衰えていた頭が活性化する。原理原則を実際の問題に応用して、効用を体験してみること
2010/07/04 16:21
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投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
数学の問題を解こうとする、高校生、大学生、教師を対象とした、ハウツウもの。学ぶ人より教える側の人により参考になろう。一般論的、抽象的な表現であるため、一読しただけではよく解らないという印象を受ける人も多いのではないか。逆にそれだからこそ数学だけでなく、社会問題などを考える場合にも応用できる。
高校生では、実際に数学の問題を解くのに何度か苦労した経験がないと、ここに書かれているノウハウの実効性は感じられないのではないか。逆に教師にとっては、その有効性がすぐに実感できるであろう。
数はすくないが、数学的感覚がやしなえる面白い例題もある。パズルやクイズ的な問題もあり、衰えていた頭が活性化する。原理原則を実際の問題に応用して、効用を体験してみることである。
問題解決の過程は以下の事項である。
「第一に問題を理解しなければならない。
第二にデータと未知のものとの関連を見つけなければならない。
関連がすぐにわからなければ補助問題を考えなければならない。
そうして解答の計画をたてなければならない。
第三に計画を実行せよ。
第四にえられた答えを検討せよ。」
第一の過程の詳細事項は下記である。
「問題を理解すること
◇未知のものは何か。与えられているもの(データ)は何か。条件は何か。
◇条件を満足させうるか。条件は未知のものを定めるのに十分であるか。、又は不十分であるか。又は余剰であるか。又は矛盾しているか。
◇図をかけ。適当な記号を導入せよ。
◇条件の部分を分離せよ。それをかき表すことができるか。」
第二の過程にはさらに多くの項目があるが、あとは本書の見返しを読んで下さい。
数学本を超えた本です
2017/05/23 12:17
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こぶーふ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルに惹かれて読みました。確かに、数学的な考え方を説明した本ですが、本書はこれを超越してます。物事の考え方、教えるとはどういうことか? いろいろ参考になります。表紙の裏に著者の考え方が図式化されてますが、これが非常によくできてます。数学アレルギーの方にもおすすめです。
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投稿者:まだら猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
原書はおそらく良書だと思われます。ただ本書は英語をそのまま直訳した表現で書かれており、数式を見てやっと日本語の表現がわかるという本末転倒の内容です。例題もけっして難しいものではないのにこれでは数学嫌いを増やすだけです。この本を手に取らずとも良質な数学入門書や問題解決法の書籍は探せばいくらでもあるのでそちらをおすすめします。英語ができる方は原書でもいいと思います。
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投稿者:丸善 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著名な数学者ポリア教授が、やさしい数学を例にとって、人が未知の問題に出会った際にどのように考え、対処すればよいのかを提示します。
「数学」分野に限らず、全般的に創造性や発想力、物事の捉え方を学ぶ事が出来る1冊です。
■目次
第1に・・・
問題を理解しなければならない
●問題を解決すること
第2に・・・
データと未知のものとの関連を見つけなければならない
関連がすぐにわからなければ補助問題を考えなければならない
そうして解答の計画をたてなければならない
●計画をたてること
第3に・・・
計画を実行せよ
●計画を実行すること
第4に・・・
得られた答を検討せよ
●ふり返ってみること
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名著という事で。数学科という事で。問題を理解する、計画を立てる、計画を実行する、ふりかえる。独特のフォント。斜め読み。
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ポリアの壺など、確率論や組み合わせ論など多くの面で多大なる業績を上げたG.ポリアの著書である。
この本は、(数学の)問題を解こうとする人々を対象とした、(数学の)問題の解き方の方法論を記述したものである。
問題を考えるステップを分けると、4ステップとなる。
?問題を理解すること
?計画を立てること
?計画を実行すること
?ふり返ってみること
まず、?問題を理解すること、とは何か?それは、(1)未知のもの(=求めたいもの) (2)与えられたデータ (3)条件 の3つを整理することである。
例えば、「縦・横・高さの3つが既知である直方体の対角線の長さを求めよ」という問題を考える。
(1)未知のもの …直方体の対角線の長さ(xとおく)
