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欧州系コンサルCVAのパートナー今北さん。本屋で目次を立ち読みした際に「成長願望と上昇志向を混同しない」にひかれて購入。
本書は著者のway of thinkingがよくわかる。経歴だけ見ると、東大→旭硝子→ニューヨーク州立大学へ留学→オックスフォード大学招聘教官→スイスバッテル研究所→仏ルノー→仏エアリキード→CVAと、誰もが驚くようなもの。
しかし、著者には嫌味が全くない。たぶん、本気で自分自身をまだまだだと思っているのではないか。それは「人生は常に未完成」という発言から見て取れる。そういう思考の人はやはり伸びるんだろうな。
強い個を持つ人は強い信号を発し、他の人が発している強い信号に共鳴する(エーテル理論)。そして偶然のような出会いが必然的に生まれる。
人間に成長に必要なMVP(Mission, Vision and Passion)を持つ。
以下、気になった言葉
・個人で社会にインテグレートして、個人の力量で勝負した人とそうでない人が語るグローバルは全く違う
・評論ではなく実践を繰り返すことこそグローバル
・ビジネススキルを上げるにはとにかく実践の積み重ねが大事
・自分の世界を構築する。すなわち、どんなに優れた人であっても、その人を手本にしている限りはすぐに天井にぶつかる。その人を参考にしつつ自分の世界を切り開く。憧れるのは危険。
・上昇志向とはランキングに取り付かれた考え方。成長思考は自らコントロールできる。
・英語が話せるという見せ掛けの成長の罠にはまらない
・オフレコの場でもヴィジョンを語らない日本の大臣
・突出した人を引きずり落とそうとする日本組織
・本番で試さない限り、成長はないby羽生善治
2010年5月25日 読了11(4)
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素朴に「仕事で成長したいと思っている日本人って5%なの?」って思って、興味を惹かれた。書店にふらっと立ち寄ったら目に入ったので、思わず衝動買いしてしまった。ここ数年いるコンサルティング業界では、「人は仕事しながら成長するのが基本」って考え方なので、感覚がマヒしてきているのか、はたまた、日本人が腐ってきているってことなのか・・・まあ、そもそも人間は怠惰な生き物で、ちょっとでもサボりたいと考えがちですが、「5%」という数字が気になります。ということで、読了。特段、「5%」という数字についての記述はなく、「上位を目指す」という意味合いで書名に採用された模様。内容としては、日頃からの研鑽の積み重ねが重要であること、仕事に直結することだけでなく、いろいろなこと(人)に興味をもって接し続けることで、自身を鍛えることになる、など、著者の経験から学んだ、感じたことを中心に読み物として整理されています。
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【共感した部分】
●「能力主義を顕在化させていない」ということの大きな問題は、どこの部署からも声がかからない人たちのコストがあちこちに残ってしまっていることです。
●
【覚えておきたい部分】
●自分の仕事の価値を決めるのは自分ではありません。
●
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タイトルにもある5%という数字は確かに信ぴょう性がある。自分も人前で話すのが仕事なのだが、真剣に聞き入る割合はこれくらいなのだろう。
M,V,Pが大切で、特にPだという説も納得出来る。日本社会から離れてヨーロッパで生活しながら客観的に日本を眺めていたという経験がいたるところで活かされているのだと感じられた。自分にもヨーロピアンなところがあると思っていたので共感できる。
色々な職種で使える知恵がたくさん盛り込まれていると思う。若い人にも読んでもらいたい。
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今北純一著「仕事で成長したい5%の日本人へ」新潮社(2010)
* プロジェクトを行うには、それを始める前に「仕事の成果への貢献度」の算定スキームを明確にし、合意しておくことが不可欠である。
* どこでもよいのですが、個人の資格で社会にインテグレートして自分の個人としての力量でネットワークを作り、尊敬も得て、生きた情報源を持っている人がグローバル化について話すのと、過去の事例をヒアリングしてレポートとして纏めているだけの人がグローバル化について話すのとでは決定的に違うという溝がある。発せられた言葉の重みが違いすぎるのです。
* 海外で暮らしていると、集団のために自分の力を活かそうという発想より、自分の個性を組織の中でどう活かし、認めさせるかというマインドが強い。
* 自分自身の成長のためには、自分が好きなこと、自分に向いていること、自分をよりドライブできることに注力すべきだということが大切。
* 欧米人は、個人の生活をエンジョイしたいという思いが強い。
* 日本は自発的なチームワークを適用できるものづくりなどでは力を発揮してきたが、個人の力量を組織として活かすということは、あまり得意ではない。ただ、こらからの時代に創造的なブレークスルーを生み出していくのは、やはり個人の力量だと思いますし、日本人がもう一度「個が持つ潜在能力」をしっかり見直すことはとても重要だと思います。
* 日本の企業が世界からベンチマークされるグローバル企業になってほしい。
* クリエイティブにいたるまでを「情報」「知識」「知恵」の三段階の階層で考えている。
