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本書は数学の問題を解こうとする人のために書かれた本ですが、実際には、数学に限定されない一般的な問題解決に役立つ考え方が書かれています。問題解決のための考え方は、本書の表紙の裏に印刷された「問いや注意に関するリスト」に凝縮されています。リストによれば、最初に問題を理解し、次に計画を立て、その後に計画を実行し、最後に振り返ることが、問題解決に必要となります。なかでも、重要なのは問題の理解と計画であり、「リスト」にあげられている項目はほとんどが理解と計画に関するものです。
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或る問題に直面したとき、如何なる手順でアプローチすべきか。勿論、凡ゆる問題に対して一意的に解答を与える普遍的な万能アルゴリズムは存在しないだろう。しかし、解決へ向けてのヨリ適切な指針を、一般的な形で模索することは無駄ではない。本書では、高等学校程度の数学の問題を主な題材として採り、上記のテーマを考察している。とはいえ、そこで得られる指針は、数学に限らず様々な分野の問題に対処し得る一般的なものである。私なりにまとめてみると、以下のようになる。
[Ⅰ]問題を把握せよ
(1)問題を記号を用いて定式化せよ
(2)問題を明確化せよ
①与えられた条件/仮定は何か
②求めるべき解/結論は何か
[Ⅱ]問題を解きほぐせ
(1)定義に立ち返れ
(2)問題を既知の問題に帰着させよ
①既知のより単純な小問題の系列に帰着させよ
②既知のよく似た問題と関連付けよ
ⅰ)条件/仮定を固定し 解/結論を変化させてみよ
ⅱ)解/結論を固定し 条件/仮定を変化させてみよ
ⅲ)一般化・特殊化・類推により問題を変形させよ
(3)問題の読み替えを試みよ
ex. 代数・解析の問題を幾何的に表現せよ
ex. 幾何の問題を方程式で表現せよ
(4)それでも駄目なときは・・・
○与えられた条件/仮定を全て精査したか確認せよ
○問題が解決したと仮定してその解/結論から逆向きに考え始めよ
○発見的に解/結論を推測せよ
[Ⅲ]解答せよ
関連付けられた既知の問題を解き 元の問題へ結び付けよ
[Ⅳ]解答を反省せよ
(1)解答をヨリ自然にヨリ簡潔にすることは可能か検討せよ
(2)得られた結果や用いた方法が他の問題に応用可能か検討せよ
なお、これらは、高等学校で数学を充分に学習しておれば、或る程度のところまで自然に身に付くものである。中等教育の目的は、具体的な教科の知識を獲得させる為だけではなく、具体的な教科を通じて「自分なりの学習の型」を身に付けさせることが肝要であると考える。
訳文は極めて拙い。誤字脱字、数学用語の訳の不適切、日本語としての不体裁等々、挙げればキリが無い。新訳改版して出すべきだろう。
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今更説明する必要も無いほどの名著!数学•コンピュータ勉強中の方や、行き詰まっている方におすすめ。
賢い中学生や、高校生以上ならおそらく読めると思います、たとえ今読めなくてもこの本はいつか役に立つので、買っておいても損は有りません。
唯一の難点は、古い本なので印刷や文体がクラシックな事が気になる人がいるかもしれません。。
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2011/02/25 有斐閣メルマガで『創造的論文の書き方』を知る→Googleリーダー検索→読書猿の記事→ブログ内の別記事→本書
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第1に「問題を理解すること」
第2に「計画をたてること」
第3に「計画を実行すること」
第4に「振り返ってみること」
1冊まるまるこの基本に忠実に、徹底的に実行することを説いている。やっぱり何でも徹底することが大事であると再確認した。
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干し椎茸のような本。
見かけは地味だけれど、旨味が凝縮されている。
インスタントでは食べられるないけれど、時間かけてゆっくりもどしてあげるととても価値を発揮する。
本書はもともと、数学を学ぶ者、教える者にむけた本だけれど、様々な「問題」を科学的に解決するための知恵になるはず。
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約1年間積ん読。いまのプロジェクトの問題解決にいかせそうと思い読書開始。
8/23/'14
ようやく読了。
問題をどう理解し、解いていくかを数学を使ってしっかりと解説している古典的良書。
中には”無意識”による解決法といった意外な方法論にも触れられており、けっして退屈な内容ではない。
本書に書かれたエッセンスをマスターすれば、あらゆる問題解決に応用ができそう。
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手が震えた。
文系のせいもあり、数学から目を背けて生きてきた自分にとっては、まだ開けていなかった宝。得るところが多すぎる。
昭和29年初版で、平成23年で11版だそうです。つまりそういうことです。
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教育の規則の第1は何を教えるかということである。
教育の規則の第2は教えようとすることよりほんの少しよけいに知っているということである。
定義に帰る。
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一つ一つ基本がじっくりと述べてあって、いろいろなことに慣れきってしまっている
今こそじっくりと読むべきだと思った。
でも、忙しいときに読んだからか、自分にあってないのかいまいち頭に入ってこなかったので、落ち着いたときにもう一度読もうと思う。
