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何が起こっていて、誰が首謀者なのか。主人公が論理的思考だけで真相に迫る。著者が得意とする形態の小説だ。殺人事件が起こるわけでなく、会社のデスクと会議室で繰り広げられる思考合戦。期待を裏切らない出来ばえだった。
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存在しないはずの事故報告書を巡って、主人公が仮説を重ねていく、会社の中でのミステリー。
偉い人の権力抗争とかどうでもよいなぁとか思ってるとなかなか興味を持てず。。
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登場人物多すぎて、私の頭ではすっと物語に入って行けなかった。
テーマ、展開、面白いと思うが何度か挫折しかかった。会社員って色々考えているんですね。
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読み終わった直後に、分からないところ、逃していたところをみつけだしたくて、その場で再読。
面白かった!!
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あるはずのない、あってはならない事故報告書が、会議の場で役員たちの目にふれた。
実際に事故は起きたのか、それとも単なる捏造文書なのか。
もしも本当に事故が起きていて自分だけが知らなかったら…担当役員の思考回路は責任逃れの方向へと傾く。
一方工場管理とは無関係の部署をあずかる役員は、これを機に一気にライバル役員の落としこみを謀る。
会議室で交わされる会話のひとつひとつが、役員としての未来を左右していく。
営業管理部の拓真は、偶然同じ事故報告書を目にしてしまう。
関わらないようにと一旦はその場を離れた拓真だったが、恋人である美雪からのSOSを受け、何が起きているのかを探ろうとする。
万年係長だと思っていた松本係長の意外すぎる一面。
無関係を装いながら会議室で松本係長のアシストをする大木課長。
会社の中での立場を損なわないように保身は抜かりなく、それでも真相に迫ろうとする拓真と、百戦錬磨の顔を隠していた松本係長とのやりとりは面白い。
役員たちの自己中心的な考え方には呆れを通りこして笑える。
こんな会社では先はないだろうな、と思ってしまった。
役員や上司の顔色を伺うことばかりを優先させていたら、会社がどんどん衰退していくのは避けられない。
本当に大切なことは何か。
たぶん松本係長はそれを言いたかったのだと思う。
でも、退くことが決まらなければ実際には言うことが出来なかったわけだから、やはり役員や上司の思惑というものは会社員である限り絶対なのだろう。
リアル社会でも似たような思いをすることもある…。
それにしても一番の役者だったのがあの人だったとは。
予想していなかっただけに、「なるほど」と思ってしまった。
会社の中で出世コースを確実に登っていく人は、もしかしたら本当にあの人のような人間なのかもしれない。
会議室でのやりとり。
松本係長と拓真との攻防。
物語の面白さをその部分に感じた。
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事故報告書の表紙1枚での推察、凄いですね。
でも、リアリティがない様な?
こんな会社あるのかな〜?
4/11/19
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ただ論理だけが先行する。
石持さんのミステリーには、時々そういう物足りなさを感じる時がある。
しかし、本作は、人間の存在感が感じられる。多分、それはスーパーマンが一人ではなく、成長していく弟子と師匠が存在するからだろう。
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適切に処理されていない事故報告書の存在から、役員会で責任の押し付け合いや足の引っ張り合いが起きる話
論理パズルとして、設定や推理を楽しむ本だと思います。そのように楽しむべきでしたがうまくいかず。
その会社ならではの、風土・文化やこの人はこういう人という共通認識はある。責任の押し付け合いのようなことや問題の隠蔽も、まあ起こり得るだろう。でも、こんな役員おらんやろ、役員会でこれが出たら、中身確認を急ぎ、すぐ対処でしょーという気持ちが拭いきれず、入り込めなかった。
推理も、初めの方に思いもかけない人が切れ者だったことが示されたために、この人はこういう人、この人に限ってそれはない、といった会社の論理に対し、この若い社員の思い込みの可能性も…と感じてしまって納得しづらかった。
最後は、それこそ会社の論理に反する人事では?周囲はそれに納得し、業務に励めるの?適任かどうかの判断方法おかしいやろ!とツッコミが止まらず…。
あと、なぜか彼女に対する振る舞いが鼻につく…。まあ、総じて言えば、割り切って楽しんだり、入り込んだりできなかったから細かいことが気になってしまった、ということだろう。