* 日本には二種類の沈黙があり、その沈黙を見抜く必要がある。1つは、ノーアイデアの沈黙。これは世界中にあり問題ない。2つめの沈黙には気をつけなければならない。それは「あなたが聞く耳を持たない人だと判断された時の沈黙である。」1つ目と違って2つ目は非常にシリアスである。この沈黙を見極めないと上手く組織が回らない。
* 現在進行形のグローバル化で重要なことは、「考え方」の伝達である。信条、信念、その人のパッション、クリエイティブなアイデア、そういったものが国境を越えて伝播されていく。
* 「なぜ、本気になる必要があるのか」という疑問に対する答えは簡単です。その必要はないし、義務もない。ただ、「成長したい」と思っている人にとっては仕事に本気で取り組むことが、成長という果実を手にする最も手っ取り早くて確実な方法である。
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成功者の体験談でしかないこういう本を読む理由はそこに何か1つでも行動を変えうる何かを見出せないかと思うから。
でもこういう本を読んでいつもあまり共感できないなあと思って終わってしまう。残念。
ここまでくると問題は自分にあるんだろうな。
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ヨーロッパに渡り30年以上ビジネスの最前線で活躍してきた著者の経験則をまとめたビジネス書。特に欧州での「個人主義」に戸惑い、どうやって克服してきたかに多くを割いている。特に目新しい内容はなかったがエンジニア出身らしい冷静な分析に好感が持てる。
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海外の組織で30年以上働いてきた著者の本。欧州ではお互いに自己主張するのが人間関係の前提であるということ。仕事で成長するには、M(ミッション)V(ビジョン)P(パッション)が必要であることを知った。日本では個を生かさず組織全体で仕事をするが、イノベーションを起こすには個を生かした組織が大切だと認識した。
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今北純一著のこの本は、シンガポールからバリに移動するときに読んだ。
前提条件は、作業でなく「仕事」があること。
その仕事の評価は打点(契約額)と打率(スポンサー付きのプロジェクトの割合)で実施される。
そう評価における仕事で成長する場合の話。
私の現状はさておき…、この本にはぐいぐい引き込まれる。
理論書でなく経験の紹介だからだろうか。
抜書を以下に記す。
著者からカルロス・ゴーンへのアドバイス(P.84)
沈黙には、ノーアイディアの場合と、聞く耳がないから喋らなくなった場合の2つがある。
スライドショーに気づく(P.102)
クリエイティブに仕事をしているつもりでも、
スライドショーがうまい、紙芝居おやじみたいなものだった。
労組リーダー(P.109)
昇給を提示しても、労組理論家は、彼のパッションなので辞めない。
最後に(P.145)
一番つらかったのは、知的冒険がないこと。
なぜ知的ブレークスルーにこだわるかというと、
それを手にすることで、生きている証としての夢やパッションの手応えを感じ、
「群衆の中の孤独」ではない、自分のアイデンティティを確信できるから。
・・・・・・・・・・・・・・・
今までお世話になった方たちが、
私のアイデンティティを、使いににくいにもかかわらず、
うまく無理矢理活用してくれたから、なんとかなっていた。
本当に感謝しなくては。
今はそういう個性ではなく、
群衆の一部として権能を確実に果たすことが求められているのか。
どっちのスタイルが上とか下とかという話でなく。
疑問点は近いうちに解消したい。
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1.この本をひと言でまとめると。
組織に埋もれてしまわない為の助言集。
2.お気に入りコンテンツとその理由
P.10~「目の色の違う色の比率は一定です」
意識していなかったけれど、言われてみればそうかもしれないと感じました。
P.151~「語学より言葉の勉強を」
英語を使う時に時々違和感を感じる事があり、
それは自分の語学力のなさだと思っていました。
しかし、この段落を読んで、もしかしたら表現力の問題かもしれないと思うようにもなりました。
P.201~「自分にどんな才能があるか分からない」
最近この事について悩んでいたので、一番この文章が心に刺さりました。
3.突っ込みどころ→センテンスでもいいですし、全体を通してでよいです。
この著者は度々「自分にはパッションがなかった」という様な事を
書かれているのですが、
元々非常に強いパッションを 持たれていたのではないかと感じました。
この方と同じレベルに並ぶには相当の努力が必要ですが、
エッセンスとして取り入れられるところだけ取り入れて行きたいと思いました。
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読んだだけで、情熱やパワーをこんなにも感じたのは初めてです。
読むだけで、「もっと頑張らねば!」と鼓舞させられました。
欧米の組織で30年以上活躍する著者の体験を交えつつ、仕事を通じて自分を高めるためのポイントが書かれています。
この本を読み終わった後、何と自分は小さいところで勝負してるんだと反省させられます。
常に手元に置いておきたい、そんな一冊です。
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欧米の組織で30年以上生き抜いてきた著者の経験に基づくアドバイス。