(2)与えられたデータ…直方体の縦・横・高さ(それぞれを、a,b,cとおく)
(3)条件 …xは縦a, 横b, 高さc という長さの直方体の対角線の長さである。
となる。
つづいて、?計画を立てること、を考えてみよう。ここでの思い付きのためには、(1)類似した問題を解いたことのある経験 (2)知識 が必要となる。
すなわち、いかに関連した問題を知っているのか?ということでまとめられる。先ほどの例で言うならば、「底面の対角線を底辺、直方体の高さを高さ、そして求めるxを斜辺とする直角三角形」
を思い浮かべることとピタゴラスの定理とが思い出すべき事項となる。
さて、前項で立てた計画に沿って、?計画を実行すること が次にすることである。例では、底面の対角線y=a^2+b^2 からx^2=y^2+c^2=a^2+b^2+c^2を求め、最終的に
x=(a^2+b^2+c^2)^(1/2)と求める。
忘れてはいけないのが、?ふり返ってみること である。検算は勿論、他にも点検できる事はたくさんある。例えば、c=0とおいてみよう。すると、この問題は立体幾何から平面幾何の問題になる。一つの問題から実に多くの事が得られるのだ。
この本が伝えたいメッセージは、この4ステップの実施が問題を解くために必要なステップである、ということだけである。
数学ができる人というのは、これらを自然とできる人のことを言うのだろう。そしてこれは数学のみならず、あらゆる自然科学、いや科学に当てはまるのはなかろうか?
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高校生の時に読めば良かったかなぁ・・・と思う一冊.
書いてあることは当たり前ー問題を解く前に,内容を理解し,未知の数を設定し,極力図を描くーだが,一読する価値あり.
でもやっぱり,数学は問題をこなした量に依存するよね.
量をこなせば,本書に書いてあることはナルホド!と思う.ただそれだけ.
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数学の問題を解こうとする生徒と教師のために書かれた本。
相手(生徒)の理解度にあわせて適切なヒントを出すには?と捉えれば教師でなくても教える側のテクニックとして役立つ。
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「ふり返ってみること」がどれだけできるか、で思考の精度はおおよそ測れそうだと思った。これが発見的類推みたいなもんでしょうか。たしかポリアさんもっと高そうな本書いてたような。
使われてる日本語が若干古いと感じました。まだ若造の僕にとってですが。
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いかなる問題も論理的に考えることで解決への道が開ける。
この論理的な考え方は普段あまり意識していないで通り過ぎてしまうが、
意識して順序を踏まえて思考するようになる。
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かなり昔の本であるが、3年前くらいに買っただろうか。一度読んでみたものの、活字が古くて読みにくいと言う印象があったせいか、そのまま放置してしまった様に思う。
実家で見つけて、改めて読んでみた。最近、身の回りで色々と論理的に考える様な問題が要求され、この本を読む事で、改めて思い込みや推量を過信してはならない事を実感した。
本書は数学の問題をどのように解くかを解説したものであるが、この考え方は日常における様々な問題にもかなり適用出来るのではないだろうか。
自分の経験では、大体方針がつかめて解決策が見えてくるとそこから別の事を考えたりせず、とにかくそれを遂行して振り返らない事が良くある。ここでは、解決に至る道が見えた所が重要で、問題を解いた後にそれを振り返って発展させる事を考えないと理解が定着せず、得る物が少ないと注意を促している。業務ではどうしても効率第一となり、一度終わった問題を再び俎上にあげる事はしないのだが、過去の記録を整理し、新しい問題に使える様な準備をしておく事は重要だと感じた。
改めて面白い内容だとは思ったが、やはり活字が読みにくい。
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高校生のときに読みたかったなぁ。どのように工夫していけば問題に立ち向かえるか、ヒントをくれます。基本的に数学の本です。忘れている事柄も多くて消化しきれてないです。翻訳が古いのと誤記が目についたのは、残念。現代語訳がほしいなぁ。
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問題を解いていく思考過程をテーマにした本。具体的な題材として数学の問題がいくつか用意されている。
このような思考過程を意識化して考える為のいい材料になると思う。
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数学の本なんだけど、問題に対するアプローチはすべてのことにつかえそう。表紙裏の1ページだけでいい。おもしろかった。
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野口悠紀雄教授が推す発想と発見に関する基本文献ベスト5のひとつ(『「超」発想法』巻末の参考文献参照)