電子書籍
『智恵子抄』を読んで
2019/10/24 21:29
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投稿者:kiyo - この投稿者のレビュー一覧を見る
難しくてよくわからない部分もあったけれど
光太郎が智恵子を本当に愛していたことがわかって
胸が熱くなるのを感じた。
本当に心底から妻を愛する人よりも、
どこか愛しきれない人ほど
この詩集の中毒になる気がする。
一人の人を生涯愛し抜くということが
できた人にとってはあたり前でも、
できない人からすれば
光太郎の生き方は本当にスゴい。
でも愛しきれなくても人間。
愛し抜いても人間。
どちらが偉いワケではない…だが、
やはりこういう生き方をしてみたいものだ。
紙の本
一途な愛と芸術
2017/05/26 00:12
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投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
古本屋のおみくじ本で引き当てた一冊。
高村光太郎が生涯唯一愛した女性、智恵子についての詩文に、智恵子と光太郎のそれぞれの半生を綴った文章を併せた本です。
生活苦と美の追求に苛まれながらも、智恵子と光太郎の二人だけのささやかな幸せや悲しみが垣間見えて心が揺さぶられました。
古典に興味がない人にも勧めたい純愛をテーマにした作品でした。
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製作するものの心はその一人の人に見てもらひたいだけで既にいっぱいなのが常である。私はさういふひとを妻の智恵子にもっていた。。。「郊外の人に」の『わがこころはいま大風の如く君にむかへり…』ここが好き。
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なんて愛の形だろう、と思った。こんなふうに愛されたら、どんなにか気持ちいいだろう、と思った。けれど、捩れていった智恵子の精神にはそれなりの生活背景があって、光太郎は、それに気付かないまま、自分の中にただ愛を吐き出し続ける。智恵子にではなく。その理想の高さ故に、この詩集は美しくて、儚くて、読む人間の憧れを引き摺り出してくる。……書く人間としては、高村光太郎の言葉に対する真摯な姿勢がとても勉強になりました。
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出会いは中学生のとき。まるで手紙のような詩。
あぁ、旦那が芸術家だったら凄くいいなぁと思った。
こうやって愛されるのっていいなぁって思った。
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2012.6.25.mon
【経路】
芸術家の愛の表現に興味があって地元の本屋にて。
【感想】
どこを見ても智恵子智恵子!
くらっとするような愛の深さ。
勝気で美意識が高くて階級や濁った空気を嫌う智恵子。純粋に生きようと貫くと社会性を失って狂人とされてしまう。
わたしにはあなたしか、あなたにはわたししか、という、周りを絶っての狭い世界での共依存という愛の形は、わたしの肌には合わないけど理解はするし、その美学も認識できる。
愛する人がもし狂ってしまったら。
死してなお愛する、自身の一部とする感覚とは。
どちらかというとそちらの観点でわたしの中におさまったな、という感想。
【うんうん】
・詩を書くのに文語の中に逃げ込む事を結してすまいと思った。どんな傷だらけでも出来るだけ今日の言葉に近い表現で詩を書こうと思った。文語そのものから醸成される情趣と幽玄性と美文性とは危険である。
→見られることを前提だと、文にそのまま書くって難しい。
・論争とは結局共同の心理追求に他ならない。よほど理性の発達障害した人間同志でなければ本当の論争は行われにくい。
→政治化でもこどもな口喧嘩するしね。わたしも反省。
【内容メモ】
高村光太郎の、妻智恵子に対する愛を綴った詩集。
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たとえ貧困に苦しんだとしても、
たとえ自分の夢を諦めざるを得なかったとしても、
たとえ精神を壊してしまっても、
伴侶からこんなにも愛された彼女が羨ましいと思う。
これほど愛にあふれた本を私は知らない。
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高村光太郎の詩集の中では最も好きなものの一つです。
個人的には
「人類の泉」「元素智恵子」「案内」
が好きです。
おすすめの詩集です。