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高校生の数学の授業を受けているとき、問題を解くためにここまで計画を立てたことはなかった。漠然と基本的な問題から応用問題を解いていただけであっただけに、本書を読んだときの驚きは言葉に尽せないほどであった。
問題を正確に把握すること、類似例を探すこと、計画を立てて解くこと、解いたあとも検討することなど、数学に限らず生きる上で役に立つ内容が書かれてあった。
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「いかにして問題をとくか」
「問題を理解する⇒計画を立てる⇒計画を実行する⇒ふり返る」
このアプローチは問題=数学の問題であれば、最善の手段となります。しかし問題=数学以外の世界で直面する問題であっても、このアプローチは意味を持ちます。この大切なことを著者G・ポリアは数学を題材として述べているのではないかと思います。
しかしここでは特に数学というアカデミックな分野に絞っての私の感想を述べたいと思います。私は今でも数学が得意ではありません。社会に存在するあらゆる分野、経済や生物、金融など、に数学や数字が役に立ち、数学の論理が生きているとはいえ、なかなかアカデミックからオープンな数学に気持ちを持っていけないのです。またオープンからアカデミックに気持ちを持っていくのも難しいです。
そんな私にとって第1部が非常に印象的でした。学生として数学に臨んできた人生を振り返りながら、この第1部を読むと色々考えることが出来ます。そして私はこの第一部を理解することで初めて第2部に進めることが出来たと思います。
「いかにしてアカデミックな問題をとく(数学)」から「いかにしてオープンで普遍的な問題をとく(仕事、生き方etc)」へ。その大切さに気づけます。
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日経アソシエで紹介されていた本。当時地元の紀伊国屋になく、気になっていたところ、朝霞台の東武ブックスで発見。確かに古い本だが、芯のところは昔も今も変わらないということか。1日1頁読み込めとあったが、本気に読んだら、たぶん、それくらいかかりそうだ。
一寸の間、つんどく。
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1 問題を把握せよ
A 問題を記号を用いて定式化せよ
B 問題を明確化せよ
○与えられた条件/仮定は何か
○求めるべき解/結論は何か
2 問題を解きほぐせ
A 定義に立ち返れ
B 問題を既知の問題に帰着させよ
○既知のより単純な小問題の系列に帰着させよ
○既知のよく似た問題と関連付けよ
1)条件/仮定を固定し 解/結論を変化させてみよ
2)解/結論を固定し 条件/仮定を変化させてみよ
3)一般化・特殊化・類推により問題を変形させよ
C 問題の読み替えを試みよ
ex. 代数・解析の問題を幾何的に表現せよ
ex. 幾何の問題を方程式で表現せよ
D それでも駄目なら
○与えられた条件/仮定を全て精査したか確認せよ
○問題が解決したと仮定してその解/結論から逆向きに考え始めよ
○発見的に解/結論を推測せよ
3 解答せよ
関連付けられた既知の問題を解き 元の問題へ結び付けよ
4 解答を反省せよ
A 解答をより自然により簡潔にすることは可能か検討せよ
B 得られた結果や用いた方法が他の問題に応用可能か検討せよ
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正直眠くなる。眠れない夜にはうってつけ。
しかし、1944年にこのような本がでていたことは驚きだし、
実際他人に説明の難しい数学の解き方というか道具立ての考え方は非常に珍しいし、大学時代に数学と戦っているときに読みたかった。
第一部が本書の根幹の大半であり湛然に読む必要がある。
本書にある解き方の考え方は数学にかぎらず社会に出てからも問題を解く進め方は役に立つ。
1.問題を理解する
・未知のものは何か、与えられているもの(データ)は何か、条件は何か
・条件を満足させうるか、条件は未知のものを定めるのに十分であるか、又は不十分であるか、又は余剰であるか、又は矛盾しているか
・図をかけ、適当な記号を導入せよ
・条件の各部を分離せよ、それをかき表すことができるか
2.解くための計画を立てる
・前にそれをみたことがないか、又は同じ問題を少しちがった形でみたことがあるか
・似た問題を知っているか、役に立つ定理を知っているか
・未知のものをよくみよ、そうして未知のものが同じか又はよく似ている見慣れた問題を思い起こせ
・似た問題ですでに解いたことのある問題がここにある、それを使うことができない、その結果をつかうことができないか、その方法を使うことができないか、それを利用するためには何か補助要素を導入すべきではないか
・問題を言い換えることができるか、それを違った言い方をすることができないか、定義にかえれ
・もしも与えられた問題が解けなかったならば何かこれと関連した問題を解こうとせよ、もっとやさしくてこれと似た問題は考えられないか、もっと一般的な問題はないか、もっと特殊な問題はないか、類推的な問題はないか、問題の一部分を解くことができるか、条件の一部を残し他を捨てよ、そうすればどの程度まで未知のものが定まり、どの範囲で変わりうるか、データを役立たせうるか、未知のものを定めるのに適当な他のデータを考えることができるか、未知のものもしくはデータ、あるいは必要ならばその両方を変えることできるか、そうして新しい未知のものと新しいデータとが、もっと互いに近くなるようにできないか
・データをすべて使ったか、条件のすべてを使ったか、問題に含まれる本質的な概念はすべて考慮したか
3.計画を実行する
・解答の計画を実行するときに各段階を検討せよ、その段階が正しいことをはっきりと認められるか
4.振り返る
・結果をためすことができるか、議論をためすことができるか
・結果をちがった仕方で導くことができるか、それを一目のうちに捉えることができるか
・他の問題にその結果や方法を応用することができるか
ただし、社会では実際には問題がなんなのか分からないことの方が多いのだけれど。そして問題を正しく見つけ・定義できれば、ほとんど解決するのだけれど。