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探偵の軽めのミステリー短編集……だと思って読み出したら、どの話も少し(だいぶ?)ほろ苦い……。「0と1の間」の白石くんが、クリスマスに欲しいものって言った言葉がいちばん印象に残ってる。
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大恋愛の末嫁いだ先から離縁され、幼い息子も取り上げられ、行く末を自ら見守ることが叶わなかった過去を持つ70代のお婆ちゃんが主人公の短編連作です。ミステリですが人が殺されたりはしません。ただコージーミステリというには、起きる出来事や周りの人の反応がリアルにシビアで、ときどき居た堪れなくなったりもします。とはいえそんななかにも救いというか日の差す陽だまりのようなところもあるというようなきちんとバランスの良いお話。なかなか読みごたえがありました。生きていくのはいろいろみんな大変だけど良いこともあるから良い面を見てがんばりましょうね、というような読後感。面白かったです。
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お草さんの佇まいが実にいい。
話は単に探偵ものではなく、高齢である故に起こる哀しいことなど、重いものが多いが、嘘は感じられなく真摯な書き方だと思った。60代でなく70代のおぼあさんを主人公に据えたのには大きな意味、希望があるような・・・
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ほっこりした話なのかと思いきや。
意外と重いエピソードも詰まってました。
老人が主人公ということで。
介護や病気の話も絡んできて。
きっと長く生きてればいろいろある。
それはいいことも悪いこともどちらも。
今はつらいかもしれないけど。
いつか振り返った時には笑えるようになるはず。
たまに思い出す、懐かしいと思える思い出は。
なぜか幸せなものより辛いことのほうが多い。
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年寄りが活躍する本が大好きなので、とても面白かったです。
解説にもありましたが、「やっとかめ探偵団」が好きな人におススメ。あとは、島田荘司の「開けかちどき橋」(だったけ)。古いところで「大誘拐」。年寄りに語らせると、色々なことが、説得力を増すから、うそ臭くなくていいのかも。
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“小粋なおばあちゃんが解き明かす「日常の謎」”の帯に魅かれて、昨日読了。
「観音さまが見下ろす街で、コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」を営む」草さんの活躍を描いた作品。
おばあさん探偵と聞いて思い浮かべるイメージは、落ち着いて座り、今までの人生経験から年若い者が持ってきた謎を解く、というような安楽椅子探偵である。
しかし、この物語の主人公・草さんはそうはいかない。自ら動く動く。現場には自分の足で行き、とことん調べて、後で筋肉痛になったりする。
そして、悩む。「老い」というものに。友人関係に。恋に。年を取っているからといっても、若い者となんら変わりはないのだ。少し、人より様々なことを経験しているだけで。
自分はどちらかというと、飄々としている探偵像が好きであるが、草さんのように、積極的に人と関わっていく探偵も必要か。
いつも心には息子がいる。彼に恥じないように生きなければと。そういう人間が居ると、真直ぐに生きられるのだろう。
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紅雲町で、和食器と珈琲のお店を開く杉浦草(スギウラソウ)さんは
不幸な結婚をして、自分の子供も亡くしてしまって
ひとりぼっちのおばあさん
気丈でやさしく、おだやかな人
近所で起きている事件に、すばやく気付いて
でしゃばらず、なんとか解決しようとする姿が
おばあさんであって、格好いい
でも、巡回の警察官に、惚けて徘徊していると勘違いされ
廻りの人たちにも誤解されてしまったりする
そこは、切なく、泣きたくなったけど
素直に年を取るってこういうことだなと思ったし
わたしも、草さんのように頑張りたいなと思っちゃった
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コーヒーがただで試飲できるお店って良いですね。登場人物が全員おせっかいすぎず、でしゃばらず適度な距離感を持っている大人の関係ですね。表題の「萩を揺らす雨」は少し毛色が違ってて、もう少し長編で読みたかった話でした。
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年を重ねていくということは、各世代を内包していくことなんだなぁとしみじみ思いました。少女でもあり、大人の女性でもあり、老人でもある杉浦草が主人公の物語です。お客さんが話していたことが気になって、知らない家の様子でも確かめにいってしまう。パソコンの家庭教師をしてくれている学生のトラブルにも口を出してしまう。幼馴染の頼みごとを、自分の思いを隠してでも聞いてしまう。そうせずにはいられない草の行動原理は苦しい過去からきています。おせっかいや好奇心で事件に首を突っ込むのではなく、後悔しないために。周囲の誤解に、片思いの辛さに、自分の傲慢に傷つき、悩んで進む姿は、高齢者なら何事も受け入れて迷わないはず、という偏見も打ち消してくれました。事件もだいたいは気持ちよく解決しますが、ご都合主義と感じないのは、草に悲しい思いをさせたくないと読者に思わせるからかもしれません。シリーズが進むごとに雰囲気が変わってしまう作品は多々ありますが、この作品は決してそんなことのないようにと期待しています。
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わたし的にアタリだった。
こういうの、うれしい。
書店員さん、ありがとー。
(三省堂書店有楽町店でゲット。
POPにひかれて。)
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ちょっと、クリスティのミス・マープルを想いおこさせる、小粋なおばあちゃん探偵の話はいかがですか。殺人とかはでてこない、日常の謎解きではありますが・・・。
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書評に惹かれて読んでみましたが。少し中途半端な感じがしました。推理小説的な要素もなくはないですが、おばぁちゃん探偵というほどものはなく・・・。コーヒーも小説の内容のKeyではあるけど、、。
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想像していた物語と違った・・・。日常のなぞっていうから、おばあちゃんの知恵袋みたいなものがでてくるかと思ったらまったく出てこなかった。
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やっぱり好きだ~、おばあちゃんもの。解説でも書評家の大矢博子さんが書いていますが、「カムデン」シリーズが好きな方には超おすすめです。さて、その大矢博子さん、「翻訳ミステリ大賞シンジケート」にて名古屋読書会のレポートを担当されてますが、これがもう、抱腹絶倒、必読の内容でございます。お草さんとは何の関連もありませんが、「翻ミス」のほうもぜひどうぞ。
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小粋で、身軽なおばあちゃん「草」
本格推理ではないけれど、登場する人物の人柄で読んじゃう。
おばあちゃんだって、恋をする。