半年以上前に購入した時は、何故か書店には全く見かけず、Amazonでも残りわずかとなっていたと記憶しておりますが、素晴らしい本です。キャリアに悩んでいる方や更なる上を目指している方は必読です。
特に、「独身寮と社宅の風景」という、旭硝子に勤めていた時のエピソードの中で、「同質性に対する拒否反応」、「群衆の中の孤独」といった感覚は、今まさに私自身が抱いているものだったことが、個人的には、嬉しかったです。
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http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110120/218050/
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コピーライターいせなゆかさんからのおすすめです。
私も含めエセ国際ビジネスパーソンはそれこそ吐いて捨てるほどいますが、日本企業を辞め単身ヨーロッパに乗り込み、それこそ自分の腕一本で欧州企業でキャリアを築いてきた今北純一氏。そんな氏が自らの体験をふんだんに盛り込んだこれからの若手ビジネスパーソンに向けたアドバイス書であります。
この手の書は自らに「喝」を入れるためよく読みますが、たいてい途中で通り一遍で、どこかで読んだことのある内容が透けて見えてきてしまうものです。が、今北氏が繰り出す洗練された文章は、体験に裏打ちされているからか重くかつ深い!エセ国際体験しかしていないワタクシめにもどんどこどんどこ腑に落ちていきます。
《5つの琴線》
❶今北氏曰く、仕事での成長には2つあるとのこと。「文字通り仕事を遂行する能力の成長」と「人間としての総合力の成長」いずれの場合にも「対決」が必要であり、前者は他人との対決、後者は自分との対決が必須。
❷そしてその成長の仕方にも2通りある。一つは、日々の仕事を続ける中でだんだんと能力が上がっていくこと。もう一つは、「量子的跳躍(クオンタム・リープ)」で、ぽーんとステージがあがってしまうこと。
❸人間の成長にはM(ミッション)、V(ビジョン)、P(パッション)が必須。自分自身のMVPを持って成長している人は、それぞれ強い信号を発している。そして強い信号を発信している人同士は共鳴し合う。
❹「エーテル理論」人間は、相手が発している信号(エーテル)のようなものを感じ取ってしまうことが時々ある。その人が醸し出すエーテルのようなものが空間を埋め、それに自分が反応してしまう。
❺名刺とか肩書きとか役職とか会社のブランドで勝負している限り、欧州社会にはインテグレートできない。問われるのは、あくまでも個人の資質。何にパッションを持っているか、家族はどうなっているのか、腰掛け的にここにいるのか。本気で全人格を持ってコミュニケートする能力をつけないと欧州ではインテグレートすることはできない。
《大琴線》「地下潜航」で関門を突破したルノー時代」
まずすごいのはフランス語もビジネスレベルでは話せないのにルノーに入り、しかも「未来商品開発室長」という新設の肩書きを作らせたこと。容易に想像できるフランス企業の排他的雰囲気と、フランス語オンリーでの現場会話。スカウトされて入社したにもかかわらず他の部署との打ち合わせすら拒否されるという通常の人間なら心が折れてしまう環境で出した結論が「水面下に潜る」ということ。
オフィシャルにやると理屈や建前が邪魔をするが、水面下で同じ志を持った人たちを巻き込み非公式なネットワークを作り、遂にはパリモーターショーでのコンセプトカー発表にこぎつけ、社内の態度と評価を一変させてしまう。
僭越ながら上海にて同じような環境下で仕事をする機会を持った身としては、どれだけ大変なことかわかるだけに氏の飽くなきパッションと実践力の強さに反省しきりでした。
《オレよ。もう環境から逃げるな!》
日本からの駐在員はどこかしら心の中に逃げ道があるように思います。そう、日本に本社があるという逃げ道。しかし特に欧州企業で、しかも現地で日本人がローカル社員として成功していくのは、氏がいうところの高い次元での「パッション」と「コミュニケーション能力(語学に限らない)」がないとなし得ません。
そして「エーテル理論」。「人間の心の中には流体が流れている」という氏の同僚のゼディタさんのエピソードも珠玉ですが、初めてあった人、街ですれ違った人でもほんの何秒かで感じ合うもの。ウマとかケミストリーとか言ってましたが、なにかこの「流体」と言われたときに、普段の仕事現場でも自分のその瞬間のエーテルが打ち合わせの雰囲気に醸し出てしまったり、ゴルフのパーティの雰囲気にも伝染したりしてるなと。ほんと流体だなと、妙に納得してしまいました。
ホンモノの国際ビジネスパーソンが語るホンモノの体験から繰り出される珠玉のアドバイス。国際人目指す人も目指さない人も必読です!
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旭硝子から国外へ転職をし、主にヨーロッパの企業の第一線で働き、今はコンサルティング会社にいる今北純一さんの本。
仕事を遂行する能力の成長は「他人との対決の中で」、人間としての総合力での成長のためには「自分自身との対決」が必要だと定義しており、「自分の値段は自分が決められない」「当事者意識は、「理屈はともかく、結果を出さなければならない」気持ちを生む」
などの、「仕事で成長」という軸で一貫している。
そのスタンスは、自らの力でキャリアを切り開いて来た自負と、キャリアを切り開かざるを得ない環境下だった経験から醸成されたと感じた。
その場その場での非常に高いコミットが、後から振り返った時のシャープさを生むのだとも思う。
「成長願望と上昇願望を混同しない」という視点も非常に明快で、
仕事観は仕事によって作られるのだなと思った。
今北さんの他の著書も読んでみようと思う。