなあ。
この本は向谷さんらしく、とことん音にこだはつたメイニアックな内容になつてゐます。分量にして本書のほぼ半分を占める「資料」がまた深い。ずぶずぶですね。逆にいふと、本文が少ないのであつさり読み終へます。とても興味深い話なのに少し物足りない。あるいは口述筆記でせうか。
いづれにせよ、「アスキー新書」ならではの1冊といふ気がします。
ではさやうなら。
http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-15.html
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【閲覧注意】後半にマニアックな世界が展開されます。
著者はキーボード奏者にして、鉄道好きが高じて駅の発車メロディなどを作っている、業界では有名な人。一瞬しか聞こえない、あのメロディには隠された意味がたくさんあり、その駅ごとに作り分けてる(例えば特急停車駅と各停の停車駅、始発駅とそうでない駅等々)と知ると、単に流すだけではないんだと感心する。
ただ、鉄道の音というのは他にもたくさん溢れており、本書で書かれていないものを、どうせなので少しだけ紹介したい。
例えばそれはモーターの音だ。クルマもフェラーリのエンジンサウンドが官能的だと言われるように、電車のモーターにだって個性がある。
一般にもよく知られているのは、京急2100系などで使われている「歌う電車」だろう。シーメンス製のこのVVVFモーターは、インバーターの変調音をあえてドレミの音階に合わせている(絶対音感的には合ってないと思う)。最近このモーターはメンテの煩わしさから、徐々に減ってきているので、京急に乗るときがあれば是非耳をすませてほしい。
他にも、湘南新宿ラインに使われているE231系近郊型は、発車の際には変調音階が下がり、停車するときには上がるという、あまのじゃく的な個性がある。気がついている人は分かると思うんだけど。
そして特に個人的に好きなモーター音は、VVVF制御のGTO素子を採用しているものだ(ここまで来ると誰も読んでくれない気がする・・・)。これらは、発車する際にクルマのギアチェンジするエンジンのような音を出す。これが非常にカッコイイ。というか、自分が鉄道の音に興味を持ち始めたのは、小学生の時に当時登場したてだった京王8000系の音に衝撃を受けたからだ。それまでは単調に上がり下がりをするだけだった抵抗制御車やチョッパ制御車に代わり、エンジンの様に音を鳴らしながらグイグイ進む様子に虜にされてしまったのだ。
このGTO素子を使うVVVF制御車は、90年代の車両に多く、今は時代の流れでIGBT素子のものに代わられている。後者はそんなに官能的な音を出してくれない(と個人的に思っている)。なかには新幹線300系の様に、来月に廃車になってしまうものもあり、非常に残念である(新幹線だけに非常に力強い音だった)。都心では横須賀線、中央総武線(の一部)、都営浅草線等々まだまだ現役なので、意識してみて欲しい。
他にも語り尽くせないことが山ほどあるが、レビューと関係なくなるのでこの辺にしておきます。
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元カシオペア、向谷実さんの鉄道本。
向谷実さんといえば鉄道ファンで知らない人はいないくらいの鉄道マニア。
前半は、その向谷さんの物心ついたときからの、鉄道にまつわるエッセイ。
向谷さんが育った二子玉川園(現在の二子玉川)と、昔の東急玉川線、通称玉電や、東急大井町線。それらの電車を見ながら子供時代を過ごしたことが、鉄道ファンになった原点だそうです。それから、今は廃止となった砧線の緩さが印象的です。
向谷さんの本職はミュージシャンで、鉄道と音楽の関わりをいろいろと書かれています。JR九州の新幹線や京阪電車の発車メロディ作曲の話など、鉄道ファンだからこそ、こだわった曲作りができたのだなあと感じました。
後ろについている、アナウンス、喚呼(かんこ)集。運転者さんや車掌さんが「制限40」などと言う、列車運行時にかける掛け声ですが、これがまた輪をかけてマニアック。
本当に電車好きな人は「おおっ」っと食いつくところですが、一般人は置いていかれるところです。
また、向谷さんが作曲した京阪電車の発車メロディの楽譜も。これがあれば、京阪電車の発メロが弾けます。贅沢です。
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鉄道は音に溢れている!
と書かれているこの本。
キーボーディスト&鉄道マニアの向谷 実さんという方が書いた、鉄道の音の本です。
(その筋では大変有名な方です)
マニアック~~ (笑)
最初にあった話で、
駅の手前なのに、時速130キロにも耐えれる高速ポイントの音がしたとする。(どんな音?!)
そうすると
「ああ、この鉄道会社は今は本数が少ないけど、将来の需要増を見越して、
ここに追い抜き線を作るつもりなんだな」
と思うそうです。
普通そんなこと思わないよ!とつっこみをいれたくなったり・・・(笑)
向谷さん、鉄道の音好きが高じて、
九州新幹線、京阪電鉄、阪神電鉄の発車メロディも作曲しちゃったそうです。
特に、本書では京阪電鉄の発車メロディ作成秘話がつづられています。
関西方面の方、京阪電鉄の発車メロディ、聞いたことあります??
すごく考えて、この街はこんなイメージ、
そして、全曲がつながるように作られているそうです。
本の最後には、全メロディの楽譜まで載ってますよ!
京阪に乗る際は、ぜひこの本を片手に旅されてはいかがでしょう??
発車メロディは、東京でも色々特色がでてきましたね。
その駅の個性を表現するようなメロディが好きです。
例えば、
山手線の高田馬場 鉄腕アトムとか(手塚プロダクションが高田馬場にあった)
総武線の水道橋 ジャイアンツの曲とか(東京ドームの最寄り駅)
JR蒲田駅 蒲田行進曲
発車メロディもその駅を表すものとして定着してきているんでしょうね。
私自体は強い鉄道ファンではないので、
ちょっとひいちゃうようなマニアックさの記述もありますが(笑)
好きだからこそ気づく鉄道の音には、
なるほど~と感じるものが多い本でした。