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ジャンルを歴史物としたが、単に江戸時代を背景にしているだけで、市井の人物達のしみじみとした物語である。犬飼 六岐の「囲碁小町 嫁入り七番勝負」もとても楽しく読んだし、どうも、この時代にだんだんと惹きつけられてしまったようだ。
どちらも幕末の騒然とした時代だが、登場人物はみなしっかりと地に足をつけて、そしてしたたかに暮らしている。
最初は、お玉という柳橋の芸者を中心とした男女の性愛を描いた小説か、と思いながらも読んでいくと、芸者遊びをする殿様や豪商などの登場人物が、だんだんと時代のうずに巻き込まれていく。
その登場人物がまた活き活きとして描かれているのがすばらしい。
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貸してくれる人があって読んだけど、シリーズ二作目だった(笑)
幕末に、有名な人たち(坂本龍馬とか田之助とかね)と関わった芸者のお話。
立派な芸者なのに、密かに枕を交わした相手の紋を身体に刻むという設定。
この時代のお話ってたくさん出ているし、坂本龍馬とちょっと恋仲みたいな設定もベタだし、食傷気味。
さほど目新しいこともなく、別にこれ有名な人たち相手って設定じゃなくてもいいんじゃないの?と感じる。むしろ、有名な人たち相手だから成り立つのかな。
主人公に、これだけいろんなすごい人たちと渡り合えるほどの魅力も感じなかった。すごいと思えたのは刀の目利きのくだりくらいかな。
わたしはシリーズを追うほど気に入りはしなかったが、
幕末の雰囲気が好きとか、芸者の世界が好きとかいう人なら、軽く読めるちょっと色っぽい小説として楽しめるだろう。
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幕末で名を馳せたあの人やこの人たちが登場します。
日本を変えようと駆け抜けていく男たち。
それを横から見ている女たち。
何とも切ないなぁ。
お玉の遣る瀬無さが伝わってくる様です。